【幸田町立北部中学校】生徒がつくる情報モラル学習会

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 本校では、6月8日の授業公開日に合わせて、毎年、「情報モラル講習会」を行っています。全校生徒だけではなく、多数の保護者にも参加していただき、親子で情報モラルを学ぶ機会としていました。毎年、様々な講師を招いて行っていましたが、今年は、コンピュータ部が中心となって発表等を行いました。
 はじめに、コンピュータ部による全校の生徒を対象としたアンケートの結果報告がありました。全校の携帯電話の所持率は、6割を超えています。また、多くの生徒が動画鑑賞にスマートフォンやタブレットを使用していること、また、フィルタリングがされているかどうかを知らない生徒が半数いることも明らかになりました。
 発表の後半では、SNS等のトラブルになる例などを紹介してくれました。「○○は、何で来るの?」という何気ないメッセージ。これは交通手段など「何を使ってくるの」ともとれるし、「どうして、あの人は来るの」ともとれます。言葉だけでは誤解を受けてしまうような例を生徒の目線で紹介してくれました。
 専門の講師の先生を招いての講習会もよいですが、生徒が生徒に問題点などを投げかけ、共に考えていく今回の学習会のような形式も、自分事として情報モラルを考えるよい機会となると感じました。 
 本校でも、携帯電話の所持率が毎年上がってきています。学校、家庭、地域が連携して、大切な生徒たちを守るという取組を、今後も続けていきたいと思います。

【北名古屋市立天神中学校】情報モラル教室

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 6月27日に、全校生徒、保護者、職員を対象として、「情報モラル教室」を行いました。e-ネットキャラバンを通じて、講師を招いて、インターネットの安心・安全な使い方について説明していただきました。
 パソコン、携帯電話やスマートフォンは、私たちの日常生活に欠かせないとても便利なコミュニケーションツールとなっており、本校の生徒の多くも気軽に利用しています。反面、使い方を間違えると、トラブルに発展してしまうことも少なくありません。今回は、特に、中学生の生徒の多くがトラブルに陥りやすいSNSの利用について、再現映像などを交えて紹介していただきました。文字だけのやりとりでは、伝えたいこととは違う内容に勘違いされ、人間関係が壊れてしまうときもあることや、匿名性が高いと思って書き込んだ内容や画像から個人が特定されてしまい、トラブルに巻き込まれることがあるなど、身近であるからこそ、気を付けて利用していかなければいけないと考えさせられる内容でした。
 家庭で携帯電話やスマートフォンを使うときのルールを話し合うことが、安心・安全な利用につながるというお話もありました。学校としても、生徒がトラブルに巻き込まれないよう、定期的に啓発活動をしていきたいと考えています。

【江南市立草井小学校】ビオトープを通じた心の教育

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 本校には、自然豊かな「ビオトープ」があります。地域や保護者の方々、本校職員で「草井小学校ビオトープ同好会」を結成し、維持・改善活動及び自然に親しむ活動を行っています。
 毎年5月には、4年生の児童が、「ホタル放流会」を行っています。講師を招いてホタルについての講話を聞いたり、幼虫の観察及び放流を行ったりする活動を通して、ホタルの一生について学び、命について考えます。
 6月中旬には、「ホタル観賞会」を行っており、岐阜県や他の市からも、たくさんの方がホタルを見に来校されます。毎年、多くのホタルの舞う姿が見られ、美しくもはかないホタルの光を観賞しながら、本校児童と保護者、地域の方々の間に温かいふれあいが生まれています。
 これら以外にも、季節ごとにビオトープ内で「自然観察会」を行ったり、環境教育に関する講話を聞いたりする活動に取り組んでいます。
 今後も、地域や保護者の方々とともにビオトープの取組を継続し、身近にある小さな生き物や植物を基にした、命と自然を大切にしようとする心の教育に取り組んでいきます。

【尾張旭市立白鳳小学校】きらきらタイム

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 あるクラスの帰りの会での様子です。「今日、帰りの支度をしているときに、○○さんが水筒を持ってきてくれました。ありがとう」「鬼ごっこをしているとき転んだら、○○さんが『大丈夫?』と声をかけてくれました。うれしかったです」「○○さんは、掃除のとき、自分の場所が終わったら、ほかのところを手伝っていました」と、次々と発表が続きます。低学年は、発表したい子でいっぱいです。発表した子、取り上げられた子、みんなちょっぴり誇らしげで、聞いている方は温かな気持ちになります。
 「今日のきらりさん」「ほめ言葉のシャワー」「今日のよかったところ、がんばったところ」「きらきらさんコーナー」など、名称こそ違いますが、各クラスが帰りの会で1日のよかったことを振り返り、よい印象で1日の学校生活を終え、明日につなげます。
 こうした活動の継続で、自尊感情を高め、困難に出会っても粘り強く努力する子が育ってくれるよう願っています。

【江南市立布袋小学校】夢をもち夢をあきらめない子を育てる

 卒業を目前に、卒業文集の寄せ書きに「将来の夢」を載せることを嫌がる児童が多いことに気付いた。憧れの職業には、困難が伴うことを知ったり、自分の才能に限界を感じてしまったりして、単純には考えられなくなるのだろう。そこで、次のような計画を立て、実践した。
1.道徳科で、「小川笙船」の授業を行う。
2.国語科で、伝記に触れる。
3.学級活動で、自分のよさに気付いたり、自尊心を高めたりするエンカウンターを実践する。
4.国語科で、自分の夢を設定し発表する。
 難病に苦しむ子供のテレビ番組を見た児童が、小川笙船の授業とエジソンの伝記を通して、科学者になって病気を治す薬をつくりたいという夢をもった。
 5年社会科の授業で、林業について学んで以来ずっと気になっていたという児童が、地球温暖化防止を目標にした。
 「夢をかなえたい」「社会の役に立ちたい」と語る児童の姿が眩しかった。
 これからも、高い目標をもち、それに向かって勇気をもって困難や失敗を乗り越え、努力を重ね続けるような人生を歩んでほしいと願っている。

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【美浜町教育委員会】パラリンピック教育研修会の取組

 美浜町は、本町出身の幕末の漂流民「音吉」の縁から、「愛知万博1市町村1国フレンドシップ」を契機としたこれまでの小中学生の相互交流などが認められ、東京オリンピック・パラリンピックにおいて、「シンガポール共和国」のホストタウンとして登録が決定しました。
 また、教育分野においては、次期学習指導要領にパラリンピック、障害者理解、心のバリアフリーのための交流が含まれています。本町ではこの機会をとらえ、今年度から、小学4年生、中学1年生において、本町に学舎を構える日本福祉大学の協力を得ながらパラリンピック教育の推進に取り組むことにしました。
 そこで、実際に授業を行う教職員のための研修会を8月21日、日本福祉大学美浜キャンパスにて開催しました。講師には「I'm POSSIBLE」日本版事務局の後藤 陸 様を招いて、「パラリンピック教育を通じて伝えられること」と題して講演をいただきました。講演の前半では、国際パラリンピック委員会の公認教材である「I'm POSSIBLE」日本版教材に収録されているクイズなどを体験しながら、参加者はパラリンピック教育の意義を十分理解し、自らが今後実践する授業のイメージをもつことができました。また、後半は、「ボッチャ」を体験し、パラリンピックスポーツの魅力を肌で感じることができました。
 パラリンピック教育を通じて、美浜町の子供たちが、他者を思いやる心を高めるとともに、強く生きることのすばらしさや努力することの大切さを感じてもらえればと期待しています。

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【西尾市立一色西部小学校】「夢 〜人生グラフ〜」〜トヨタ紡織陸上競技部の糟谷悟さんを招いて〜

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 6月15日、トヨタ紡織陸上競技部の糟谷悟さんを講師に招いて、「夢〜人生グラフ〜」をテーマに、全校児童と保護者を対象に、「講演会」が行われました。地元西尾市吉良町出身の糟谷さんは、駒沢大学在学中、箱根駅伝に4年連続出場し、3度の優勝、2度の区間賞を獲得。トヨタ紡織へ入社後、大病を患うも、治療後に見事復帰され、不屈の走りで周囲に勇気を与え続けている方です。
 糟谷さんは、講演会で、自身の幼少期から現在に至るまでの経緯と状況とともに、そのときの心情をグラフにして話されました。「人生の中で、いろいろな困難に出会ったとしても、その困難は、自分にとってどんな意味があったのか、それを見つけるのは自分である。過去は変えられない。未来は変えられる、物事の見方を変えて、努力の方法を自分で考えて工夫することで、夢や希望をもち続け、あきらめずに努力することが大切」だと語ってくださいました。
 子供たちは、自分の体験と比べたり、今もっている自分の夢を思い描いたりしながら、最後まで糟谷さんの話を熱心に聞き、改めて、夢や目標をもって、あきらめずに努力することの大切さを学びました。

 子供たちの感想
・これから失敗して落ち込むときもあると思うけれど、前向きにがんばっていきたいです。
・ぼくも、けがをして走れなくなったとき、みんなに励まされたことがありました。糟谷さんと一緒だと思いました。
・あきらめかけていたことを、もう少しがんばってみようという気持ちになりました。
・ライバルに勝つためにはどうしたらよいか、自分で考えて努力して勝ったのですごいと思いました。。
・糟谷さんみたいに失敗しても、また立ち直れるような人になりたいです。

【東栄町立東栄小学校】「やさしさ輝く子」の育成〜全校活動を通して〜

 本校では、4月22日〜26日の家庭訪問期間中、午後は、クラブや指導会練習(ソフトテニス・卓球)、一輪車練習が行われます。中日となる水曜日に休養日を設け、全校(113人)での「エンカウンター」を行い、数種類のエクササイズに取り組みました。その中の一つである「バースデーリング」は、ひとことも話さずに誕生日順に輪を作ります。どのように輪を作るか見ていると、6年生が誕生月を表す指を高く掲げ、集まりやすくしてくれました。結果は、15人ほどの縦割り班で行ったときは、上手にリングを作ることができましたが、100人を超える全校では難しかったようです。その後は、全校縦割り班による「読み聞かせ」を、各教室に分かれて行いました。どの教室も、6年生の思いやりのある語り口調に、下級生は釘付けでした。お互いの真剣なまなざしが、印象的でした。
 また、4月終わりに児童会執行部企画の「1年生を迎える会」が行われました。1年生へのインタビューやゲームなど、楽しいひと時でした。企画・運営はもちろん、準備や片付け、下級生への声かけなど、下級生を思いやる6年生全体で学校を引っ張ってくれました。
 今後も、上学年のリードによる全校での活動を継続し、本校の教育目標である「一人一人の個性が輝き、知・徳・体の調和のとれた、活力あふれる子供を育成する」ために、「ちえ輝く子」「やさしさ輝く子」「げんき輝く子」の育成に取り組んでいきたいです。
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【岡崎市立本宿小学校】誠実な生き方について考える

 6年生の教科書で扱われている「手品師」という教材で授業を行いました。
 売れない手品師が、華やかなステージでのショーを断り、ふとしたことから知り合った貧しい少年のために、手品を見せることを決断する話です。本文を読み、「どの場面について考えてみたいか」を子供たちに問うと、次のような三つの意見が出ました。
 1.手品師が決断をする場面
 2.手品師がどちらをとるか迷う場面
 3.少年に手品を見せる場面
 まず、2の場面から意見交換をしていきましたが、興味深かったのは、「自分の生活や夢のために華やかなステージを選ぶべきだ」と考える子が半数近くいたことです。6年生になると、自分の考えよりも一般的な考えを優先させる子が多いため、あまり葛藤は起こらないと予想していたからです。最初は、2つの考えが教室を二分していましたが、「手品師はお金よりも心をとった」という考え方に賛同する子が増え、最終的には、「少年を選んだ手品師は誠実な生き方をしている」という考えに至った子が、8割ほどになりました。
 最後に、「誠実な生き方を実現するために、日頃から大切にしていきたいことは何か」をワークシートに書かせました。それまでの活発な議論に比べると子供たちは自分の考えを書くのに苦労していた印象でした。
 授業全体としては、子供たちそれぞれが自分なりの考えをもち、活発に意見交換ができました。しかし、物語の内容を生活と結び付けて考えさせるためには、議論において教師が意見を焦点化していく必要があるという課題も浮かび上がりました。
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【美浜町立河和南部小学校】情報モラル講座

 今年度は、4〜6年生児童対象に「どうやって使う?スマホやタブレット」をテーマとして、携帯電話会社から講師を招き、小学生高学年が巻き込まれやすいトラブルや、トラブルへの対処法を教えていただきました。
 この会では、SNSに安易に写真を載せることによって起きたトラブルや、ゲーム依存症になって日常生活に支障が出てきたケースなど、具体的な事例からスマートフォンやタブレット型端末の危険性を学ぶことができました。
 児童からは、「SNSを使うときには、個人情報が流出しないように気を付けたいです」「コミュニケーションアプリでは、相手に分かりやすい言葉で返事をしたいです」といった感想がありました。
 また、本校では、情報教育アドバイザーの方に、各学期に1回、パソコンの操作方法や情報モラルについて教えていただいています。2年生では、ウェブページでの検索の仕方、不適切なサイトを開いてしまったときの対応の仕方を学び、5年生では携帯電話のメールの扱い方ついて学んでいます。学年に応じた情報モラルについて学習しています。
 今後も、様々な方と協力しながら児童の情報モラル育成に努めていきたいと思います。
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【稲沢市立下津小学校】正直に過ごすことの大切さ

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 児童は、学校や家庭、社会の中で多くの人々と関わり合いながら生きています。そんな中で悪いと分かっていてもついうそをついたり、ごまかしてしまうという児童も少なくありません。そこで、正直な心で生きることの大切さに気付いてほしいと考え、道徳科の授業に取り組みました。
 「『正直』五十円分」を教材に、4年生の授業を行いました。授業の導入では、「正直に行動してよかったこと」「やってはいけないと分かっているけどやってしまったこと」を出させました。「悪いと分かっていてもやってしまった」という経験がある子が多くいることが分かりました。主人公の「たけし」が、おつりの間違いに気付き、自分が損するときはお店に返してもらいに行くが、自分が得をするときは黙ってもらってしまおうとする場面や、多くもらったおつりはきちんと返そうと考えて行動する場面を通して、主人公の気持ちの変化を話し合わせました。
 グループの話合いでは、はじめにおつりを多く渡してしまったお店のおばちゃんの行動から、「自分たちも間違ってもらったのだから、多い分は返さないといけない」「一緒にいる弟の前でおつりをごまかすのは、お兄ちゃんとしてだめ」などの意見が出ました。
 最後に、正直に行動することが大切な理由を考えさせました。「誰かのためではなく、自分が正直に行動した方がすっきりする」「もやもやした気持ちのままいるのは嫌」などという意見が出て、正直に過ごすことは、人のためではなく自分のために大切なことだと改めて実感することができました。

【瀬戸市立祖母懐小学校】道徳の授業「命の詩〜電池が切れるまで〜」

 本校では、月に2回実施しているソーシャルスキルトレーニングを通して、共感的な人間関係を育み、それを基盤として、自分の考えを隣同士や数人のグループで伝え合ったり、全体の場で発表したりするなどの話合い活動を重点に指導し、授業実践を進めています。
 5月に、5年生で、「命の詩〜電池が切れるまで〜」の授業実践をしました。神経芽細胞腫と5年半にも及ぶ闘病生活の末、11歳という短い生涯を終えた少女の書いた「命」という詩を題材に、命はどんなものかや、人間らしく精いっぱい生き抜くことの大切さについて考えさせることをねらいとして授業を行いました。授業では、詩の題名を隠して提示し予想させることで児童の興味を高めたり、命と電池の違いを比べるときにその違いが明確になるように色を変えて板書したりするなど、ユニバーサルデザインを意識して進めていきました。
 作者の「生きたくても生きられない子がいるのに、なぜ命を大切にしないのですか」という疑問には、「いじめられているから」「たえきれないことだってある」という意見が出されました。また、「精いっぱい生きるためにどんなことを考えて生活するか」という問いには、「ぼくとみんなが楽しく生きるために努力する」「家族や友達の気持ちを考えて精いっぱい生きる」などの意見が出てきました。
 今回の授業を通して、子供たちに生命の尊さを感じることのできるよい機会になったと思います。
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【あま市立美和東小学校】対話的な学びを主軸とした道徳科の授業

 本校は、道徳科の授業研究2年目を迎えた。「出会いとふれあいを大切にした体験を生かし、新たな自分づくりを目指す子の育成」をテーマに、今年度は、「対話的な学びを主軸とした道徳科の授業を通して」をサブタイトルに掲げて実践を行っている。
 昨年度、課題として残った「自分の思いを表現することができるようになったが、深め合うことが難しかった」実態を踏まえ、対話を活動に取り入れることにした。まず、児童一人一人が人の話をよく聞き、その考えのよさに気付き、賞賛したり課題に言及したりするまでの深まりのある会話、つまり「対話」のレベルまで高める。そして、対話力の向上を図る中で、児童は互いに認め合い、磨き合い高め合い、豊かな心を育んでいくことを目指すものである。
 授業実践で欠かせないポイントは三つある。「教材研究を確実に行い、児童の実態を踏まえた中心発問を考えること」「授業時間内に個人対話と相互対話を盛り込み、考える時間を確保すること」「予想される発言を基本に対話をつなぐ教師の言葉がけを考えること」である。発達段階や児童の実態、授業のねらいを明確にし、指導案を練ることで、より活発な対話が生まれる。
 試行錯誤と挑戦を繰り返し、対話的な学びから新たな自分づくりができる授業を進めたい。
 
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【豊川市立萩小学校】子供たちの「もやっと」に焦点を当てて

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 本校では、「自分の置かれた状況を見て、自分で考え、仲間と協力して行動できる子」を目指し、学級会を中心とした話合い活動の授業実践を行っています。2年生の道徳科では、この目指す子供の姿に近づくための手立てとして、子供たちの問題意識に焦点を当てた道徳科の実践を行いました。「およげないりすさん」の資料の読み聞かせを通して、子供たちが、「何だか心に引っかかったな」「もやっとしたな」と感じた場面を問い、実際にその場面でどうするとよかったのかを具体的に話し合いました。
 資料では、「仲間の中で泳げなかったりすさん一人を置いて、島の向こうまで遊びに行ったが、何だかつまらない」という場面に子供たちの意見が集中したため、「みんなが楽しい気持ちで過ごすにはどんな気持ちが大切なのか」ということを課題にあげました。
 子供たちが、より自分事として、主体的に考えられるように、「りすさんを置いていってしまった次の日、仲間たちは再びりすさんに会ったらどんな思いか」「何と声をかけるとよいか」を話し合いました。話し合ったことを、「りすさん」と「りすさんを置いていってしまった友達」の役割に分かれて、2人組で役割演技を行いました。
 資料の終末では、泳げる仲間たちが、泳げないりすさんを背中に乗せて泳ぎ、みんなで島まで遊びに行くことになります。子供たちの演技の中には、「昨日、ぼくたちがもうちょっとよく考えて、りすさんを乗せてみんなで行けばよかったよ」「一人で悲しい思いをさせてごめんね」などの言葉があり、失敗してしまった立場から、具体的にどうすれば関係を修復できるかを考えることができました。
 授業のまとめとして、学習課題「みんなが楽しい気持ちで過ごすためには、どんな気持ちが大切か」を問うと、「やさしい気持ち」「みんな一緒にという気持ち」「相手がうれしくなるようにすること」「友達の気持ちも考えること」など、子供たちなりの大切にしたいことがワークシートに書かれていました。
 今後も、子供たちの問題意識に焦点を当てた授業展開を心掛け、より本校の目指す子供の姿に近づくような実践を行っていきたいと考えています。

【津島市立天王中学校】福祉実践教室を通して 〜人を大切にするとはどういうことなのか〜

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 5月20日、「福祉実践教室」の事前学習の日、本校1年生の生徒は、体育館に集まって、「福祉とは、いったい何だろう」と考えました。
 最初に、津島市社会福祉協議会、愛知県社会福祉協議会の協力で映像資料を見せていただき、視覚障がいのある方が線路から転落する事故が起きていることで、各鉄道会社が対策を講じているが、ホームドアの設置率は100%ではないこと、そして、現在もまだ痛ましい事故が起きていることを生徒は知りました。こうした事実を知り、生徒たちは、「もし自分がこういった場面に遭遇したときには、どうすればよいか」を考える機会になりました。
 そして迎えた6月21日の「福祉実践教室」の日。最初の全体講義では、車いすの講師の先生に話をしていただきました。話を聞いた生徒の感想からは、「点字ブロックの上に自転車を駐輪すると、視覚障がいのある方の邪魔になるから気をつけようと思いました」「視力が低いからめがねをかける。耳が聞こえづらいから補聴器をつける。足が不自由だから車いすを使うということで、お互いの違いを認め合うことが大切だと思いました」というような、違いを認めることや、他者への思いやりの気持ちが大切であるという記述が多くありました。
 全体講義の後は、「車いす体験」「要約筆記」「ガイドヘルプ」「点字」「手話」の五つの講座で学習をしました。「疑似体験をすることで、障がいのある人にとって困難な場面や状況があることに気がつくことができた」「ハンディキャップのある人たちのことを、『かわいそう』などと思わずに、『皆、平等』という気持ちに変わりました。困っていたらお手伝いすることの大切さを学ぶことができました」という感想がありました。
 今回の「福祉実践教室」を体験したことで、生徒たちは、ただ単に他者への思いやりの気持ちをもつことや、実際に声をかけて助けることの大切さを学んだだけでなく、「本当の意味で人を大切にするということはどういうことなのか」ということを考え始めたのでした。

【岡崎市立矢作北小学校】自他の命について考える学校保健委員会

 本校では、「かけがえのない自他の命を大切にできる子」の育成を目指し、7月10日に「学校保健委員会」を実施しました。
 本年度は、「がんについて学ぶことで、自分の健康を見つめ直してみよう」をサブテーマに、保健委員会による実態アンケート調査の報告、南山高等学校・中学校保健体育教諭中谷豊実先生によるイリュージョンと講話、がん経験保護者から子供たちへのメッセージという内容で行いました。
 子供たちは、ケアリングクラウンでもある中谷先生のパフォーマンスや講話に見入り、がん経験保護者のメッセージには真剣に耳を傾けていました。特に、身近な友達のお母さんである保護者の「苦しかったが、子供たちや主人、友達の協力や励ましが、大きな力になった」という話から、自分ならどうするか、真剣に考えることができたようでした。
 事前のアンケートでは、「病気の人には、(自分の言動で傷つけてしまうかもしれないと思うと)どう接したらよいか分からない」という意見が多数を占めていました。しかし、学校保健委員会実施後の感想には、「もし自分の家族が病気になったら、安心できるように励ましたい」「できるだけ本人の希望を聞いて、笑顔でいられるように支えたい」というように、自分事としてとらえた声が多く書かれており、考えの変容がうかがえました。
 今後も、子供たちの心と体の健やかな成長を促す取組を続けていきたいと考えています。

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【一宮市立萩原中学校】「心の日」の活動を通して

 本校は、昨年度より、毎月16日を「心の日」と設定しており、一人一人の心が少しでも元気になれる・強くなれるような教育推進活動を、全学年で取り組んでいます。
 5月と6月に行った活動では、物事を違う見方、捉え方をする「リフレーミング」を使ったゲームにチャレンジしました。ゲームを通して、「自分の嫌いな性格」も、言い方を変えることで前向きな長所となることを学びました。また、自分の嫌なところも含めて「自分らしさ」であり、自分で自分のことを認めるだけでなく、周りの友達のいろいろな性格も「その人らしさ」と捉えて認めていく大切さを学びました。「リフレーミング」を行った生徒の感想に、「言い方を変えると短所も長所になることが分かった」「前向きに捉えることが大事だと思った」という意見がありました。
 今後も、「心の日」の活動を継続し、本校の目指す「自ら学ぶ生徒」「責任ある行動のとれる生徒」「礼節を重んじ思いやりと感謝の心をもつ生徒」「生命を尊重し、心と体をきたえる生徒」の育成に取り組んでいきたいと思います。
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【安城市立今池小学校】トラブル事例から考える情報モラル教育

 スマートフォンやインターネット等によるトラブルを防止するため、6年生を対象に、情報モラルの授業を、夏休み前に行いました。
 児童全員に、スマートフォンやインターネット等をする上で、気を付けなければならないこととして、「個人情報の掲載の注意」について共通理解をしました。その後、各グループにトラブル事例を渡し、それをもとに話し合いました。まずは、トラブル事例の中で問題点を洗い出して赤い付箋に書き、それに対して子供や家庭、学校などがどのように考え、行動をすればよいかなどを考えたことを黄色い付箋に書きました。そして、それをもとに、自分たちがスマートフォンやインターネット等を利用するときに、何に気を付けるのか、どのようなことをしていかなければならないかをグループで話し合い、先ほどの付箋を活用しながら模造紙にまとめました。それぞれのグループが発表する中で、「相手の気持ちを考えて、言葉遣いに気を付ける」「トラブルが起こったときに、親や先生など身近な大人に相談する」などが共通の話題として取り上げられました。
 その後、「安城ケータイ・スマホ宣言」を全員で確認しました。特に、SNSウェブサービスでは、相手の顔が見えない中でのメッセージのやり取りになるため、対面でのコミュニケーション以上に、言葉遣いに気を付けなければならないことや、最近、子供たちの中で流行とているオンラインゲームでも、コミュニケーションをとりながら遊べるため、同様に気を付けなければならないことを確認しました。また、「トラブルの可能性があるから使わない」ではなく、「どんなものでも扱い方を誤れば危険がある。便利なものだからこそ、扱い方に気を付けて、ルールやマナーを守って上手に活用する」という意識が高まりました。

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【高浜市立高取小学校】道徳科の授業実践「折り紙名人 −よしざわ あきら−」

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 道徳科で、「折り紙名人−よしざわ あきら−」を教材として授業を行った。
 まず、吉澤さんの写真、および吉澤さんの折り紙作品の写真を提示し、どんなことを思うかを発表した。それについて、「おもしろい」「すごい」「とても自分には作れない。どうやって作ったんだろう」など、吉澤さんの作品を賛嘆する意見がたくさん出た。子供たちは、吉澤さんの作品にぐっと引きつけられた。
 次に、「どうしてこんな作品を作れるようになったんだろう」と発問した。この発問については、教材の中にヒントとなる記述がたくさんあるので、教材をじっくり読むように促した。
 これについては、「作ることが大好き」「子供の頃に、たくさん折り紙の作品を作ったから」「物の形をよく見て、図形の研究を続けたから」「お母さんを元気にするため」「お母さんだけではなく、家族や友達、近所の人も元気にしようとした」など本質に迫る意見が出された。そして、人を元気にすることができることがわかったからとまとめをした。
 最後に、自分を振り返るための発問として、「もし自分が吉澤さんになれるとしたら」と発問した。この発問については、子供たちには、遠くを見据えてほしいと思い発問した。
 予想に反して、多くの児童が素直に自分の好きなことや、今がんばっていることを発表できた。



【日進市立香久山小学校】第1学年道徳科「かぼちゃのつる」授業実践

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 第1学年道徳科で、「かぼちゃのつる」の授業を行いました。自分勝手でわがままなかぼちゃの話を、紙芝居とペープサートを使って、その気持ちの変容を考えさせることで、わがままな振る舞いは、相手に迷惑を及ぼし、自分自身にもはね返ってくることを考えさせる授業でした。
 導入では、多くの児童が、「いけないと分かってはいるものの、わがままを言ったことがある」と答えていました。
 展開では、ペープサートを使用したことで、児童が登場人物になりきるとともに、楽しみながら自分の思いを表現することができました。他に迷惑をかけ、痛い思いをしたかぼちゃの気持ちを「しまった」「みんなの言うことを聞けばよかった」などと、発言することができました。
 授業の振り返りでは、「わがままを言わないようにしようと思った」「注意されたら素直に聞きたい」「人に迷惑をかけないようにしたい」などの意見も出ました。
 これからも、自分で考えて行動できる児童の育成を目指して、授業の実践をしていきたいと思います。