【東海市教育委員会】「教科指導員制度」を利用した研修

 東海市には、毎年、各教科の指導に優れた市内の教員を教科指導員に任命し、教科研究を充実させるとともに、少経験教員の教科指導力の向上を図ることを目的とした「教科指導員制度」があります。
 今年も14名の教科指導員が任命され、経験年数が2〜5年までの少経験教員の中で、教科指導を希望する教員に対して、授業研究等の指導・助言を行っています。    
 特別の教科道徳については、小中学校の少経験教員が一緒になって授業研究をしています。少経験教員にとって、似た悩みを共有して一緒に考えることができるだけでなく、教科指導員も助言を通して中堅教員としての力量向上につなげています。
 コロナ禍の中ではありますが、これからも教員の共に学ぶ場を大切にすることで、子供たちの心豊かな生活を築く態度を養っていけるよう、道徳教育を推進していきます。

【東浦町教育委員会】こころを育てる情報教育

 令和元年度、東浦町では小中学校において、「相手の気持ちを考えて行動できる児童生徒の育成」を目指して、インターネットやSNSの正しい使い方等を学習する情報モラル教育に取り組みました。
 中学校では、知多メディアスネットワークより講師を派遣していただき、1・2年生を対象に講演会を開催しました。生徒たちは、実際にインターネットやSNSで用いられている「言葉」を見ながら、直接顔の見えない相手とのコミュニケーションの難しさを実感していました。そして、どうしたら自分の真意が相手に伝わるのかを真剣に考えることを通して、相手の気持ちを考えた「言葉」を使うことの大切さに気付くことができたようでした。他にも、トラブルに巻き込まれない使い方や困ったら一人で悩まずにSOSを出す大切さについても学んでいました。
 道徳科の教科書でも、スマホやSNSの使い方を扱った内容が掲載されており、児童生徒は道徳科の授業における級友との議論を通して、「相手の気持ちを考えて行動する」ことが実践できるよう取り組んでいます。
 東浦町では、今後も「こころを育てる情報教育」に取り組み、相手の気持ちを考えて行動できる児童生徒の育成を図っていきたいと考えています。

【幸田町教育委員会】授業力向上のための研修会

 幸田町では、豊かな心を育むため、道徳科を要として、「いのちを大切にする心」「思いやりの心」「他者を尊重する心」「美しいものを美しいと感じる心」「助け合う心」等、心を耕す教育を教育活動全般において推進しています。
 令和元年度、幸田町教育委員会では、「こうた夏塾(自主参加型研修会)」と「初任者研修会」にて、「特別の教科 道徳」の授業力向上を図る研修会を実施しました。いずれの研修も西尾市立西野町小学校長(現西尾市立東部中学校長)石川雅春先生に御指導・御助言をいただきました。
 「こうた夏塾」では、小学校高学年向けの教材「ブランコ乗りとピエロ」で、石川雅春先生が教師、受講者が生徒となり、異なる展開による2パターンの模擬授業を受けることで、「考え、議論する」道徳に迫る具体的な授業づくりについて研修を深めました。
 「初任者研修会」では、初任者代表(中学校教諭)による授業公開を行い、研究協議会では授業の展開や生徒の様子、教師の発問の仕方などの分析を行うことで、道徳の授業力向上を図りました。令和2年度は、10月に小学校教諭が代表授業を行う同研修を行い、昨年同様、石川雅春先生に御指導・御助言をいただきます。
 今後も道徳科の授業力向上に向けて、充実した研修を実施していきます。

【津島市教育委員会】道徳教育の充実に向けて

 津島市の小中学校では、授業実践や研修会等を積み重ねて、教師の力量向上を図っています。その一例を紹介します。
 本年度、津島市立神守中学校では、6月に授業アドバイザーの中村浩二先生を講師に迎えて「『考え、議論し、さらに深く考える』道徳科の授業づくり」、8月に名古屋芸術大学の土井謙次先生を講師に迎えて「だれでもできる道徳の授業」の研修会をそれぞれ行いました。参加した先生からは、「中心発問をよく吟味し、『聞く』『返す』『もどす』『ゆさぶる』『拾う』を意識しながら授業を行っていきたい」「思考ツールは、生徒にとって考えを可視化できて理解しやすく、教師にとっても授業を組み立てる上で有効であり、積極的に活用していきたい」等、今後の授業の励みとなる感想が聞かれました。
 今後も、児童生徒によりよく生きるための基礎となる道徳性を養うために、各学校の実践した内容や成果を市内の小中学校で情報交換・共有しながら、授業改善・工夫に取り組んでいきます。

【小牧市教育委員会】小牧市夏季教職員研修

 小牧市では、毎年8月の上旬に小牧市夏季教職員研修を開催しています。大学の教授やその分野の第一人者等を講師に招き、30程度の講座を開設します。そして、その中から自分で受講したいと思う講座を選択し、力量向上に役立てています。
 開催する講座の中には、「特別の教科 道徳」に関する講座もいくつかあります。令和元年度には、全教員向けの「授業づくり」講座や初任者や少経験者向けの講座、教務主任・校務主任向けの「評価」に関する講座を開催しました。「授業づくり」講座では、受講者が模擬授業を通して多面的・多角的な見方・考え方を実感したり、自分ごととしてとらえることの大切さを学んだりしました。受講者からは「道徳の授業が楽しみになってきた」「学びを深めるためのヒントをたくさん学べた」などの声が聞かれました。
 「特別の教科 道徳」に関する研修は教職員の関心も高く、様々な要望もあるので、参加者のニーズに合った研修となるよう、内容を分けて行っています。今後も子どもたちの豊かな人間性を育んでいくために、よりよい道徳科の授業や励みとなる評価をするための研修機会を設けていきたいと考えています。

【大口町教育委員会】道徳教育の充実に向けて

 大口町では、これまでに「考え、議論する道徳科の授業」について、町内での研修会で理解を深めたり、各校で授業改善の中心に置いて実践を積み重ねたりしています。町内の教務主任会議では、授業展開、発問、教材などの工夫について、各校の取組を情報交換し、授業改善へつなげようとしています。
 毎年、大口町教育研究会が開催され、担当校による授業公開をもとに参加者が学び合う機会があります。令和元年度は、大口西小学校が、道徳科の授業に焦点をあてて授業公開を実施しました。また、大口中学校では、愛知県教育委員会による「平成31年度道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」のもと、研究実践校として研究を進めました。現在、その成果を生かしつつ、さらなる改善を目指しています。
 各校での取組を共有し、道徳教育を充実させ、大口町の子供たちが健やかに成長できるよう努めていきます。

【豊川市教育委員会】令和元年度 豊川市の道徳教育の取組

 豊川市の道徳主任会では、研究主題「豊かな心をもち、他者と共によりよく生きる力を育む道徳教育」に取り組んできました。
 令和元年6月21日(金)には、子どもの成長につながる評価について情報交換し、各校の取組や評価のポイントを学習しました。また、豊川市立小坂井中学校の西川真治校長先生を講師に迎え、テーマ「発問の工夫による全員参加の授業」について学びました。その中で、校長自らが行った「泣いた赤おに」の教材について2つの授業スタイルの実践が紹介されました。一つ目は「赤おに、青おにの相手に対する友達レベル」を矢印で示し、変容を視覚的に捉えさせていく授業、二つ目はクローズドクエスチョンで「赤おに、青おには幸せか、不幸せか」と立場を明確にして話し合う授業です。どちらも子供たち全員が参加して、自我関与し、多面的・多角的に価値について考え、「本当の友達とは?」と、深い学びにつながっていく授業でした。講話から、考えさせたい価値のいろいろな側面に気づかせるような発問の工夫、意欲的な話し合い、考えを深められるような授業の在り方について学ぶことができました。
 今後も、道徳科の授業力の向上をめざし、研究をすすめていこうと考えています。

【安城市教育委員会】「考え、議論する道徳」の授業の実現に向けて

 安城市では、愛知県教育委員会の「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」のもと、令和元年度は安城西中学校が研究実践校として研究を進めてきました。安城市内の他校の教員は、外部講師を招いた同校の研修会に参加することで、「考え、議論する道徳」の授業改革についての学びを共有し、道徳教育の推進に取り組んできました。   
 また、令和元年度の安城市教育センターの開設講座では、「板書の工夫〜道徳科の授業で考えてみよう〜」と題して、道徳科指導員による講義とグループワークを行いました。講座参加者が各グループに分かれて、同じ定番教材について、主発問、補助発問、問い返しを考えながら実際に板書を作成することで、考え、議論する道徳の授業にするための板書の在り方を学びました。
 令和2年度は、年度当初の臨時休業中の学習サポートとして「安城市子どもの生活・学習応援プリント『明るく元気に学ぶ』」を作成し、道徳科指導員が市内小中学生やその家庭に向けて道徳科のおすすめ教材を紹介し、大切な仲間や家族と教材を読み感想を分かち合う学習方法について提案・発信しました。また、第2弾として、7月には、教員向けに「道徳科授業における校内現職研修に向けて」を作成しました。コロナ禍の中、今年度は資料を活用しながら、「考え、議論する道徳」の授業づくりについて、校内OJTによる一層の推進に努めます。

【飛島村教育委員会】義務教育学校スタート

 飛島村では、令和2年度に義務教育学校として飛島学園が開校しました。前期課程(小学校)と後期課程(中学校)が一つの学校となり、「4・3・2年制」による9年間を見通した教育活動を系統的に積み上げる指導について研究を推進しています。
 飛島学園では、技能教科を中心に、後期課程の教師が前期課程の生徒を指導する「乗り入れ授業」を行っており、全教師で全生徒を指導する意識をもつことが大切だと考えます。そこで、前期課程と後期課程の教師が、互いに授業を参観し合い、ともに研究協議を行うことで、それぞれの指導のよさを取り入れたり、系統的な指導の必要性を実感したりしながら、日々の授業実践を積み重ねています。
 各教科の授業力向上研修だけでなく、豊かな心の醸成をめざして「特別の教科 道徳」の研修も行っています。研修の講師として、大学教授や経験豊富な専門家を招き、授業の立案から、授業展開、振り返り、研究協議に至るまで、充実した指導をいただいています。休業期間中には、オンラインで校内研修を行いました。
 今後も、義務教育学校を推進する中で豊かな心の醸成をめざし、研修を重ねていきます。

【東郷町教育委員会】「考え、議論する道徳」に向けた指導力の向上

 東郷町では、教員会授業研究部が中心となって、2年目から5年目までの教員を対象にして、「少経験者研修」を行っています。道徳科の授業研究に取り組む少経験者もおり、研究協議会では、授業の進め方や発問の内容などについて話し合い、授業力の向上に努めています。
 また、初任者の授業力向上を図るため、「特別の教科 道徳」の研修を行っています。今年度は、道徳科の基本的な内容、指導方法、評価方法についてまとめた資料をもとにした研修を行いました。研修に参加した教員は、対話的な活動から多面的・多角的に物事を考えたり、児童生徒に共感しながら成長しようとする気持ちをもって授業を行うことの大切さを学んだりしました。 参加者の中には、今後ロールプレイ等を取り入れた指導方法を展開したり、ワークシート等の教材を工夫したりした授業を行いたいという思いをもつ先生が多くいました。

【新城市教育委員会】新城の道徳教育の充実を目指して

 平成29、30年度に、新城市教育研修会道徳部会は、新城版「考え、議論する道徳」の授業を作り上げていくために、主発問や発言に対する効果的な切り返し方を検討し、複数校で授業実践を行いました。令和元年度は、小学校に引き続き、中学校でも道徳の教科化が始まったことにより、教科書を使用した授業の展開や評価方法などに小中学校で共通する課題があることが分かりました。
 そこで、令和元年度の道徳部会では、学校教育全体で行われる道徳教育についての研修を行い、各学校や学年・学級の実態に即した授業の展開を目指すために「全体計画の別葉の活用と評価」について重点的に取り組みました。研修会では、各校で作成した別葉を持ち寄り、比較・検討を行ったり、別葉作成の難しさや利点を話し合ったりしたことで、良い点や課題を明らかにすることができました。
 また、外部講師を招聘し、パフォーマンス評価、ポートフォリオ評価などの評価方法や文章表記する際に留意しなければならない点を教えていただきました。さらに、児童・生徒の見方がより多面的なものへと発展しているか、道徳的価値の理解を自分自身のかかわりの中で深めているかなど、授業と評価のかかわりについても考えることができました。これらの学びを部員が各校で広げることで、道徳教育に関する知識・理解を共有することを目指しています。
 今後も、教育研修会道徳部会を核にして、新城の道徳教育の充実を図っていきたいと考えます。

【扶桑町教育委員会】情報モラル教育の研修会

 扶桑町では、扶桑東小学校の職員を対象に情報モラル教育の進め方について研修会を実施しました。
 まず、職員自身がネット社会の現状を知ることが大切だと考え、過去のネットニュースや内閣府のネットに関する統計データを基に、子どもたちの置かれているネット社会の状況について把握する時間をもちました。次に,ネットトラブルに巻き込まれないための必要な知識についても確認しました。
 インターネットに関する情報は,めまぐるしく変化していきます。情報モラルに関する正しい知識を身に付けることの大切さを伝えるために,どのように情報モラルの授業を展開していったらよいかの指導例を紹介しました。
 参加した職員からは,「考えていたよりも子どものスマホ利用率が高いことに驚いた。情報モラルの授業をしっかり行わなければいけないと思った」「小学生のネット依存が他人事ではないなと感じた。目の前の子どもたちにしっかり指導していかなければと感じた」「ネットに関する情報がどんどん増えていくので,新しい情報を知ることが大切だと痛感した」「子どもたちを取り巻くネット社会は、広く深いものであると危機感をもった。自分自身がネット社会の情報をアップデートしていかないと、指導・対応ができないと感じた」などの感想がありました。

【豊根村教育委員会】人生の先輩の話を聞いて

 6月12日(金)に、豊根中学校で「働くって何?今から出来ること!よりよい将来のために!!」というタイトルで、東京で保険業を営んでいる後藤裕道さんからオンラインで話を聞く機会を設けました。後藤さんは、北設楽郡出身で、以前から「北設楽郡サポーター」として、物心両面にわたって故郷の子どもたちを支えてくださっている方です。  
講演では、働くことについて貴重なお話を聞くだけでなく、交通機関を利用している障がい者の方々に積極的に支援している話についても聞くことができ、生徒たちは感銘を受けていました。
 講演後の質問コーナーでは「中学生のうちにどんなことを経験するとよいのか」、「悩んでいるときの打開策を教えてほしい。」など、生き方に対する質問も数多くあり、一つ一つの質問に丁寧に答えていただきました。
 生徒のお礼の手紙には、「一日一日を大切にし、勉強を続けて、かっこいい大人になりたいと思いました。」や、「後藤さんの話がとてもおもしろかったです。話上手になって、人を引きつけられるようになりたいです。」といった感想が綴られていました。生徒のお礼の手紙に対して、生徒一人一人に返事をいただきました。故郷や人を大切にする大先輩の生き方に触れた生徒が、これからの生き方を考える機会となりました。

【春日井市教育委員会】指導力の向上を目指して〜道徳教育特別部会の設立〜

 春日井市では、愛知県教育委員会の「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」のもと、一昨年度に坂下中学校が研究実践校として、昨年度は鳥居松小学校が研究推進校として、研究を進めてきました。春日井市内の小中学校はその授業公開や協議会、講演会に参加することで学びを共有し、道徳教育の推進に取り組んできました。
 昨年度は、この研究の成果を全市で共有すること、各校の道徳教育推進教師を育成することを目指し、「道徳教育特別部会」を立ち上げました。そして、この部会で検討を重ね、指導方法や評価についての共通理解を図ってきました。
 今年度はこの特別部会のメンバーを講師として初任者を対象とした道徳教育研修を行いました。これから各校で中心となって道徳教育を進めていく教師の授業力を高めることで、春日井市全体の道徳教育の充実を目指します。

【一宮市教育委員会】令和元年度 一宮市の道徳教育の取組

 一宮市では、令和元年度、子ども自身が自らの道徳性を養うために必要な意欲を引き出せるよう、授業づくりと評価を中心とした研修を行いました。
 8月6日に、小学校教師対象には「うれしい、楽しい、道徳大好き!」、中学校教師対象には「子どもの心に届く道徳教育」と題して、夏季集中講座を開催しました。講座には、一宮市立浅井中学校の山田貞二校長を講師に迎え、教材分析の仕方や対話のさせ方等について解説を聞いた後、グループごとで発問づくりをし、教材研究の方法を学びました。
 10月11日には、「『探究』と『対話』を重視した道徳教育の創造」を研究主題とした第57回愛知県道徳教育研究大会が一宮市立浅井中学校と浅井中小学校を会場に開催されました。各校では授業公開され、県内から約400名が参加し研究を深めました。
また、11月12日の道徳主任者会、11月29日の教務主任者会では、評価のあり方やその具体的な方法について学ぶ研修を行いました。子どもの道徳性にかかる成長の様子を評価することが、子ども自らの成長と授業改善につながることを確認しました。評価のポイントを学んだ後、実際に評価文の添削を行いました。
 一宮市では、今後も各校が道徳の授業力向上やよりよい評価のあり方をめざし、道徳教育を推進できるよう、研修・研究の場を設けていきたいと考えています。

【蟹江町教育委員会】蟹江北中学校における道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業の取組について

 蟹江町はここ数年、道徳科の授業実施に向けて、各小中学校が精力的に研究を進めてきました。令和元年度では、愛知県より蟹江町立蟹江北中学校が「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の委嘱を受けることとなり、研究が進められました。
 具体的には、研究の要となる道徳部会を中心に年間指導計画の見直しや授業スタイルの構築、ワークシートの検討を重ねるとともに、研究授業や研究協議会等が組織的・計画的に行われました。構築した蟹北スタイルの授業として、「考え、議論する道徳」を実現するために以下について共通理解を図りました。
・生徒同士が表情をみることができる机の配置とする
・教師はファシリテーターとしての立場を意識する
・ワークシートは、主発問に対する個の考えと全体の感想を書く欄を設ける
・導入は、内容項目または資料名をイメージしやすいものにする
・主発問と補助発問を準備しておく
・ペア・グループ・全体のいずれかで聴き合い、議論をする学習活動を授業の中に位置づける
・教材を読み終わったら、机の中にしまわせる
・ワークシートは毎時間ファイルにとじて回収し、教師のコメントを記入して、次の道徳の授業までに返却する
 これらのことに取り組んだ結果、教師一人ひとりが道徳科の授業を行う意義を理解し、よりよい授業を目指そうという意欲が高まってきたことや、道徳科の授業を行う上で、押さえておくポイントを明確化することができる等の成果を得ることができました。
 今後も、道徳科の研究が生徒たちのさらなる成長へとつながることを大きく期待しています。

【知多市教育委員会】「考え、議論する道徳」の実現に向けて

 知多市では、昨年度、知多市立旭南中学校が「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の研究推進校として愛知県教育委員会から委嘱を受け、「考え、議論する道徳」の実現のための授業改善等について、外部講師の指導を仰ぎながら研究実践に取り組みました。
 旭南中学校では、「自分を語り、仲間を受け止め、考えを深め合う道徳教育」を通して、「自ら考え判断し、行動につなげることができる生徒の育成」を目指しています。そこで、授業の手だてとして、対立する場面をジレンマ的に扱い、「あなたならどうしますか」と自我関与が促されることをねらいとした中心発問を作成しました。また、相手の考えに触れさせたり、自分の考えを問い直させたりするため、補助発問を投げかけるなど、発問を工夫した授業スタイルを確立しました。更に、研究授業実施後は全職員で課題を共有し、次の研究授業の「チャレンジ項目」として授業実践に生かしてきました。令和元年11月15日(金)には全担任による授業公開を行い、保護者、地域住民、市内小中学校の教職員等が参観しました。
 このような取組により、本音で話をしようという生徒や、自分がどんなことを考えているのかを見つめるようになった生徒が増えました。また、相手の立場に立って考えるようになり、相手意識をもった行動につなげることができるようになりました。そして、教職員間の対話を通して一つずつ授業を創り上げてきた結果、道徳科の授業への意識や授業力が向上するなど、教職員の姿にも変化が見られました。
 今後も「考え、議論する道徳」の実現に向けて、教職員自身も考え、議論し、授業力を更に高めるための取組を推進し、市内の小中学校に還元していきます。

【蒲郡市教育委員会】令和元年度蒲郡市現職研修活動道徳部会の取り組み

 令和元年度、蒲郡市の道徳部会は「豊かなかかわりの中で自己を見つめ、よりよく生きる子どもを育む道徳教育」をテーマに取り組みました。10月4日(金)には、中学校1年生を対象に「いのちを考える(生命の尊さ)」を主題とした授業研究会を行いました。ねらいは、主人公の姿を通して、「互いに支え合うことでいのちがつながっていることに気づき、自分のいのちと同じように他人のいのちも大切にしていこうとする心情を育むこと」です。
 日本で初めて骨髄移植を行った田中重勝さんが、骨髄提供を行うまでの心の葛藤を描いた実話をもとに2時間の授業を展開しました。第1時では、生徒たちがビデオ視聴を通して、白血病で同世代の子が死に直面していることを知り、自分たちが健康に生きていることやいのちのありがたさを感じることができました。第2時では、田中さんが骨髄提供の決断を迫られた場面において、「自分が田中さんの立場ならどうするか」について考え、「断る」「迷う」「提供する」の3つの立場に分かれて意見を出し合いました。補助発問による葛藤場面を設けたことで生徒たちは活発に話し合い、自分の考えを多面的に見つめ直し、深めることができました。その後「どうして田中さんが骨髄を提供しようと思ったのか」を考えることを通して、いのちを支えることの大切さに気づき、いのちの尊さへと思考を深めることができました。
 今後も、子どもたちが意欲的に話し合い、考えを深められるような授業の工夫を行い、道徳科の授業力の向上に向けてさらに研究を進めていこうと考えています。

【西尾市教育委員会】豊かなかかわりの中で自己を見つめ、よりよく生きる子供を育てる道徳教育 〜定番教材における多様な指導方法の研究3〜

 西尾市では、教育研究会の道徳部会において授業研究会を行っています。令和元年度は、小学校1年生の定番教材である「くりのみ」(内容項目B 親切、思いやり)の授業を道徳部員で参観し、その後、協議会を開きました。協議会では、中心発問の後に役割演技を取り入れ子供たちに問い返したことや、最後に手紙を書かせたことが有効であったかが協議されました。主な意見として、「役割演技をすることで教室の雰囲気が変わった」「子供の発言に対して具体的な問い返しをすると、さらに子供が自分の気持ちを語りやすくなるのではないか」「発言の中で自分の思いを表すことができたので、手紙を書かせる必要はなかったのではないか」などが挙げられ、活発な協議を行うことができました。協議会後の講師による指導を含めた総括では、役割演技を取り入れることの有効性や道徳的価値を高める授業のあり方などを教えていただき、学びの深い会となりました。
 今後も、西尾市では、子供たちの豊かな心の育成に向けて、よりよい道徳科の授業実践に向けて学ぶ機会を設けていきたいと考えています。

【瀬戸市教育委員会】初任者研修における授業力向上

 瀬戸市教育委員会では、初任者の授業力向上を図るため、市の道徳研究会に所属している教員が講師となり、「特別の教科 道徳」の授業研修を行っています。
 講師が授業者となる模擬授業では、授業の「導入」「展開前段」「展開後段」「終末」の4段階を途中で区切りながら、それぞれの場面で大切にしてほしい考え方やその技術を伝えています。児童生徒役の初任者は、自分の考えが他の子供役の意見から揺さぶられることを通して、本音が引き出される工夫のよさを体感していました。また、心の動きや状態を割合で示す心情円盤を実際に使うことによって、子供の心の状態を見える化することができ、授業で心情円盤を活用しようという意欲につながっていました。研修後に聞きたいことや相談事を講師に聞きに行く姿も見られ、充実した時間となりました。
 瀬戸市教育委員会では、各校の道徳教育推進教師を中心として道徳教育を充実させるとともに、各種研修を通して授業力の向上に努めていきます。