【安城市立里町小学校】人の気持ちを考えることは大事だね

 人権週間中の12月6日、全校集会で、校長が人権に関する講話を行いました。自身が小学生の頃、体育が苦手で、跳び箱や鉄棒がうまくできなかったという話でした。ある日の体育の授業で逆上がりをしたとき、何度やってもうまくできず、みんなに笑われて悲しい気持ちでいっぱいだったと語る声に、全校児童が引き込まれていきます。笑い声の中、クラスメイトの一人が「笑うな」と声を上げたことをきっかけに、他の子たちも「がんばれ」「もっと勢いをつけると回れるよ」と応援をしてくれて、その後、逆上がりができるようになったということでした。この話を通して、人を大事にするとはどういうことかを考える機会をもってほしいと語って、講話は終わりました。
 その後、2年生は、道徳科の授業「いやな気もちかもしれないよ」で、自分が悪気なく行っていることが、人を傷つけているかもしれないことについて話し合いました。授業後の感想には、「人の失敗を笑うと、その子が悲しい気持ちになるから、笑うのはよくない」「人には苦手なことやできないことがあると思うから、その人の気持ちを考えて、笑っている人がいたら、『笑うな』と言いたい」「人の気持ちをもっとよく考えないとだめだと思う。これからは、みんながよい気持ちになるように、自分も気持ちを考えていきたい」と、人の気持ちを考えることの大切さに気付いたものが多くありました。

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【岡崎市立形埜小学校】プロから学び、心を育む講演会

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 本校は、岡崎市の北東部の自然豊かな地に位置し、53名の全校児童で生活しています。
 これまで、2学期に「青少年健全育成講演会」を実施し、児童文学作家の方から本ができるまでの思いを伺ったり、プロの演奏家の演奏を身近で聴いたりする機会を設けてきました。
 今年は、演劇「はなの木村」を鑑賞しました。子供たちは、目の前で繰り広げられる力強い演技に見入っていました。「たった3人で何役もこなし、迫力ある演技に感動しました」など、鑑賞後に劇団員への手紙を書いていました。
 これからも、子供たちのよき出会いとなることを願って、いろいろな方を招いて、この講演会を実施していきたいと考えています。

【一宮市立西成東部中学校】ピア・サポート活動

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 2年生では、ピア・サポート活動「フードダウン」を行いました。昨年度からピア・サポート活動に取り組んでおり、これまでいくつかのトレーニングを行ってきました。
 ピア・サポートとは、「ピア=仲間」「サポート=支援・援助」から「仲間による支援」を意味しています。子供たちが、「つながる」ことによって成長し、自分たちで問題を解決するなど、よりよい人間関係を築いていってほしいと願っています。
 本時では、最初に、ピア・サポートの約束事を確認しました。約束事は、次の三つです。
1.他者を批判したり、責めたりしない。
2.言いたくないことは話さなくてよい。
3.ここで聞いた話は他で言わない。
 それから、「閉じた質問・開いた質問」を考え、会話を広げるためにはどうしたらよいかを考えました。その後、4人グループをつくり、「フードタウン」に取り組みました。グループへの「提示書」と「町の紙」を配り、ルールと方法を説明しました。「情報カード」を一人一人に配付して、それぞれが黙読しました。「情報カード」のうち、必要な情報をグループに伝え、グループみんなで問題を解決していきました。
 グループごとに取り組む姿勢が違い、聞き上手な生徒がいる班は、すらすらと問題を解決しているようでした。話すことが苦手な生徒も、情報カードをそのまま読み上げるなどして、グループに貢献している様子も見られました。これからも他者と上手に関わるために、コミュニケーションスキルを身につけていってほしいと思います。

【春日井市立藤山台中学校】「生徒が将来よりよく生きるための道徳教育」をめざして

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 生徒がよりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、本校では、次の三つの目標を掲げ、道徳教育に取り組んでいます。
1.基本的生活習慣を確立し、他人を思いやる心と感動する心など豊かな心を育む指導を図る。
2.道徳科の時間を充実させ、学校生活のあらゆる場面を通して、道徳実践力を養う。
3.教師と生徒の人間関係を深めるとともに、家庭や地域社会との連携を図る。
 「生徒が将来よりよく生きるための心の教育」をめざして、共通の課題に向かって、生徒と教師が、共に考え、共に語り合う時間を大切にし、計画的に授業実践を行っています。
 全学年とも、道徳ファイルを用意し、生徒は、毎回同じワークシートを使い、授業ごとにとじていきます。ワークシートは、毎授業での自己評価を書く欄や、生徒が1時間の授業での振り返りを、様々な視点で自由に記述できるようなものとなっています。
 また、学年の生徒の実情に合わせて授業形態を変えて、常によりよい授業づくりを考えています。例として、生徒一人一人の意見を尊重しやすくするために、クラスを半数ずつに分けて少人数授業を行っている学年があります。また、学年職員全体で全生徒を見守る観点から、クラスの担任のみが授業を行うのではなく、学年の教師でローテーションを組んでいる学年もあります。
 今後も、道徳科の授業を通して、生徒が自己の生き方をより深く見つめられるようにつなげていきたいと考えています。

【高浜市立南中学校】街路樹ボランティア活動の取組

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 本校では、年に3回、「街路樹ボランティア」を行っています。
 「街路樹ボランティア」とは、学校の中や学校周辺の街路樹の清掃・整備を、地域の方と一緒になって取り組む活動です。学校から貸し出される道具の他、生徒たちも必要だと思う道具を自分で用意し、活動に当たります。また、クラスごとに担当箇所が割り当てられ、約1時間、担当箇所を一生懸命掃除します。
 休日に行われるボランティア活動ですが、毎回多くの生徒が自主的に参加しています。「体を動かしたい」「友達に誘われて一緒にやろうと思った」「地域のためにやれることはやりたい」など、参加した理由は生徒によって様々ですが、活動は意欲的に取り組んでいます。
 活動後、生徒たちは、「汚かった花壇や街路樹がきれいになると、達成感を感じた」「地域の方と話しながらやれて楽しかった」と、「街路樹ボランティア」に参加してよかったという前向きな意見をたくさん聞くことができました。地域の方も、「子供たちは、とても真面目に取り組んでいて感心した」と、生徒たちの姿を褒めてくださいました。
 地域の方とコミュニケーションを取りながら行う活動は、地域とのつながりを深め、活性化にもつながると思います。生徒たちの主体的な姿を尊重し、今後も人のため、地域のために貢献できる姿を期待したいです。

【美浜町立河和中学校】スマホ・ケータイ安全教室

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 本校では、12月4日に、1・2年生を対象に「スマホ・ケータイ安全教室」を行いました。 携帯電話会社の方と人権擁護委員協議会の方を講師として招いて、スマートフォンや携帯電話の適切な使い方について学びました。
 インターネットに載せた、ささいな画像から個人情報が分かってしまう事例や、無料通信アプリ・SNSウェブサービスなどで中学生が巻き込まれやすい事例について、再現ドラマなどで分かりやすく紹介されました。知らない人と連絡を取り合うことで事件に遭ったり、文面だけのやりとりから誤解が生まれ、いじめに発展したりと、スマートフォンや携帯電話の危険性について具体的に学ぶことができました。
 スマートフォンや携帯電話による被害が増えている中で、生徒がこれらを適切に利用することができるように、今後も、様々な場面で情報モラル教育を行っていきたいです。
 (生徒の感想)
・スマートフォンを使う前に気をつけることなどを決めていなかったので、これをきっかけに考えてみようと思った。メッセージを送る前に、一度確認してから送るようにする。
・自分が思っている以上に、SNSは怖く、危険なことを改めて知ることができた。知らない人とはやりとりをしない、言葉に気をつけるなど、考えて行動することが大切だと思った。

【高浜市立高浜小学校】2年生「友だちが作ったものは」の授業実践

 低学年は、友達の作品を模倣することも多い。そこで、友達の作品を模倣したいと思ったときは、作り手の承諾を得る必要があることに気付かせ、高学年で学習する著作権の理解についてもつなげたいと考えた。また、そのときの作り手の気持ちについても気付かせたいと考えた。
 本実践では、図工の工作の場面を取り上げ、二つの場面を比べた。まずは、自分が作ったものを、友達に勝手に模倣されてしまう場面である。もう一つは、友達から模倣してもよいかどうか聞いてもらう場面である。そして二つの場面で、作り手の気持ちを考えさせた。前者では、「まねしてほしくない」「嫌な気持ちになる」という意見が出た。後者では、「ちゃんと聞いてくれたから、まねしてもいいや」「せっかくだから作り方を教えてあげよう」という意見が出た。二つの場面を比べた後、どちらの場面も友達は模倣していることを確認し、模倣したいと思ったときはどちらの場面がよいのか考えさせた。そして、「もし、自分がこれから友達の作品を模倣したいと思ったときは、どうすればよいのか」を振り返りをさせた。そこでは、「友達から『まねしてもいいよ』と言ってもらってから、描いたり作ったりする。その理由は、勝手にまねされると友達が悲しんだり嫌な気持ちになったりしてしまうから」というような意見が多かった。子供たちの中で、授業の始めに「まねすることはいけないこと」という認識がある子が多かった。しかし、授業を終えて、まねそのものを悪いことと思うのではなく、まねしたいと思ったときは、作り手の気持ちを考えて行動することが大切であると気付くことができた。

【大府市立大東小学校】人権週間の取組

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 本校では、12月4日〜10日の人権週間に合わせて、人権に関する取組を行いました。各学級や全校での取組を通して、人権や権利と義務について考えました。
 各学級では、絵本「たかこ」や「いっしょならもっといい」などの人権に関する読み聞かせや、人権に関する教材を使用した道徳科の授業を行いました。子供たちは、「人権は、誰でも生まれたときから死ぬまでもっている権利」ということを知り、自分の権利を大切にするだけでなく、相手の権利も同じように大切にしたいという気持ちをもつことができました。
 全校での取組では、「人権を理解する作品コンクール」の標語の部への応募や校長による「人権講話」、してもらってうれしかったことやよいことをしている人を見つけ、花の形の画用紙に記入し、掲示板に貼って紹介する「心の木」などの活動を通して、人権についての考えを深めました。

【常滑市立三和小学校】3年授業実践「相手を理解する心」たまちゃん、大好き

 3年生の児童は、クラス全員が、一体となる学習や体験に取り組んでいます。様々な体験や経験の中で、相手の気持ちを考えることを通して、お互いの理解が深まってきています。更に心を通わせ、助け、信頼し合える関係を築きたいと考え、児童にとって身近なアニメである、「ちびまる子ちゃんの『たまちゃん、大好き』」を教材にして授業実践に取り組みました。
 この教材は、たまちゃんとまる子が、お互いに20年後の相手に手紙を書き、タイムカプセルに埋める約束をします。しかし、約束の場所に、たまえが来ず、すれ違いが起き、誤解を解消していくという話です。
 主人公に自分を重ねさせる発問では、主人公の考えを問い、主人公を客観的に見る発問では、児童のもつ考え方や生き方を問うようにしました。主発問である「二人が大好きでいられるためには、どうすればよかったか」という問題解決的な問いに対して、多面的・多角的に考えることができました。
 振り返りでは、「大好きな友達を続けていくために、約束を破られてしまっても、すぐに怒らず相手の理由を聞くようにします」「これからも、友達と仲よくしていくために、相手を思いやっていきたいです」などの意見がありました。
 相手のことを思いやり、相手の立場になって考えることの大切さに気づくことができました。

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【みよし市立北中学校】自分にもよいところがある

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 「学び合い、学びを深める学校」この言葉は、本校の校長室の前に大きく掲げられています。ペア学習を主体とした本校の授業で、生徒は、仲間から多くのことを学び、学びを深めています。それだけでなく、生徒の豊かな心を育むために、毎月末に、「泰斗賞」とよばれる表彰式を行っています。これは、進んで善い行いをした生徒を見つけた教師や生徒が、「泰斗賞申請書」にその内容を記入することで、その生徒が、校長から表彰されるというものです。「さりげなく雑巾を整とんしていた」「いつも大きな声であいさつしている」など、さ細なことかもしれませんが、そのことを表彰されたときの生徒の喜びはとても大きなものです。
 教師からの推薦も多い中で、12月末は、生徒からの推薦が一年の中で一番多い月となり、今年度の表彰者は、177人までになりました。表彰者の中には、「私も人のよいところを見つけよう」と考え、他の誰かのよさを見つけ、推薦した生徒が多々います。自分のことだけを考えて生活するのではなく、視野を広げて仲間をよく見て、善い行いに気付き認める。そんな素敵な生徒が、本校にはたくさんいます。「自分にもよいところがある」と胸を張って生活する本校生徒は、とてもすがすがしく、明るくよりよい学校づくりの源になっているのです。

【稲沢市立六輪小学校】話合いの中で、考えを深める道徳

 本年度、本校では、「話合い活動の充実」を現職教育の軸として、研究実践を行っています。
 2年生では、「特別の教科 道徳」において、「友達と仲よくするために、大切なことは何だろう」を主題として、「ぶらんこ」の教材で授業を行いました。「ぶらんこ」は、さる、うさぎ、りすの3匹が、自分たちで作ったぶらんこで遊んでいる場面から始まります。そこへ、くまがやってきて、無理やりぶらんこに乗ろうとしたため、ぶらんこが壊れ、くまは泣いてしまいます。さるが、「もう一度、丈夫ぶなぶらんこを作ろう」と声をかけ、みんなでぶらんこを作りに行く場面で話が終わります。
 授業では、「泣いているくまは、どんな気持ちでしょう」「自分がくまだったら、どのように仲間に入れてもらうとよいと思いますか」と問いかけ、くま役とさる役に分かれて役割演技を行いました。くま役の児童は、「ぼくにも、ぶらんこ貸してくれないかな」と話しかけ、それに対して、さる役の児童は、「いいよ」「いっしょに遊ぼう」と返事をしていました。
 演技後、さる役の児童に、「どんな気持ちだったか」と尋ねると、「ていねいにお願いしてくれたから、一緒に遊びたい気持ちになった」「目を見て話してくれたから、うれしい気持ちになった」などと話をしていました。
 さらに、周りの児童に、「役割演技を見てどう思ったか」を話し合わせたところ、「演技を見ていて、無理やり取るのではなく、きちんと自分の気持ちを言うとよいと思った」「ぼくも、ていねいにお願いされたら、一緒に遊びたくなると思う」という声が聞かれました。役割演技を取り入れたことで、教材の内容をより自分事として捉えて話合いをすることができ、友達と仲よくするために大切なことについて、考えを深めることができました。

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【大府市立神田小学校】ネットモラル塾

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 本校の5年生は、ネットモラル教育として、外部から講師を招いて、情報モラルについて学習した。子供たちが、インターネットを利用する上で、有害な情報から守ってくれる「フィルタリング」機能や、携帯などの長時間利用によって起こりうる「日常生活へ影響」、安易にゲーム内でアイテムなどを購入し、請求が高額になる「高額課金」等について分かりやすく説明していただいた。
 また、近年問題になっているインターネットなどでの「いじめや仲間外れ」、気軽に行った行為が「個人情報漏えい」になったり、ちょっとしたいたずらのつもりで流した画像が「損害賠償の請求」になったりすることもあるなど、実話や実際の映像を交えて説明していただき、子供たちも関心をもって聞くことができた。
 授業後にとった保護者向けのアンケートでも、「理解が深まった」「対策についてすぐ検討したい」「今後も、このような取組に期待する」等の声が多かった。
 講師の説明に、驚きの声が上がることもあり、まだまだ知らないことがたくさんあることが分かった。これからも、きちんと学習していく必要性を感じた。

【知立市立八ツ田小学校】1年生道徳科授業実践「かぼちゃのつる」

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 1年生の道徳科で、資料「かぼちゃのつる」を使って授業を行った。周りの意見を聞かず、好き勝手につるをのばすかぼちゃの気持ちを考えることで、わがままなことを言わないで生活する大事さについて学習した。
 板書は、かぼちゃのつるを緑のテープで黒板に貼り、好き勝手につるを伸ばす様子をせりふに合わせて表現した。また、教師が困っている動物たちのせりふを読み、子供たちに、かぼちゃのせりふを読ませた。子供たちは、かぼちゃの自分勝手な気持ちになってせりふを読むことができた。かぼちゃのつるが、トラックにひかれてちぎれてしまった場面で、かぼちゃの気持ちを子供たちに問うと、はじめは、「痛い気持ち」と簡単な意見だった。しかし、「心が傷ついたと思う」という意見から、「どうして心が傷ついたの」と切り返すと、「あんなことしなければよかったと思ったから」「みんなの言うことを聞かなかったから」といった意見が出た。
 振り返りには、「これからは、自分勝手なことをしないようにしたい」「わがままなことをしてもよいことがないと思った。かぼちゃみたいにならないようにしたい」と書かれており、今後の生活に生かそうとする気持ちが感じられた。
 これからも、登場人物の立場に立って考えることができるように、板書や授業の展開を工夫していきたい。

【知多市立新田小学校】1年生「はしのうえのおおかみ」の授業実践

 道徳科の授業では、教材の主人公の心情に寄り添う学習、問題解決的な学習や体験的な学習による授業展開も使い、児童の多様な価値観を引き出す工夫や、自分事として捉える工夫をし、児童の心に響く授業実践を着実に積み上げることに心掛けて取り組んでいます。
 1年生の「はしのうえのおおかみ」の授業実践を紹介します。本資料は、主人公のおおかみが、自分よりも弱いうさぎたちを相手に、おもしろがって意地悪を続けますが、自分よりも強いくまに親切にされ、自分の行為を振り返り、優しい心で親切にするという内容です。
 授業では、黒板に一本橋や登場する動物たちの絵を掲示して、話の内容をつかませるとともに、意地悪をされたうさぎたちの気持ちを想像させるようにしました。そして、考えたことを近くの児童と伝え合う場面をつくることで、より多くの児童が、他の児童に自分の考えを伝えられるようにしました。くまに優しくしてもらったおおかみの心情の変化を話し合った後で、翌日、うさぎたちに出会う場面は、床に一本橋に見立てた紙を敷き、おおかみとうさぎのお面をつけさせて役割演技をさせることにしました。この体験によって、他人に親切にすると相手だけではなく、自分もよい気持ちになることに気付くことができました。最後に、自分自身の生活を振り返り、他人に親切にしていこうという気持ちを高めることができました。
 これからも、児童が物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深められる授業の実践に努めていきたいと思います。
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【犬山市立楽田小学校】人権教育週間の取組

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 本校では、例年11月下旬から12月初旬にかけ2週間の「人権教育週間」を設け、人権意識の向上を目指しています。
 各クラスで人権について学び、話し合って、「人権標語」を作ります。人権は、誰にとっても大切なものであり、日常の思いやりの心によって守られているものであることを、子供たちは学びます。
 人権がもつ価値や重要性を共感的に受け止める心を育む活動として、本校に引き継がれている大切な活動です。

【北名古屋市立西春小学校】道徳科の授業を通して

 子供たちに、「生活の中で、ある物事をとことん考えたり、調べたりした経験がありますか」という質問をすると、ほとんどの子供が「経験がない」と回答していました。そこには、インターネットが普及した現代に生きる彼らが、知りたいことはパソコンやスマートフォンで手軽に検索し、すぐに探究を終わらせてしまっている様子が伺えました。
 そこで、6年生で、「真理の探究」を主題とした道徳科の授業を行いました。「日本植物分類学の父」と呼ばれた牧野富太郎氏についての資料をもとに、授業の中では、子供同士による意見交流の場面を多く設けました。交流の場面では、自分の意見を伝えるだけでなく、「いいな」と思った級友の意見を、自分の意見に付け足して発表する活動を随所に取り入れました。この活動は、自分の考えを再構築するために、固定概念にとらわれず、様々な資料や文献を調べながら、植物の探究を行った富太郎の活動に通じるところもあります。
 主人公の生き方に触れ、級友と活発に意見を交流した最後には、「今までは、浅く広くしか調べなかったけれど、もう少し自分が知りたいことを調べてみようと思う」という声が子供から多く聞かれました。
 今後も、子供たちの様子をよく観察し、子供の気持ちによりよい変容と充実感が見られる授業づくりに取り組んでいきたいと思います。
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【刈谷市立双葉小学校】私の写真、だれが見ているの?

 高学年になると、スマートフォンやタブレット、ゲーム機などの情報器機を使って、友達同士で写真や動画を撮り合い、共有して楽しむ子が多くなってきます。その場にいない友達とも、写真やメールなどでやりとりをすることができ、さらに、同時に多くの友達といつでも時間を共有できるため、情報機器を使用する児童が増えてきました。
 ところが、インターネット等を介して情報を共有することについての仕組みやマナーを、しっかりと理解した上で楽しめている子は少ないのが現状です。そこで、本校では、道徳科の時間に、情報モラルを取り上げ、「私の写真、だれが見ているの?」の授業を行いました。
 資料の物語から、主人公の行動のどんなところが問題なのかを考えました。「インターネット上に顔が分かる写真を載せてはいけない」「何でも情報を載せてしまうと、いつの間にか知ってほしくないことまで相手に分かってしまう」など、個人情報に関する問題点に気付くことができました。具体的な事例から学ぶことで、子供たちが実生活とつなげて考えることができ、ゲーム機やスマートフォン等の使い方について見直すことができました。
 子供たちを取り巻く情報環境や、子供の実態に合った情報モラルの題材を取り上げ、正しい理解を深めた上で生活できるよう、指導を進めていきたいと思います。

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【豊田市立衣丘小学校】 低学年の情報モラルの授業

 2年生の子供たちは、自分の物と友達の物の区別をつけられず、勝手に触ってしまいトラブルになることがある。そこで、道徳科の時間に、「人が創作的に創った作品などを大切にする態度を身に付ける」ことをねらいとして、ビデオ教材「わたしのえをかえないで」を用いて著作権についての指導を行った。
 友達の作品を見て、何か変だなと思った主人公が、善意のつもりで、絵を描き足してしまう。絵の作者はそれを見て泣き出してしまうというあらすじである。
 絵が完成したときの作者の気持ち、描き直された絵を見たときの気持ちを考えた。子供たちは、「落書きされたみたいでいやな気持ちになる」「一生懸命描いたのに悲しい」など、自分が作った作品は、「たった一つの大切なもの」という意識を確認することができた。
 振り返りでは、「描き直されると、その人が悲しんでしまうことが分かった」「自分がこうすればよいのにと思っても、相手は自分と違うから、勝手に描き足してはいけないことが分かった」などの学びが書かれていた。
 この授業を通して、友達の作品を大切にすることは、著作物を尊重する心を育てることにつながるという意識をもつことができた。今後も、発達段階に合った指導をしていきたい。
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【東郷町立兵庫小学校】 人権に対する取組

 本校では、人権週間に合わせて、朝会の時間に、校長から人権についての話がありました。校長からは、「人はみんな平等に幸せに暮らす権利をもっていること」「自分の権利を主張しすぎて相手を思いやらないことは、本当の権利とは言えないこと」などが伝えられました。
 それを受け、各クラスで人権やいじめについて話し合いました。悪気なくしている言動が相手を傷つけてしまう可能性があることを確認し、ふだんの生活の中で、いじめにつながる危険性のある行動をしていないか振り返りました。それに加え、道徳科の授業でも、いじめを題材にした教材を取り上げ、仲間に入れてもらえなかった子の気持ちや、いじめをなくすためにはどんなことに気を付ければよいかを考えました。そして、児童一人一人が、「いじめ防止標語」をつくり、コンテストに応募しました。
 1年に一度、人権週間に合わせて、人権やいじめについて考える機会を重ねることで、より深く考えるきっかけにしていきたいと思います。
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【豊田市立豊南中学校】インターネットを使う「私たち」が変わらないと・・・

 本校では、各学年で、年間計画に沿って道徳科の授業を実施している。2年生でも、情報モラルについては、人権集会とも関連をもたせて、連続性を意識しながら、長期休業の前後に実施している。
 また、タブレットPCが配置され、授業で教室内ネットワークを構築して、意見を交換することも増えてきた。具体的な学習活動の仲で、情報発信のルールについて学ぶ機会が増えたとも、生徒の記述からもうかがえる。
・ネットを使っているのは、「私」や「私たち」なんだから、「私たち」が変わらないとトラブルはなくならない。
・本当に気持ちを伝えたいときは、直接会って伝えたいと思う。
 一方で、生命に関わることであるにもかかわらず、深く考えずにメッセージを送信してしまうSNS内のやりとりについては、学級などの集団内で、合意形成や価値観の違いを味わう経験を通して相手に寄り添い、誤ったやりとりをしない態度を身につけさせたい。例えば、生命の尊重「いのちをいただく」(2年)の授業では、人間の食用として屠殺される牛にかかわる登場人物の葛藤を通して、多様な価値観を出し合う。
・あまり「命」について意識してこなかった。「死にたい」とか「自殺」とか割と簡単に言っていたけれど、それを聞いている人のことまで考えなかった。
・「殺す」と軽く書き込みをして、それを見て気分が暗くなった人がいたら、書き込みをした人は「加害者」だと思う。
 興味本位の「残酷さ」を強調した発信に起因するトラブルの根にある、自分本位な承認欲求や孤独感に目を向けるきっかけとなった。


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