【知多市立中部中学校】チェスト 西郷どんに学ぶ

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 12月の人権週間における校長の話です。激動の幕末を駆け抜け、明治の礎を築いた西郷隆盛の人生を綴った物語「西郷どん」。まだ子供時代に薩摩藩主の島津斉彬公から言われた言葉が生涯を支えた。「侍が重い刀を二本も差しって反っくり返る時代は終わり、これからの時代はか弱き者の声を聞き、民のために尽くせる侍が真の侍である」と。
 江戸時代は士農工商という身分制度があり、婚姻は親が取り決め、貧しい家の娘は身売りされている世の中でした。この時代には人権という概念はありません。しかし、現代において人権は、人種や民族、性別を超えてすべての人に認められる基本的な権利であり、人間らしく生き自己実現する権利を有する。幸せに生きるためのものである。君たちの身近でこれを壊すのはいじめである。
 また、新政府の土台を作り上げ支えてきた人物に大久保利通がいます。幼なじみであり、西郷隆盛と切磋琢磨し明治の世の中へと切り開いていきました。自分のためでなく、国のためという考えを貫いた人です。互いに新しい国日本を憂い行く末を案じていく中で、思想の違いから敵味方となり西南戦争で戦死する西郷。翌年、暗殺される大久保卿。お互いが困ったときにそっと手を差し伸べ合える仲。歴史は非情であるが、互いの違いを認め合えたからこその親友でもある。他人と比較することで心に歪みが生じ、ねたみ、蔑み、恨みへとつながっていく。あなたはあなた、ひとはひと。それでいいのです。
 行事を通して、随所で中部中の伝統を繋ぐ姿が見れました。自らの成長を感じ、誇りに思ってほしい。今後も時間を大切にし、健康に気をつけましょう。