【扶桑町教育委員会】道徳の研究実践について

 扶桑町において、平成30年度・31年度に取り組んでいる実践について紹介します。
 扶桑町立扶桑北中学校は、平成29・30年度丹葉地方教育事務協議会並びに、平成28・29・30年度扶桑町教育委員会の委嘱を受け、平成30年10月23日に、研究主題「生徒をとらえ、よさを伸ばす『特別の教科 道徳』の追究 〜考え、議論する道徳の授業づくりを通して〜」のもと、研究発表会を行いました。
 また、令和元年度は、扶桑町立柏森小学校が「道徳の抜本的改善・充実に係る支援事業における研究実践校」として、研究実践を積み上げています。
 これからも扶桑町では、よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うために、「特別の教科 道徳」について研究を積み重ねていきたいと思います。

【津島市教育委員会】道徳教育充実に向けての取組

 津島市では、毎年8月、市教委主催で、優秀な実践者等を講師に招き、市内小中学校の教職員を対象に研修を行っています。本年度は、実際に行った授業を映像で見ながら、「特別の教科 道徳」において目指す学びの姿や多様な指導方法について協議を行いました。受講者からは「多面的・多角的に考える楽しさを感じた」「児童生徒の意見や考えを受け止めて授業を行っていきたい」等の意見があり、今後の授業への励みとなったようでした。
 また、昨年度、藤浪中学校が愛知県教育委員会からの委嘱を受け、「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」について研究を行いました。「『特別の教科 道徳』を要とした道徳教育の充実」を目指し、外部講師を招いた研修や授業実践等を積み重ねる中で、カリキュラム・マネジメントを生かした効果的かつ多様な指導方法と評価の工夫・改善について力量向上を図りました。今後、この成果を市内小中学校へ広めていきます。
 津島市では、児童生徒によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うために「特別の教科 道徳」の授業改善・工夫に取り組んでいきます。

【高浜市教育委員会】「考え、議論する道徳」を目指して

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 高浜市では、学校・家庭・地域が「12年間の学びや育ちをつなげる」という意識をもち、異校種間で授業を参観したり、情報交換をしたりすることで、幼・保、小、中の教員が互いの教育観や指導法への理解を深めています。市内の教員へ公開する「一人一授業」において、「特別の教科 道徳」の公開が、昨年度より増加し、教員の意識の高まりが見られています。
 今年度の夏季研修では、2・3年目の教員対象で、道徳の授業づくり研修を行いました。研修では、「特別の教科 道徳」で求められる「考え、議論する道徳」を目指し、具体的な教材をもとに、教員が発問を考える演習を行い、教員の力量向上を図りました。 
 また、今年度、翼小学校は、愛知県教育委員会の委嘱を受け、「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の研究推進校として、授業改善を進めています。家庭・地域との連携を進め、道徳的価値について親子が家庭で話し合うことを目標にした取組について研究・実践を重ね、市内小中学校へも還元していく予定です。
 高浜市では、「考え、議論する道徳」への転換を図り、豊かな心をもち、他者と共によりよく生きる子供を育む道徳教育を目指していきます。


【豊明市教育委員会】少経験者研修での「特別の教科 道徳」授業力向上への取組

 豊明市教育委員会では、新規採用から2年目・3年目の教員を対象として、少経験者研修を行っています。この研修は、授業力の向上を目的として、毎年、夏季休業中に実施しています。
 外部講師の先生から、道徳科の指導法について講義を受けた後、グループに分かれて道徳科の模擬授業案を作成します。どのグループも、講義の内容を踏まえ、道徳科の授業の進め方や発問の内容、予想される子供の意見などについて、真剣に議論して授業案をつくり上げました。
 午後は、自分のグループ以外の参加者は、子供役になり、実際に模擬授業を行いました。その後、講師の先生から模擬授業について御指導をいただき、よかったことや課題を全体で共有するとともに、よりよい授業とは何かをじっくりと考える時間となりました。
 参加者からは、「ふだんの授業の中で、子供が本音で発言することができていたのか考えさせられた」「複数で授業を考えたことで、自分にはない発想を知ることができた」「発問の重要性と難しさを改めて感じた」「やれることはすぐにでも実践したい」といった声が上がりました。
 この研修で学んだことを各学校へ持ち帰り、他の教員にも広げていくことで、継続的に道徳科の授業力向上を図っていきたいと考えています。

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【豊根村教育委員会】豊根村むらづくりビジョン2027 〜とよねっ子を見かけたら声をかけよう!〜の取組

 豊根村は、人口約1100人の山村です。本村では、平成29年度に「豊根村むらづくりビジョン2027」を策定し、その中で「みんなでやろう!村民行動指針」と銘打ち、12の村民行動指針を策定しました。今回紹介するのはそのうちの一つ、2018年7月号の広報「とよね」にも掲載された「とよねっ子を見かけたら声をかけよう!」です。まず始めに、とよねっ子たちの取組について紹介します。
 杉の子保育園では、園児たちが保育士と一緒に「今日初めて会う人には、自分から最初にあいさつをしましょう」「あいさつをする人を選んだり、あいさつをされても知らんぷりしたりすることはやめましょう」「大きな声とにこにこ笑顔であいさつしましょう」「あいさつをして、赤ちゃんからおじいちゃん・おばあちゃんまでのお友達をいっぱい増やそう」とのスローガンのもと、がんばっています。
 豊根小学校児童会では、いつでも、どこでも、誰にでも素敵なあいさつができるよう、執行委員会を中心としてあいさつ運動に取り組みました。5月には、執行委員会、学級、通学団のリーダーが集まり、「第1回あいさつサミット」が行われ、校内では素敵なあいさつができるようになりました。
 豊根中学校生徒会では、自主的に「朝から元気!あいさつ・返事が気持ちいい学校」のスローガンのもと、「朝から元気を出すこと」「気持ちのよいあいさつや返事をすること」を目標とし、年間を通して取り組むことができました。
 最後に、本村では、あいさつは、昔から子供の見守りにつながったり、子育ての安心感を与えたりするだけでなく、子供の地域に対する愛着を高めるものとして、自然と行われてきました。「おはよう!」「こんにちは!」「こんばんは!」。そんな日常が昔から続く本村では、これからも次世代を担う子供たちの健やかな成長を願って、これまでと同様「自然のまま」とよねっ子たちに声をかけ続けていきます。

【美浜町教育委員会】パラリンピック教育研修会の取組

 美浜町は、本町出身の幕末の漂流民「音吉」の縁から、「愛知万博1市町村1国フレンドシップ」を契機としたこれまでの小中学生の相互交流などが認められ、東京オリンピック・パラリンピックにおいて、「シンガポール共和国」のホストタウンとして登録が決定しました。
 また、教育分野においては、次期学習指導要領にパラリンピック、障害者理解、心のバリアフリーのための交流が含まれています。本町ではこの機会をとらえ、今年度から、小学4年生、中学1年生において、本町に学舎を構える日本福祉大学の協力を得ながらパラリンピック教育の推進に取り組むことにしました。
 そこで、実際に授業を行う教職員のための研修会を8月21日、日本福祉大学美浜キャンパスにて開催しました。講師には「I'm POSSIBLE」日本版事務局の後藤 陸 様を招いて、「パラリンピック教育を通じて伝えられること」と題して講演をいただきました。講演の前半では、国際パラリンピック委員会の公認教材である「I'm POSSIBLE」日本版教材に収録されているクイズなどを体験しながら、参加者はパラリンピック教育の意義を十分理解し、自らが今後実践する授業のイメージをもつことができました。また、後半は、「ボッチャ」を体験し、パラリンピックスポーツの魅力を肌で感じることができました。
 パラリンピック教育を通じて、美浜町の子供たちが、他者を思いやる心を高めるとともに、強く生きることのすばらしさや努力することの大切さを感じてもらえればと期待しています。

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【春日井市教育委員会】「特別の教科 道徳」の授業力向上を目指して

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 春日井市では、「特別の教科 道徳」の授業力向上を目指し、各校や中学校ブロックごとに、外部講師を招いた模擬授業や講義を計画しています。また、それぞれが計画している研修を市教委で集約して全校に配信し、他校の教員も研修に参加する機会が得られるようにしています。
 昨年度は、坂下中学校、今年度は、鳥居松小学校が愛知県教育委員会からの委嘱を受け、「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の研究実践校として、外部講師による模擬授業や講話をしていただきながら、授業力向上に向けて研さんを積んでいます。どちらの学校も市内の小中学校に公開し、春日井市全体の教員の授業力向上を目指しています。
 8月7日には、市教委主催の初任者・拠点校指導教員を対象とした道徳教育研修を行いました。内容は、講義「道徳の授業づくりのポイントと評価の在り方」、演習1「道徳資料の分析」、演習2「模擬授業」及び「グループ協議」です。研修前は「発問の仕方が分からない」「どうやって価値づけをしたらよいか」「授業の終わりのまとめ方が難しい」とそれぞれの悩みを話していた初任者でしたが、研修後は「授業づくりの方法が見えてきた」「心について考えさせる発問の仕方が分かった」と、今後の授業づくりへの意欲がもてたようでした。
 今年度は「道徳教育特別部会」を立ち上げ、市内全域の道徳教育を更に推進すべく取り組んでいきます。

【小牧市教育委員会】夏季教職員研修

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 小牧市では、毎年8月の上旬に、3〜4日間の日程で、小牧市夏季教職員研修を開催しています。期間中、大学の教授や著名人、その分野の第一人者等を講師に招き、30程度の講座を開催し、市内小中学校の教職員だけでなく、市内の高校や幼稚園・保育園、近隣の特別支援学校、警察等関係機関の職員が、自分で受講したいと思う講座を選択し、力量向上に役立てています。
 開催講座の中には、「特別の教科 道徳」に関する講座もいくつかあります。全ての教員向けの「授業づくり」講座だけでなく、初任者を対象とした講座や教務主任・校務主任向けの「評価」に関する講座等、受講者のニーズに応えられるような工夫をしています。
 子供たちの豊かな人間性を育んでいくために、これからもよりよい道徳科の授業や励みとなる評価をするための研修機会を設けていきたいと考えています。

【刈谷市教育委員会】 豊かな心の育成

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 刈谷市では、学校教育方針の重点項目の一つとして、「豊かな心の育成」を掲げています。道徳科の充実だけでなく、自主性、主体性を育む児童会・生徒会活動の推進、命を大切にする教育の充実を図っています。平成24年から、年に2回、市内6中学校の生徒会役員が集まる「生徒会サミット」を行い、各校の取組を報告し、いじめ防止について協議しています。一昨年度からは、この「生徒会サミット」を小学校の児童会役員が参観し、いじめ防止の意識が市内全体に広がっています。また、全ての小中学校で、「SOSの出し方」「生命の尊重」「心の健康」などの授業に取り組み、その指導案や資料を市内で共有しています。
 道徳教育の充実については、平成30年度に、衣浦小学校が愛知県教育委員会からの委嘱を受け、「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の研究実践校として、外部講師による講話、授業づくり、授業力向上、評価等について講師の指導を仰ぎながら、授業実践を積み重ねてきました。今年度は、刈谷市教育委員会指定研究発表校として、その成果を市内小中学校に広めていきます。
 刈谷市では、今後も、子供たちの「豊かな心の育成」のための取組を目指していきます。