【犬山市教育委員会】道徳教育充実に向けた講師派遣事業

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 犬山市では、14の小中学校で地域と関わりの深い講師を招いて道徳教育の充実に向けた取組を行っています。2019年度は、「人権教室」「人権講演会」「平和学習」「からくり体験」の四つの事業を行いました。
 「人権教室」は、市の人権擁委員が講師となり、みんなが仲よく暮らしていくために必要なことなどを話していただいたり、人権カルタをしたりと楽しみながら人権について理解を深めることができました。
 「人権講演会」は、もみじ寺で有名な犬山寂光院の松平實胤山主を講師としてお招きしました。「大切な命 大切な心」という演題で、子供たちの心に響く講演を行っていただきました。
 「平和学習」は、犬山市内在住の時々輪齊子さんによる戦争体験の講演会です。戦時中や戦後の貧しい生活の大変さ、戦争の悲惨さなどを聞き、生きていることへの感謝、毎日を一生懸命生きることの大切さについて深く考えさせられる機会となりました。
 「からくり体験」は、からくり人形師の九代玉屋庄兵衛さんと犬山祭保存会の方を講師に招き、からくり人形を操る体験もしました。歴史と伝統、そして技術の高さを感じ、郷土への愛着を深めることができました。
 地元の生きた教材は、子供たちにとって貴重な学びとなっています。本物に触れ、五感で感じることが豊かな心を育むことにつながります。今後も、犬山市の子供たちの健やかな成長を願いながら、これらの取組を継続していきたいと思います。

【尾張旭市教育委員会】課題別研修の開催

 尾張旭市では、昨年度より教務主任会で道徳科に関する研究に取り組んでおり、道徳科の手引書となる「特別の教科 道徳のいろは」を作成しました。「特別の教科 道徳のいろは」は、基礎編・授業編・評価編・指導案編の4部構成となっており、道徳科の目標や基本の指導過程及び多様な指導方法を示したり、評価方法や指導案の書き方を紹介したりしています。
 また、尾張旭市では、毎年、夏季休業中に教育の今日的な課題に対応するため、「課題別研修」を開催しています。今年度については、道徳科をテーマに掲げ、「特別の教科 道徳のいろは」のさらなる活用を図るとともに、授業力を向上に向けて、「『特別の教科 道徳のいろは』を使った授業をつくろう!」という演題のもと、基礎編と実践編の2講座を開催しました。
 今後も、「特別の教科 道徳のいろは」を活用しながら、子供たちの健やかな成長につながるよう道徳教育を推進していきます。

【知立市教育委員会】道徳教育の充実に向けて

〈知立市の取組〉
 昨年度、市内十校の教務主任を中心とした「学力向上研究推進委員会」では、道徳を取り上げました。「考える道徳の授業を行うための授業展開」「評価の具体的な方法」について研究し、市内全小中学校での道徳科授業の充実を推進してきました。また、道徳の指導員が各校に対し研修や指導を行ったり、外部講師を招いて教員研修会を行ったりしました。教師が学ぶことで、道徳についての見地を深め、授業実践に生かしています。
〈研究授業では〉
 授業力向上プロジェクトが提案する手だてをもとに授業実践
1「友情」への思いを高める教室環境
 教師の朱書きの入った感想や、子供たち同士がコメントし合った感想を教室に掲示しました。教師と子供、子供と子供の関係を授業の中で築いていく布石が見られ、「友情」への思いを高める教室環境が、子供たちの活発な話合いに結びつきました。
2「たずね歩き」の実践
 自分の考えを伝えたり、友達の考えを尋ねたりする活動を実践しました。自由に歩き、様々な考えに触れ合う場になりました。多くの友達に自分の考えを伝えるため、発言に対しての自信をもたせることにもつながりました。また、多様な意見に触れて、自分の考えを見直す子供の姿も生まれました。
3「サインボード」の活用
 話合いやたずね歩きの際に、自分の立場が視覚的に分かるように、サインボードを活用しました。たずね歩きの際には、胸についたサインボードの色(赤・青・黄色)を見て、立場の違う友達と効率よく交流をする姿が見られました。机に立たせるサインボードから、胸につけられるように、組立てを工夫してあります。
〈教師の授業力を高めるために〉
1書籍の貸し出し
 これまで実践した教科や学級経営に関する書籍の貸し出し
2指導案の掲載
 今までの実践の指導案をデータとして書庫内にアップ
3実践授業のDVD
 各学校に配布し、今後の実践で活用する

【常滑市教育委員会】常滑市教育研究大会

 令和元年8月20日に、常滑市民文化会館で、市内の幼保・小中学校の全職員及び知多管内の小中学校に呼びかけ、常滑市教育研究大会を行いました。
 平成30年度に、「小中学校社会体験型教員研修」に参加した職員より研修報告を受けるとともに、同じく平成30年度に県の道徳教育研究指定を受けて取り組みを行った、常滑市立常滑東小学校の研究発表を行ました。
 常滑東小学校の研究テーマ
「特別の教科 道徳」を要とした道徳教育の充実 〜カリキュラムマネジメントを生かした効果的かつ多様な指導方法と評価の工夫・改善〜
 その後、大学教授の方から、「不登校・発達障害と脳の育ち」と題して講演をいただきました。専門的な知見から、子供の成長に影響を及ぼす脳の仕組みや、睡眠時間の影響などを分かりやすく話をしいただきました。

【清須市教育委員会】10年経験教員と2年目教員による道徳科合同研修会

 清須市教育委員会では、10年経験教員と2年目教員による、道徳科の合同研修会を行っています。経験年数の異なる教員が、相互の立場を生かし、道徳科の指導力を高めることを目的としています。
 合同研修会では、小学校部会と中学校部会に分かれ、10年経験教員の中から授業者を立てます。他の参加者は、指導案を作成した上で授業参観をします。2年目教員にとっては、経験豊富な中堅教員の授業を見ることで、議論に結び付ける発問の工夫や意見の取り上げ方、板書の工夫などを学ぶ場となりました。10年経験教員にとっては、教材研究の方法を伝えたり、自らの指導法と比較した意見を出しりすることで、少経験者を導く場となりました。
 助言者からは、「謙虚に研修し成長する機会の必要性」「道徳の教科化の意義」「学級経営の大切さ」「教師としての信頼を得るための授業力向上」等についての指導がありました。参加者からは、「子供たちの思考を揺さぶる方法が参考になった」「主題を意識して授業を進めることの大切さを改めて感じた」等の感想が聞かれました。
 参加者が研修で得たことを学校に持ち帰り、自分や他の教員の財産とすることで、清須市の道徳教育のさらなる推進の一助にしていきたいと思います。

【北名古屋市教育委員会】北名古屋市いじめ子どもサミット

 市内小中学校の児童生徒30名が参加し、「北名古屋市いじめ子どもサミット」を開催しました。3グループに分かれての話合い活動を行いました。まず、各学校の児童会・生徒会等を中心としたいじめ未然防止に向けた取組の発表と、それについての質疑応答を行いました。続いて、「いじめをなくすために自分たちにできること」「いじめのない学級、学校にするためにできることは何か」などについて、実際の学校生活を振り返りながら議論を交わしました。そして、サミットの最後には三つの「いじめ防止行動宣言」を採択しました。

 北名古屋市 児童生徒が考えた「北名古屋市いじめ防止行動宣言」
(2019年12月23日〜2020年2学期末)
一、全ての勇気を楽しいこと、挑戦することに変えます。
二、個性を尊重し、広い心で接します。
三、相手の気持ちを考え、互いを認め合う『場所』を作ります。

 児童生徒のみなさんは、「いじめ」という問題に真剣に向き合うことができました。採択された行動宣言は、これから一年間(来年のサミットの日まで)、北名古屋市児童生徒の合言葉にしていきます。各学校で、この言葉を元に、様々な活動につなげていきます。

【田原市教育委員会】心に響く道徳科の授業を目指して

 若戸小学校が教育課題研究校として、本年度10月24日(木)の午後、「豊に感じ、自ら考え、思いを深めることができる子の育成 〜子ども一人ひとりの心に響く道徳の授業を目指して〜」を研究主題とする2年間の研究成果を発表しました。
 若戸小学校では、これからの道徳として、「道徳科の授業は楽しいな」と子供が感じる授業づくりと、道徳的価値の理解を深めることができる多面的・多角的に考え話し合うことができる発問の研究に取り組みました。
 1時間の授業を、導入・展開前段・展開後段・終末に分け、それぞれについて工夫をすることで心に響く道徳科の授業を作り上げてきました。
 研究発表会には、市内の4割の先生である160名が参観し、協議会で取り組みへの理解を深めました。各学校へ戻り、市内23校で足並みそろえた道徳科の授業が展開されました。

【蒲郡市教育委員会】 蒲郡市の取組

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 蒲郡市では、「社会に開かれた教育課程」を受け、道徳科における地域教材の開発に力を入れています。昨年度は、7つの中学校区で小学校用の7つの教材をつくり、現在、全小学校で活用しています。今年度は、中学校用の教材をつくり、さらなる道徳教育の充実を目指しています。 
 また、本年度は、県教委からの委嘱を受け、西浦中学校が「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の研究に取り組んでいます。夏の研修会では、大学教授を講師に招き、「役割演技」を取り入れた道徳授業について、講義と模擬授業を通して学ぶ機会を得ました。研修会には、西浦中学校の教員以外も参加し、力量向上に役立てています。参加した教員からは、「教員の出場や生徒の意見を見抜く力の大切さを痛感した」「演技を見ることによって、感情の変化を見ている人が体感できることが分かった」などの感想が出ていました。
 11月の研究発表会では、この「役割演技」を取り入れた授業の発表も見られました。この研修をきっかけに、さらに深く道徳科の授業研究を進めていく先生方の姿がたくさん見られました。
 子供たちの豊かな人間性を育んでいくために、これからもよりよい道徳科の授業の在り方を目指し、授業研究や講演会などの研修機会を設けていきたいと考えています。