第5回は、11月16日13時〜15時です。講師は、インクルーシブ教育の専門家『野口晃菜先生』です。ぜひご参加ください。

佐藤正寿先生セミナー

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 令和5年度 第 1 回教師力アップセミナーが5月13日(土)に対面にて開催されました。
今回の講師は、本セミナーに 4年ぶり5度目の登壇となる東北学院大学文学部教育学科教授の佐藤正寿先生です。
 『GIGA スクール構想を意識したこれからの社会科授業づくり』〜変わるもの・変わらないもの〜というテーマでご講演していただきました。

【第1部】 これからの社会科授業づくり
 佐藤先生は、社会科の授業での発問や資料活用技能の重要性を指摘しました。学習の複線化を通じて、子どもたちが自分に合った学び方を追究できるようになると述べていました。過去の実践では発表や学習内容に課題がありましたが、デジタル技術の活用により、学習の効率化や協働的な学びが可能になりました。
 教育のDX化やSAMRモデルを通じて、子どもたちが持続的に学び続ける環境を創造することが求められる時代となっても、学習意欲の育成やスキルの磨き、教師の授業デザインの重要性は、時代を超えて変わらない要素であると強調されていました。


【第2部】模擬授業「選挙を考える」
 大切な選挙権なのになぜ投票率が低いのかを考えました。

1.学習問題の意識化: 導入部で「選挙について、現実のことで何か知っていることはありましたか?」と発問し、選挙における問題点について子どもたちに意識を促しました。

2.資料の読み取り: 教科書の投票率のグラフを活用して、投票率の低さについて子どもたちに理解させました。

3.提案の場面: 「どのように学習すれば良いですか?」や「どうすれば課題を解決できるでしょうか?」という問いを通じて、子どもたちに自ら調査すべき内容を提案させました。

4.端末による情報収集・共有: 端末を使用して投票率の低さの原因を調査し、チャットを通じて情報を共有しました。

5.個別最適な学びと協働的な学びへの道筋: 「〇年後の私たちの政治参加プラン」というテーマで、みんなで社会を築くための方法や投票率の低さを解決する対策を考え、協働的な学びに繋げました。選挙の仕組みだけでなく、どのように意識を育てるかも重要です。また、主権者意識の育成も長期的な目標でした。

6.教師の教材研究の資料提示: 少年議会や若者議会の資料を教師が提示し、教師の知識を通じた資料提供を行いました。

 佐藤先生はこのように、子どもたちに選挙に関する問題意識を高め、個別最適な学びと協働的な学びを促していました。教師の教材研究や教師として学び続けることは重要なことだと改めて感じました。


【第3部】これからの社会科授業づくりのヒント
1.先人の実践に学ぶ
 先人たちの実践を参考にしながら、子どもたちが追究したくなるような問いを発問することが重要だとされました。例えば、有田和正先生の「バスにはタイヤがいくつありますか?」という問いは、優れた問題解決者を育てるために有効だとされました。

2.子どもたちの問いに合わせる
 子どもたち自身の疑問や問いに対応するために、社会的な見方や考え方を育てる発問を活用することが大切だと指摘されました。子どもたちから「なぜ?」や「どうしたらいい?」といった問いが出るような授業づくりが重要だと述べられました。

3.教科書の活用
 教科書は常に変化し続けているとのことです。学び方の比重が増加し、端末活用や動画との連動も進んでいます。教科書の活用方法を見直し、子どもたちが使いこなせるように工夫することが勧められました。


 今回のセミナーで、佐藤先生に教えていただいた魅力的な社会科授業を実現していくことができるようにしたいです。子どもたちが自ら学びを追究し、社会への関心や問題解決能力を育んでいくために、日々の授業づくりに取り組んでいきたいと思います。

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