【豊川市立御津南部小学校】 こまっているともだちに…

 1年生の道徳科で、資料「くりのみ」を用いて授業を行った。 本資料には、冬支度をするうさぎときつねが登場する。きつねは、どんぐりを見つけておなかいっぱい食べ、残った分を、葉っぱに隠してとっておいたのにもかかわらず、帰り道でうさぎにあった際に、「何も見つからずに、はらぺこ」と、うそを言う。うそだと知らないうさぎは、二つしかないくりの一つをきつねにあげると、うさぎの思いやりの行動に対してきつねは涙したという物語である。
 この資料は、「こまっている友達に」が主題名となっている。子供たちは、きつねが涙した際の気持ちについて考えることで、助けてくれたうさぎへの感謝の思いや、うさぎの思いやりのある行動について気づくことができた。また、自分がとった言動に対して、後悔をしているということにも気づくことができた。その後、「自分がきつねだったら、その後どうするか」という発問に対して、「本当のことを言って、謝る」「一緒に食べ物を探す」「どんぐりを渡す」など、きつねが本来行うべきはずだった行動についても考える姿が見られた。さらには、「二人はその後、本当の友達になれたのではないか」という意見も出てきた。
 終末の振り返りでは、「自分も困っている子がいたら、声をかけたい」「まずは、相談にのってあげたい」「心配してあげたい」などの意見が出された。仲間と助け合うことの大切さに気づき、今後の生活に生かそうとする気持ちが感じられた。
 道徳科の時間では、日常生活で自分に起こりそうな場面について、少し立ち止まって考えさせる機会を設定できるよう、これからも大切にしていきたい。

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