【知立市立知立南小学校】みんなに合わせる友情

 高学年になり、携帯電話の所有率がかなり高くなっている。また、保護者のものも含めて、スマートフォンも操作したことがある児童がほとんどである。無料通信アプリも身近な存在になりつつある。また、昨年度から知立市内の小学校では、タブレットが導入された。映像資料を手軽に提示することができる。そこで、NHKの映像資料「ココロ部」を使って友情をテーマにした学習を行うことにした。主人公がグループトークのやり取りで悩む姿を通して、グループトークは相手が見えないという特性があることに気付くとともに、本当の友達とは何か考える内容である。
 2時間完了で問題解決的な授業を展開したことで、児童は主人公の立場になって何が問題点なのか、なぜグループトークだと平気で相手の悪口を言えてしまうのか、本当の友情とは何か、などについてじっくり考えることができた。グループ活動を取り入れ、学級全員が授業に参加し、意見交換をする時間を設けた。また、全体発表の場面では、発言に対し、教師が問い返しの発問を行うことで、児童のより深い発言や本音を引き出すことができた。
 授業では、「友達とは本音を言い合える仲間」「互いに信頼できる関係こそ友達」「相手に合わせるということは本音を隠していることになるので友達とはいえない」などの意見が出された。また、「直接自分の思いを伝え合い、表情や相手の気持ちを読み取って会話をしていきたい」「直接話すと勘違いや決めつけなどもなくなると思う」などのように、無料通信アプリを使う場合と、直接コミュニケーションをとる場合を使い分ける必要があることに気付くことができた。
 スマートフォンや無料通信アプリはこれからも児童一人一人になくてはならないものになっていく。この授業で学んだことを実生活で生かしてほしいと願う。

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