【岡崎市立福岡小学校】命の授業(命の詩・電池がきれるまでを活用して)

 本校では、学校教育目標「知・徳・体が調和し、心豊かに生き抜く人間を育てる」を掲げ、「ふ 不屈の心でやり通す」「く 工夫創意に心がける」「お 思いやりの心で助け合う」「か 身体を鍛え安全に努める」を合い言葉に健康増進教育を行っている。さらに、三つの学校保健目標を設定し、その中の一つを、「命を大切にし、自他を大切にできる子供の育成」とし、各学年の発達段階に応じた授業実践を行っている。
 5年生では、6月に、資料「母とながめた一番星」を使って授業を行った。親友につれない態度をとられて悩んでいる主人公えみに、母親が出産のときの様子を語る。そして、おなかの子の命を自分の命よりも大切に思う母親の気持ちにふれ、主人公は自分の存在を見つめ直していく。子供たちの振り返りには、「自分の存在が光り輝いていたことを知って、授かった命をもっともっと大切にしていかなければならないと感じた」と自己肯定感の増加を感じさせる記述が見られた。
 また、10月には、資料「命の詩(電池が切れるまで)」を使って授業を行った。神経芽細胞腫と診断された主人公が、電池で光る豆電球の実験を見ているうちに、自分の命の消える日がくるかもしれない不安に負けず、精いっぱい生きていくことを誓う詩である。子供たちは、今の自分と重ね合わせながら、命について考える授業とした。振り返りには、「ゆきなさんの、せいいっぱいの姿に涙が出てきた。わたしは、もっと頑張って生きていかなくてはならないと感じた」とあった。道徳的価値の高い資料であったため、子供たちの心に深く残る実践となった。
 どんなによい資料も、どこをどのように扱って子供たちと共に考えていくかによって、実践の深まりに差が出てくることも反省としてあがった。
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