【知多市立知多中学校】きまりや法の意義を考えよう

画像1 画像1 画像2 画像2
 本校では、「特別の教科 道徳」の全面実施にともない、主題についての価値を深める場面に重点を置き、生徒が自ら考え、議論する授業づくりを目指しています。小グループで話合いをする際には、「話し合いマニュアル」を活用し、司会者を中心に意見交換をしています。また、各グループで出された意見を、ホワイトボードにまとめて全体に提示することで、新たに自分と異なる考えに接することができ、自分の考えを見つめ直し、深めることをねらいます。
 3年生では、きまりや法の意義について深く考え、主体的に守ろうとする態度を育てることをねらいとし、資料「二通の手紙」を使って授業実践を行いました。主発問で、懲戒処分の通告書を渡されたにもかかわらず、晴れ晴れとした気持ちで職場を去っていった主人公の真意について考えさせた後、「相手のためだったらルールを破ってもよいのか」という発問を加えることで、生徒の気持ちに揺さぶりをかけました。生徒からは、「何があってもルールは守るべき」「時と場合による」「自分で責任が取れるならよい」など、様々な視点から意見が出され、ルールを守るということの本質に迫る意見交換を活発に行うことができました。
 今後も、生徒が他者との関わり合いの中で自己の考え方や学びが深まるような授業展開を工夫し、実践してきたいと思います。

【新城市立黄柳川小学校】「考える」「議論する」を大切にする道徳教育の実践

 本校では、健やかな体・豊かな心・確かな学力の基盤となる考え方や、豊かな情操を高めることを目標に、「特別な教科 道徳」を要とした道徳教育を工夫・改善して、実践に取り組んでいます。
 学級の人数が10人前後と少ない本校では、授業においても多種多様な考えができるように、低、中、高での道徳科の学年授業を、学期に1〜2時間取り入れています。5・6年生の授業では、「感謝」をテーマに相田みつをの詩「花を支える枝」を取り上げました。詩の最後の部分「根は見えねんだなあ」の「見えねん(見えない)」の部分を隠し、どんな言葉が入るのか考えさせました。そして「見えない」という当たり前のことの意味を考えさせ、その偉大さや大事な役割があることにふれました。児童は、自分たちが「花」であるなら両親が「根」であることに気づき、両親が日頃どんな言葉をかけてくれるか意見を交わし、そこから両親の自分に対する思いを考え、発表しました。児童の多くは、根が見えないことについて、「当たり前だ」「その通り」と感じつつも、改めてその意味を考えることで、いつも当たり前のように自分に接してくれる両親の気持ちを思い起こすきっかけになりました。
 今後も、児童が問題意識をもって考えられる資料の選択、開発、また議論を深めていける授業の在り方を検討していきます。

画像1 画像1

【安城市立新田小学校】道徳科の授業実践「マラソン大会」

画像1 画像1
 5年生で、「マラソン大会」という資料を用いて実践を行いました。考え、議論する道徳科の授業を通して、友情についての考えを深めることがねらいです。ものごとをじっくり考えることが好きな子供が多く、進んで考えを深めていく姿を期待しました。
 資料には、主人公(ちか子)がマラソン大会で、トップを走っていたときに、顔をゆがめておなかをおさえながら走る友達(よしえ)の姿を見たという場面があります。
 授業では、「ちか子さんは、このまま走るのがよいか、よしえさんと一緒に走るのがよいか」と発問し、立場をはっきりさせました。また、それぞれの立場から意見が出された後に、それらの意見に対してどう考えるかを問いかけ、議論を促しました。 
 また、多面的・多角的に考えることができるよう、「よしえさんは、ちか子さんにどうしてほしいと思っているでしょう」と、視点を変える問いかけをしました。子供たちは、「ちか子に優勝してほしいと思っているんじゃないかな」などと意見を交わしました。
 はじめは、「一緒に走る」という意見が多数でしたが、最後には、「このまま走る」という意見が多数に変わりました。その理由として、「よしえさんも、ちか子さんに優勝してほしいと思っていると思うし、よしえさんを信じたいから」「よしえさんを信じて一人で走らせた方が、よしえさんは自信がつくと思うから」などとワークシートに書き、子供たちは、新たな考えをもつことができました。
 また、本授業前のアンケートで、「友情とは?」という問いに、「助け合ったり、遊んだりすること」と答えた子供が、授業後には、「助け合ったり、分かり合えたりすること」と回答するなど、友情について考えを深めた様子がうかがえました。

【瀬戸市立瀬戸特別支援学校】社会に生きる一員として 〜住みよい社会にするために〜

 今、ごみ問題は深刻化し、日常生活においても一人一人のモラルが欠かせない時代となりました。特に、ごみをごみとせず、リサイクルできるもの、再生可能なものを生かしていく取組は、今後、更に重要になってきます。
 中学部3年1組は、女子4名で構成されており、日常生活を送るにあたっては、他者の支援を必要としています。とはいっても、社会に無関心ではいられません。住みよい社会にするために、環境に優しい生活を送るために、自分ができることを見つけて取り組む一つのテーマとして、「ごみの分別」を取り上げました。
 ごみにもいろいろな区分があり、自治体によって回収方法が異なり、燃やすとただの灰になりますが、リサイクルによって資源となり他の製品に生まれ変わることを理解した上で、身近なごみをこれまでとは違う視点で見つめ直すことにしました。紙やプラスチックという素材にも注目し、一つ一つ友達と相談しながら分別していきました。一まとめになった大きなごみも、分別することで小さなごみへと変わり、一つの資源として捉えることで、社会や地球環境に優しくなれることを学びました。
 終わった後、「楽しかった」「またやりたい」という声が聞かれました。ふだんあまり意識していない分、新鮮に思えた活動だったのかもしれません。これを機に、家庭でも意識して取り組んでいけたらいいと思います。
画像1 画像1 画像2 画像2

【小牧市立一色小学校】「考える」ことが楽しみな道徳科の授業

画像1 画像1
 「特別の教科 道徳」の目標は、「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的、多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる」とされている。
 本校では、「考える」道徳科のために、発問を「どんな気持ちで」から「できることには何があるか」に変えてみることにした。このことで、「問題解決」型の授業になると言われているからである。「何ができるか」を考えさせ、小グループで話し合わせるスタイルをとる。
 「ぶらんこ」では、「おさるさんにできることには、何があるでしょう」と発問することにした。2年生ということもあり、子供に「できること」の選択肢を出させることは難しいため、教師の方であらかじめ用意した。
 それぞれの選択肢のよいところ、悪いところを話し合わせた。最後に、「その他にできること」を聞いてみた。
 子供には、それぞれをワークシートに書かせた。「問題」に向かい、2年生なりに具体的に考えていた。 
 今回、低学年であったということ、「アクティブな考え」を引き出しやすい資料では必ずしもなかったこともあり、「考える」道徳科という観点では、課題が残った。「考える」ことが楽しみな授業をこれからも作っていきたい。

【西尾市立幡豆小学校】道徳科の授業実践の様子

 2年生は、教材「黄色いベンチ」を通して、みんなで使う物を大切にし、自分もみんなも気持ちよく過ごせるためにはどうしていけばよいのかを考えました。まずは場面発問をし、その後にテーマ発問で価値に迫れるように工夫しました。また、板書を横書きにし中央に核となる主発問がくるように板書計画を立てました。こうすることで導入で触れた、身の回りにあるみんなで使う物に戻って「自分ごと」として振り返ったとき矢印を引きやすくなり、子供の思考がリンクしやすく、思考の流れが分かる板書となりました。
 45分の授業の中で、子供たちが一番集中したのは、みんなで使う物の写真を見せたときです。そのときに大切に使えていない物の写真も含ませたことで、これまでの自分を見つめられるようにしました。
 テーマ発問では、「こうしたらよい」ということをたくさん発言していましたが、実際はそうではない自分たちの教室やトイレ、図書室、体育器具庫の一輪車の片付け方を写真で見て、教材に出てくる主人公のように「はっ」としていました。子供たちは、頭の中では分かっていても、そのことをできない弱い部分をまだまだもっています。問題解決型の学習を取り入れることで、問題場面に対する自分なりの考えや解決策をもつことができました。
 今後も、主体的によりよい行動の仕方を身に付けさせることができるよう、様々な手立てを講じ、計画的に進めていきたいと考えています。


【一宮市立浅井北小学校】 感謝の気持ちをいつまでも

画像1 画像1
 4年生では、「ぼくたちのバラ花だん」という資料を使って、地域の人への感謝の心を育てる授業を行いました。資料を通して考えたことをワークシートに記述してから、全員が自分の意見を話すことができるよう、ペアでの話合いの時間を十分にとりました。そして、その後、学級全体で議論する時間をとりました。
 ペアでの話合いでは、ワークシートに自分の意見を記述することによって、自信をもって発言することができる児童が多くいました。その後の学級全体で議論する場では、児童は、友達の意見をしっかりと聞き、同じような意見でも、自分の意見として積極的に発表しました。
 最後に、自分たちの町で、地域に尽くしている人について考えました。児童にとっては、一番身近な「見守り隊」の方々を挙げる児童がほとんどで、毎日自分たちのため、地域のために見守ってくれていることに感謝の気持ちをもつことができました。「お礼ができたらよいと思います」と発言した児童もいました。
 本校では、2学期始業式の下校時に見守り隊の方への「お礼の会」を開く予定です。その機会には、ふだんは伝えられていない感謝の気持ちを直接伝えることができるようにしていきたいと思います。また、地域の方への感謝の気持ちをもち続け、日頃からあいさつや態度により、感謝の気持ちを自然なかたちで伝えることができるような児童を育てていきたいと思います。