【安城市立今池小】知的財産権・「かってに使っちゃダメなこと」

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 小学校2年生には、知的財産権という認識はほとんどないため、CDやアニメキャラクターのイラストをコピーして使っていけないという意識はない。そこで、「人が作ったものを勝手にコピーすることについて考えることで、作った人の思いや作品を大切にしようとする気持ちを高める」ことを目標に実践を行った。
 始めに、子どもたちに興味をもたせるために、子どもが好きなアニメの音楽CDを用意し、「これ欲しい人」と投げかけた。すると、「大好きなCDだから、もらったらすぐに聞きたい」「自分のものになったらうれしい」という意見が出された。
 その後、「コピーされると困る人はいないのかな」と投げかけると、「勝手にコピーされると作った人は嫌だと思う」「勝手に無料でもらったら、お父さんやお母さんが困ることになってしまうかもしれない」という意見が出された。最後には、「作った会社の人は、もうからなくなって、もっと困ってしまう」という意見が出された。
 授業後の子どもの振り返りには、「欲しいけど、会社の人が困るからどうすればいいのか分からない。会社の人たちは働いているのにお金をもらえずに、ただお金を使って作っているだけになってしまう」「もしコピーされたら、会社の人が、もう作るのやめると言って、作るのをやめて会社がつぶれてしまうかもしれない」などと書かれていた。
 この授業を通して、子どもたちは、社会にあふれているアイデアや作品について、作り手の立場に立って考えることができた。また、作品を勝手にコピーをしてはいけないことに気付くことができた。子どもたちが、どうしたらよいか迷った時に、誰かに相談したり、調べたりするきっかけになるよう、今後もこうした実践をしていく必要がある。