佐々木昭弘先生セミナー今回の講師は、日本初等理科教育研究会元理事長でもある筑波大学附属小学校校長の佐々木昭弘先生です。 理科の授業の基礎・基本と「主体的・対話的で深い学び」の視点に立った授業改善というテーマで講演していただきました。 【第1部】理科の授業の基礎・基本について 理科の授業の基礎・基本メニューにある項目についての質疑応答を行いました。 例えば、観察の視点をどう引き出すかという質問には、何人かにスケッチを書かせ、 比較して見るポイントを学べるようにすることや、 視点が分かれば見えないところが見えてくるということをがあると答えてくださいました。 さらに、「結果」と「考察」の違いを区別させる工夫については、具体例を用いて結果は事実、つまり目や耳や鼻や手などで実際に捉えたこと、考察は心で感じたことを含め、解釈したことであると述べていました。 また限られた時間でどう授業するかという質問には、オーバーの原因は導入にありいかにいたずらに拡散させていないかが重要で、導入で発問せず本当に考えてほしいところだけ伝えればよいことや、予想を立てる時には、空想・想像が出てきて、討論しても非科学的ではなくなることを避けるためにサンプルの4パターンの予想からなぜその人はその考えになったのか考える方法があることを教えてくださいました。 佐々木先生は他にも数多くの参加者の質問に答えてくださいました。 【第2部】「主体的・対話的で深い学び」の視点に立った授業改善 2つの単元を例に授業技術を学びました。 ⑴ 3年生 電気の通り道(映像) 銀紙と金紙は電気を通すかの実験をする授業の映像を見せていただき、子どもの言葉で授業が進む対話的な学びについて考えました。 ⑵ 6年生 燃焼の仕組み(模擬授業) ペットボトルと粘土を使って、長さの違うろうそくの火が消える順番について考えました。まず、見本を見せた後児童にしたいことを尋ね、それに答えたり実験させてみたりしながらどんどん本時の実験へとつながっていきました。それは児童のつぶやきで進んでいくように見えました。佐々木先生の理科の実験では仲間と話ながら実験をする約束がありました。ここで生まれた会話が授業において重要な役割を果たすからです。 本時の実験の説明を終えると予想を立てました。個人で立てた予想は絶対・多分・ひょっとしたら の3段階の枠を用いた黒板の表に名前の磁石を貼りに行く。貼り終えたら指名して自信の根拠や不安にしているものは何かを問うていました。理由が言えなかったら、教師が言っても良いとしつつも5年生の学習を参考にさせていました。また、予想を貼りかえても良い時間を作ることで常に子どもたちの思考が止まらない工夫もなされていました。 佐々木先生はこのように、子どもの「問い」が変遷する理科授業づくりをされていました。問いとは大きく3つに分けられ、 1事実を問う 知識の問い 2方法を問う 技能の問い 3理由を問う 思考 判断 表現の問い この3つはどこがスタートでもどこがゴールでもよいが、変遷することが大切であり、この流れがスムーズだとよい授業だと言えると述べていました。 今回のセミナーで、佐々木先生に教えていただいた子どもたちの問いが変遷する主体的・対話的で深い学びができる授業、子どもたちが前のめりになって予想し、実験し、考察する理科授業で理科授業を目指していきたいです。そして子ども達の問題解決能力が育くめるように自分自身も前のめりで授業づくりに励みたいです。 第5回の森本隆史先生のセミナーの日程変更について
講師の諸事情により『11月11日(土)→11月12日(日)』へ変更させていただきます。時間は午前10時〜12時です。よろしくお願いします。
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