【一宮市立大和東小学校】 1年「節度・節制」

 本校では、学校公開で、全校一斉に道徳科の授業を行いました。
 1年生では、「わがままをしないで、規則正しい生活をしようとする態度を育てる」ことをねらいに授業を行いました。
 資料「かぼちゃのつる」は、畑を超えて、みんなの通る道や別の畑まで、自分のつるを伸ばしていくかぼちゃの話です。みつばちなどに注意をされても聞かず、最後には、トラックが通りつるが切れてしまい、痛がって泣いてしまいます。
 はじめに、実物のかぼちゃを見せることで、関心をもたせて授業を行いました。また、話しやすいように、座席をコの字型にしたり、かぼちゃのお面をかぶり、かぼちゃになったつもりでかぼちゃの行いを見つめさせたりしました。
 子供たちは、「わがままをしないこと」「人の注意を聞くこと」などの大切さに気づくことができました。

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【豊田市立御作小学校】インターネット・モラル宣言

 本校は、小規模校だけれども、ゲーム等を通じて日常的にインターネットに触れている児童の割合は多い。それを踏まえて、昨年度、児童会が中心となって「インターネット・モラル宣言」を行った。
 今年度の児童会が、昨年の宣言についてアンケートを行ったところ、達成率は53.6%だった。特に、高学年の達成率が低かった。そこで児童会では、約束が守れなかった理由を見直し、インターネットと上手に関わるためにはどう意識を高めていったらよいか、何に気を付けたらよいかを考えて話し合い、今年度の宣言を決めていった。さらに、全児童が、自分で意識して約束を守り、規則正しい生活を送ることができるように、新たな取組として、一人一人の目標を設定することにした。児童一人一人が、各自で達成を意識した目標を考え、それを家族と話し合って相談する時間も取った。そのことを通じて、各家庭での意識を高め、目標達成に向けて、家族ぐるみで積極的に声をかけ合うようになることを期待している。
 児童会役員が、自分事として考えた「インターネット・モラル宣言」を行ったことで、下級生の児童たちも、それを真剣に聞き、自分で考えることにつながったと思う。今後も、約束事や生活を振り返る機会を作りながら、継続して意識をもち続けられるようにしていきたい。
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【設楽町立設楽中学校】よりよい社会のためにできることって

 中学1年生で、「よりよい社会のために」というテーマで、道徳科の授業を実践をしました。利用した資料は、「あったほうがいい?」という話です。この話は、ごみ箱が設置されずに、ポイ捨てが増えている様子とごみ箱を設置したことで、ごみ箱からごみがあふれてしまっている様子が示され、「街中に、ごみ箱は置かないほうがよいのだろうか」と、生徒に問題提起する内容となっています。
 導入では、「よりよい社会とは何か」を生徒に投げかけました。それぞれが考えるよりよい社会とは、どんな社会なのかイメージを伝え合いました。
 その後、資料を読み、ごみ箱やポイ捨てされている様子の写真を実際に提示して、「よりよい社会を実現するために、ごみ箱はあったほうがよいと思いますか」と投げかけました。生徒たちは、よりよい社会にするために、ごみ箱が必要かどうか自分の思いを伝え合いました。「ごみ箱がないと、ごみをきちんと捨てる人も困る」「自分たちできちんと持ち帰るべき」という意見から、「一人一人の意識が大切だ」というところまで話合いが進みました。
 最後に、「よりよい社会のために、あなただったらどんなことができますか」と投げかけたところ、「ボランティアならできる」「ボランティアをやってみたい」という意見が多数を占めました。
 後日、部活動ボランティアで町のごみ拾いをすることになりました。「よりよい社会にするために」というテーマで話し合い、ボランティアとして実際に取り組んだことで、生徒一人一人が、自分たちが暮らす社会について、見つめるきっかけになったと思います。

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【清須市立西枇杷島中学校】「学び合い、支え合い、響き合う」道徳科の授業実践

 本校では、今年度の現職教育の柱の一つを、「道徳科の授業実践」とし、授業力向上に努めています。本校の授業スタイルは、導入では「『主体的な学び』へと導く『問い』」を、展開では「『対話的な学び』を実践する学習プロセス」を、そして、終末では、「『深い学び』につながる終末」を考えた授業展開になっています。そこで、今年度、実践した授業について紹介したいと思います。
 1年生の「『どうせ無理』をなくしたい」での実践です。この実践では、導入でロケット打ち上げの映像を見せ、「30人でロケットの打ち上げは可能か」という問いから授業に入りました。展開では、「自分自身が登場人物に似ているところや、見習いたいところ」を考えさせました。ここでは、グループ活動が取り入れられ、自分の考えと友達の考えを聞き、自分にはない価値観に触れることで、より自分の価値観を高められるようにしました。終末では、「自分に生かしたい植松さんの姿」を考えさせることで、一時間の授業での学びをまとめさせる手立てを取り入れました。
 ワークシートには、「すぐに『無理』と言って物事を諦めないようにしたい」という考えをもつ生徒が多く、本時のねらいに迫る実践にすることができました。

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【常滑市立小鈴谷小学校】3年道徳科の授業実践「盛田 命棋(もりた めいき)」

 本校の校区には、「盛田 命棋(もりた めいき)」という偉人を輩出しています。常滑市の全小学校の高学年児童に、「鈴渓(れいけい)読本」という小冊子が配付され、その中の一人として紹介されています。その「盛田 命棋」を授業で取り上げました。
 命棋は、人格者として知多半島では名高く、小鈴谷周辺の人々の生活や教育の向上などに努めました。また、命棋が作った「鈴渓義塾」からは多くの偉人が輩出されました。
 授業では、小鈴谷校区にある命棋の作った道路や学校の跡、倉庫などを電子黒板で紹介し、その後、どうして命棋がこのようなことをしたのかを考えました。「みんなの生活がよくなるように」「多くの子が、よい教育を受けられる」という声が子供たちから出ました。次に、「命棋が、一番大切にした思いは何か」を考えました。「人の役に立つ」「やさしい心」など、多くの考えが出ましたが、「みんなのためになる」という考えが多くの共感を得ました。
 授業の終末では、命棋が、大切にしている言葉は「恕(じょ)」(しのびざるの心)と言い、思いやりの心をもって毎日を送ることだと伝えました。そこで、毎日の生活の中で、「恕」の心をもって過ごすのはどんなときがあるのかを考えました。「給食が遅れていたら手伝う」「困っている子がいたら声をかけてみる」などの声が聞かれました。
 3年生なりに、思いやりの心をもって人と接することのよさを、郷土の偉人から感じ取ることができたと思います。
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【愛西市立八輪小学校】スマートフォンの使い方

 高学年になると、スマートフォンを利用した経験のある児童の割合が増えてきます。個人で所有している児童や、家族所有のスマートフォンを使っている児童がいます。また、日常的に、テレビ番組視聴よりも、動画サイトを視聴している児童も少なくありません。「動画」が、児童にとって非常に身近なものになっています。
 そこで、10月18日、授業参観で情報モラルの学習を行いました。資料は、「動画配信の罠」を使用しました。主人公は、自分のサイトの再生回数を増やすために、おもしろい動画を投稿するのですが、コメント欄には非難が殺到し、「炎上」してしまったという内容です。どうして炎上したのか、主人公の行動の問題点を考えることで、責任をもって動画配信するとはどういうことか、また、視聴する側には問題はないのかなど、配信者・視聴者双方の立場から考えました。授業参観という機会に、保護者と一緒に資料映像を視聴し、主人公の行動や避難された理由について考えることができました。
 この授業を通して、児童は、「動画をインターネット上に出すことには、リスクが伴うこと」「視聴する人もマナーを守る必要があること」「インターネットは便利なものだが、周りの人に迷惑をかけないような使い方をしなければならないこと」などに気付くことができました。

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【豊田市立美山小学校】情報モラル教育実践

 2年生の児童は、困っている友達に声をかけたり、手伝ったりする子が多い。しかし、その一方で、相手にとってはその行動が迷惑となり、トラブルになることもある。その原因の一つとして、相手の気持ちに気づかないことや、自分の気持ちを伝えられないことにあった。そこで、気持ちを伝えることが大切であることや、情報モラルにおける著作権と承諾について扱った、「おじいさんの絵」という教材を使って授業を行った。
 この教材は、うさぎのうさ子が、入院している祖父のために絵を描くが、そこへやってきたたぬきのぽんたに、よかれと思って絵を勝手に描きかえられてしまうという内容である。
 授業では、「うさ子みたいに自分の気持ちを伝えたい」「人の描いたものは、その人にとっては大切なものだから、勝手に描きかえてはいけない」「これからは、友達の絵を大切にしたい」などの意見が出され、人の作ったものには、その人の思いが込められていること、許可なしに作り変えたりしてはいけないことに気づくことができた。

【新城市立鳳来東小学校】 池の整備活動

 本校は、新城市の北東部に位置する小規模校です。校庭の片隅にコンクリート製の小さな池があり、毎年春には、「新城市のカエル」である「モリアオガエル」が産卵にやってきます。その他にもアカハライモリやヤゴなどが姿を現します。
 しかし、最近この池の水は、よどんで悪臭がするようになってきました。こんな状況を見た3、4年生の子供たちが、「生き物が自然に寄ってくるような池にしよう」と池の水をバケツで出し、底にたまっていたヘドロ状の泥をかき出し、池の水の入れ替えをしました。
 「生き物の気持ちになって考えよう」のテーマのもと、隠れ家を作ったり、水草を浮かべたり、子供たちが、作戦を立てながら整備を行っています。また、モリアオガエルが池の上の木の枝に卵塊を産み付けるのですが、木が茂り過ぎているためふ化をしてもうまく池の中に落ちることができないオタマジャクシがいます。そこで、池の上に差しかかっているよい枝だけを残して残りの枝をせん定しました。
 これから先は、池の中の生き物だけでなく、その周りにカナヘビやトカゲなどのいろいろな生き物が寄ってくるよう、子供たちのアイデアを生かして整備していきます。
 この活動を通して、生き物を慈しみ、地域の自然の豊かさに目を向ける子供たちを育てていきたいと思います。
 春になって、どんな生き物がやってくるのかが楽しみです。

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【春日井市立東野小学校】6年生授業実践「ロレンゾの友達」

 6年生の道徳科の授業で、「ロレンゾの友達」を題材として、友情・信頼について考えを深めていきました。
 はじめに、「友達とはどんな存在か」ということを考えました。「一緒に遊ぶ」「気が合う」「けんかをすることもある」など、ふだんの生活を思い起こして様々な意見が出ました。
 次に、資料を読みながら、「3人の登場人物の中で、だれの考えに賛成か」「自分がロレンゾだったら、友達にはどの考えであってほしいか」「どうして3人とも眠れないまま夜を明かしたのか」などについて話し合うことで、本当の友達とは、どのような存在であるのかについて考えました。
 資料の終末を読んだ後、改めて「友達とはどんな存在か」と問い直すと、「真剣に向き合える存在」「優しさの中にも厳しさをもつことが必要」「離れていても変わらない大切な存在」など、友達に対して新たな視点でとらえ直すことができました。
 振り返りでは、「楽しいだけでなく、信頼しあえるような友達関係をつくりたい」「友達でもだめなときは、注意できるようになりたい」など、これからの友達関係について、今まで以上に深く考えることができるようになりました。
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【豊山町立志水小学校】役割演技で深める道徳科

 本校の道徳科の授業において、積極的に取り入れているものの一つに、役割演技があります。役割演技では、資料の登場人物になりきって感じたことや、考えたことを自由に表現します。役を通して自分の思いを語ることができるため、本音を言いやすく、子供たちからの多様な意見を聞くことができます。また、役割を交代することで、相手の気持ちや立場を多面的に理解できるというよさもあります。
 1年生の道徳科の授業で、「かぼちゃのつる」という資料を用いて、役割演技を行いました。みんなに注意されても、自分勝手にどんどんつるを伸ばしていくかぼちゃですが、最後には、車にひかれて泣いてしまいます。そのときのかぼちゃの気持ちを考えて表現しました。初めは、「痛いよ」「こんなことなら、つるを伸ばさなければよかった」などの言葉が多く聞かれましたが、みんながどんな気持ちで注意してくれたかについて考えさせると、「心配してくれてありがとう」「注意してくれてありがとう」という感謝の気持ちを口にする児童も出てきて、教室が温かい雰囲気に包まれました。
 授業の終わりには、ふだんの生活を振り返り、他者からの注意に素直に耳を傾け、わがままを言わないでみんなと仲よく過ごしていこうという意欲の高まりを感じることができました。
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【蒲郡市立中部中学校】薬物の怖さ

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 「元気が出る」「やせ薬」「害はない」「みんなやっている」「いつでもやめられる」など、甘い言葉で薬物に手を出してしまう人がいる。落ち着いているときは、そんな言葉に惑わされるはずはないと思いがちだが、いつでも落ち着いて行動できる人はいない。弱気になっているとき、悩んでいるとき、甘い言葉に惑わされることは、本当にないだろうか。
 薬物を使用した人の悲惨な末路をいくつか取り上げ、動画を通して紹介していった。生徒は、視覚から入る情報から、薬物の使用は本当に怖いものであると再認識した。
 「それでも、絶対に手を出してはいけない」と、生徒一人一人の心にしっかりと刻むことができた時間であった。

【豊川市立金屋小学校】4年生道徳科授業「カマキリ」の実践

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 本校では、家庭内で、インターネットを使用している児童が増えています。アンケート結果から、4年生では、全体の88%ということが分かりました。また、個人情報の大切さについては、「あまり知らない」「知らない」と回答した児童が、全体の54%ということが分かりました。そこで、資料「カマキリ」を用いて授業を行い、個人情報について学びました。
 資料は、仲間と新聞作りをしている「ぼく」が、情報を探している過程でインターネットに、個人情報を入力するかどうかでもめ、友達からの誘いを断りきれずに名前を入力してしまうという内容です。そこから、個人情報について知り、インターネットを利用する際の自分のきまりを考えました。
 導入では、正しいと思ったけれど行動できなかった経験を出し合いました。話合いの中で、分かっているけれど誘惑に負けて行動できなかったり、楽しいからだらだらと続けてしまったりしていまうなどの意見が出ました。
 「ぼく」の何が問題かを考える場面では、「自分が正しいと思ったことができなかった」という意見と、「自分の名前を入力してしまった」という意見が出ました。そこから、「ぼく」の不安な気持ちや何とも言えない気持ちについて考えました。
 終末の場面では、個人情報の大切さについて知らせ、個人情報を伝えて知らせてしまうとどんな悪いことが起きるかを想像させました。「これからインターネットを使用するときには、個人情報を入力しないようにしたい」「正しく安全に使用したい」などの意見が聞かれ、今後の生活に生かそうとする気持ちが感じられました。インターネットを使う場合のルールについても、家庭と連携して共通理解を図っていきたいと思います。

【豊田市立飯野小学校】1年「事例で学ぶNetモラル」

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 インターネットは、調べものに使ったり、ゲームをしたり、動画を見たりと使用目的は幅広い。近年は、幼い子供まで親のスマートフォンやタブレットを使用するようになってきている。手軽に使うことのできるネット環境は、便利で楽しいものだが、使用の仕方によっては、危険なトラブルに巻き込まれることもある。危険な目に遭わないためにも、インターネットに潜む危険性を知り、正しい使い方を知る機会にしたいと考えた。
 「事例で学ぶNetモラル」の動画の一つである「安全なネットの使い方」を視聴した。子供たちは、「僕も一人で使ってみたいと思う」「動画をずっと見たくなる」と、主人公に共感した。さらに、トラブルに巻き込まれる可能性のあるページに遭遇し、分からないままにボタンをクリックしたことで、自分では解決できない問題が起こってしまったことに、「こわいなあ」「大人と一緒にやったほうがよい」と感想をもった。
 翌日には、「家の人と一緒にやったよ」「時間を決めたよ」と、学んだことを実践する子もいた。
 学年が上がるにつれて、自分のスマートフォンを与えられる子が増えるので、今後も、インターネットの使い方やマナーなどの情報モラルの授業を行っていく必要があると感じた。

【豊田市立浄水小学校】1年生道徳科の授業実践「ゆうきをだして」

 1年生の道徳科の授業について紹介します。今回、学習した教材「ダメ!」は、主人公のリスが、体が大きな友達のクマに、自分の好物のプリンを食べられてしまうものの、何も言えなかったことを悔いた末に、勇気を出してクマに、「あやまって」と伝える物語です。
 導入では、子供たちの好きなものを自由に発表させ、教材への親近感をもたせました。
 展開では、もし自分だったら、くまに「あやまって」と言えるかどうかについて考え、赤(言う)、ピンク(迷う)、白(言わない)のコーンを机に立て、全員が意思表示をしました。これによって、自分と他者の考えを比べたり、感じ方の多様さに気づいたりすることができました。また、役割演技を通して、クマ役の教師に自分の思いを伝えたり、児童がクマ役を演じたりすることで、相手の仕草や伝え方によって、同じ言葉でも相手への印象が変わることを意識できました。
 振り返りでは、三色のコーンの赤が増え、「最初は、自信がなかったけれど、今は、クマさんに思い切って言えそうな気がします」「ずっとがまんしているよりも、勇気を出して思っていることを言いたいと思いました」などの発言が出ました。
 今後も、折にふれて授業の学びを振り返り、相手の気持ちを考えつつ、正しいと思うことを伝えようとする気持ちを高めていきたいと思います。

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【江南市立宮田小学校】スマホ・ケータイ安全教室

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 本校では、7月には5年生、12月には6年生を対象として、「携帯電話をはじめとした情報通信機器を使用するときに気を付けることを学ぶ授業」、2月に4年生対象の「情報モラル教室」を、外部講師を招いて行っています。
 7月に実施した5年生対象の「スマホ・ケータイ安全教室」は、実際にインターネットを利用する環境にある児童だけでなく、今は、インターネットを利用していない児童も、身近な事柄として意識して考えるよい機会となりました。5年生には、携帯電話やスマートフォンを持っていなくても、家庭ゲーム機のオンラインゲームで知らない人と通信することのある児童もいて、アイテムの取り合いからトラブルに発展することもあることを知り、顔の見えない相手との交流に対する怖さを実感する場面もありました。
 また、SNSで知らない人へ情報を公開するリスクについての話がありました。「外出先での様子を公開することで、不特定多数の人に、自宅が留守であることも知らせてしまうこと」「自宅周辺を映すことで、周囲の景色から、自分の住所や生活の様子を悪い人にも知られてしまうこと」といった、気付かないうちに生じている危険について教えていただきました。児童は、軽々しく自分の情報を公開することによって、思いも寄らぬ危ない状況に陥る可能性が生じることに驚いていました。
 授業の中では、無料通信アプリを使って、友達同士でメッセージのやりとりをする際のトラブルについても話がありました。軽い気持ちで発した言葉が文字として残り、冗談では済まない事態や誤解を生んでしまうことを教えていただきました。具体的には、「ありえない」という言葉を使った場合、その言葉単体では、相手が「ありそうもないことが起きてすごいことだ」というよい意味で捉える可能性と、「ありそうもないことだから信じられない」という悪い意味で捉える可能性があり、自分の意図が伝わらないということが挙げられていました。
 無料通信アプリのグループ内でのトラブルとしては、事実確認していないことをもとに悪口を送り合ったり、グループから外されたりしてしまう怖さが紹介されて、ビデオ映像を通して想像する機会が与えられました。
 また、「スマホ・ケータイ安全教室」の最後には、通信機器を使う際にルールを決めることの大切さについて話がありました。そのルールとは、以下の三つです。
1.時間を決めて使うこと。
2.保護者と相談してゲームのアプリなどを利用すること。
3.フィルタリングを活用すること。
 5年生の児童の多くは、楽しく便利な情報通信機器にも、自分の身を危険にさらしたり、友人関係を悪化させたりする原因となる側面もあることを知り、具体的に示された手立てをすぐに生かしていこうという思いをもちました。周囲の人々と気持ちよく関わり合うことの大切さと、良好な関係を保つためには配慮が必要であることについて考えるよい機会となりました。