【小牧市立桃ヶ丘小学校】情報モラルを育てる

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 本校では、子供たちの家庭でのスマートフォンの利用率が増えているのを受け、注意を促しています。長期休業前に、生徒指導担当から出される「○休みの生活について」の中に、「有害なインターネットへの接続などは行わない」「スマートフォンの使用やゲームをするときは、時間を決めてやり過ぎない」「SNS等の利用は、マナーを守って楽しむ」という項目を加え、個人懇談会で保護者にお願いをしています。
 また、中学校進学とともに、更に情報モラルの必要性が高まることを考慮して、卒業前の6年生に対して道徳科の授業を行いました。「こんなつもりじゃなかったのに」という教材で、ありがちな友達との無料通信アプリのやりとりを5パターン示し、どんな感情をもつかを交流しました。同じ言葉のやりとりでも、人によってとらえ方がずいぶん違うことに気付き、相手の気持ちを考えて言葉を選ぶ必要性を学ぶよい機会となりました。
 これからも、道徳科や学活、総合的な学習の時間において、身近な例を示しながら情報モラルについて学び、生活に生かしていけるよう情報教育を進めていきます。

【豊田市立猿投台中学校】道徳科の推進

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 本校では、今年度、「互いに認め合い、仲間とともに主体的に行動できる台中生の育成 −コミュニケーション力を育てる道徳科の実践を通して−」を研究主題として、実践に取り組んでいます。
 昨年度の反省から、道徳科の授業を、学年が同じ時間で行うのではなく、バラバラにして行うことにより、先行して行った授業の反省点から指導案を改善し、次のクラスに生かすというスパイラルを作り、授業の改善に取り組んでいます。
 また、全職員を3つのグループ「授業研究部」「コミュニケーション部」「環境整備部」に分け、学校全体で授業内容や授業規律、教室環境などについて話し合いを進めています。これらの取組を通して、主体的に行動できる生徒が育っていくよう授業改善を目指していきます。

【武豊町立富貴中学校】 いのちの授業〜いのちのバトンタッチ〜

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 武豊町では、「いのちの教育」を推進しており、本校においても、ふだんの授業や「いのちの教育講演会」等を通して、生命を尊重する心豊かな生徒の育成に努めています。
 5月25日、全校生徒及び保護者を対象に外部講師を招き、父母学級の一環として、「いのちの教育講演会」を行いました。講演会では、講師のお子さんが小児がんを患い、6歳までの「いのち」を精いっぱい輝かせた姿と、それを支えた家族の姿が実体験をもとに語られ、講師の言葉を通して、「いのち」「生きる」「家族」について深く考えることができました。
 授業後の感想には、「今まで、自分のことだけを考えて生きてきたけれど、周りの人に助けられてここまで生きてきたのだと感じました」「自分も同じように病気で入院して苦しい時期がありましたが、今の自分があるのは家族の支えがあったからだと改めて思いました」などの記述がありました。参加した保護者も親の立場で強く胸を打たれた様子でした。
 今後も、「いのちの大切さ」について、生徒たちに深く考えさせ、かけがえのない自他のいのちを輝かせて生きる生徒を育てていきたいと思います。

【一宮市立中部中学校】情報モラル講座

 近年、ICT機器の急速な普及に伴い、中学生にとっても、スマートフォンやタブレット端末は身近な存在になっています。これらの機器は、大変便利なものであり、生活を豊かにする一方、様々な問題を引き起こす危険もあります。そこで本校では、1年生を対象に、インターネット上で実際に起きている諸問題やそれらの危険を回避する方法を学ぶ「情報モラル講座」を行いました。
 「SNS利用の注意点」についての話では、スマートフォンで撮影した写真のGPS情報から、場所を特定されてしまうことがあると知り、「家に帰ったらすぐにカメラの位置情報通知をオフにしよう」と話している生徒が多く見られました。
 「ネットゲームやアプリ利用の注意点」についての話では、ゲームで遊んでいるときに表示される広告を誤って触ったために起きた実話を聞き、フィルタリングをかけることの重要性を改めて見つめ直すことができました。
 「スマホ依存症」についての話では、スマートフォンの長時間利用が、身体や脳に大きな影響を与えてしまうということを知り、驚きの声が上がっていました。
 今回の「講演会」で、情報モラルについての正しい知識を学ぶことができました。また、強い意志と冷静な判断力をもって、適切にICT機器とかかわっていこうという意識が高まりました。学年通信等を通して保護者にも注意を呼びかけ、家庭との連携も深めていきたいと思います。

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【春日井市立東部中学校】本校の情報モラル教育

 昨年度行った本校のアンケートでは、97パーセントの生徒が自宅でインターネットを使用できる環境にあり、多くの生徒が日常的にSNSを利用していることが分かりました。そして、自由にSNSを使えるようになってきたことで、本校でも、SNSの使用に関係するトラブルが増加しており、使用方法や情報モラルについて学ぶ機会が必要になりました。そこで、本校では保健部と生徒指導部が中心となって「講話会」を企画し、生徒たちがSNSの使用方法について考える機会を設けました。
1 臨床心理士による講話
 昨年11月に行った「学校保健委員会」では、臨床心理士の方に「SNSとコミュニケーションについて考えよう」をテーマに、SNSを使用する際の注意点について教えていただきました。文字で伝えることのできる情報量は、直接会って伝えることのできる情報量よりもずっと少ないので、SNSを通したコミュニケーションは、自分の気持ちが十分に伝わらず、トラブルの原因になる場合があることを学びました。生徒からは、「大切なことは直接会って話すようにしたい」という感想が多く出てきました。今年度も、臨床心理士の先生を講師に招き、SNSの上手な利用の仕方について学ぶ予定です。
2 生徒指導主事による講話
 1学期の終業式後に、生徒指導主事が愛知県警察の「サイバーポリスゲーム」を使って、SNSの利用についての講話を行いました。SNSを使用することで起こる可能性のある様々なトラブルを紹介し、SNSは使い方によって加害者にも被害者にもなりうることを生徒に伝えました。生徒からは、「SNSの上手な使い方を覚えて、トラブルに巻き込まれないようにしたい」という感想が聞こえました。

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【美浜町立野間小学校】 「ともだちやもんな、ぼくら」〜本当のともだちってなんだろう?〜

 7月8日、2年生の道徳科の授業で、教材「ともだちやもんな、ぼくら」を使って友達について考えました。低学年の多くの児童は、友達とは「一緒に遊ぶ子」「いつも一緒にいる子」と考えています。特に、本校は、ほとんどの児童が就学前から共に過ごしてきたこともあり、児童にとって、仲間はいつも隣にいて当たり前のような存在です。しかし、この「いて当たり前」と思う仲間というのは、本当はとても大切で、これからも助け合っていかなくてはならない存在なのだということに気付かせたいと考えました。
 教材「ともだちやもんな、ぼくら」は、仲よし三人組が、カブトムシ取りに夢中になるあまり、怖いと有名な「カミナリじいさん」の家に黙って入ってしまう内容です。見つかった彼らは、じいさんの剣幕に、謝らずに逃げてしまいます。仲間を一人置き去りにして・・・。
 授業では、逃げてしまった主人公になったつもりで気持ちを考えました。逃げてきたときの気持ちについての問いに、「友達は、大丈夫かな」「おいてきてしまった」という心配や後悔の気持ちとともに、「助けに行きたいけれど、怖い」という人間の弱さに言及した発言も出ました。自分を主人公に置き換えたとき、ちゃんと友達の元に戻れると答えた児童と戻れないと答えた児童は、ちょうど半々になりました。しかし、助けに行く勇気は出ないかもしれないけれど、友達と助け合うことは大切だということに気付くことができました。
 

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【豊橋市立老津小学校】1年生道徳科「おじいちゃんのたんざく」

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 1年生の前期に、「おじいちゃんのたんざく」という教科書教材で授業を行いました。初めは自分の欲しいものを短冊に書いていた主人公が、家族の一人である祖父の自分に対する思いに気づき、短冊を書き直すという内容です。自分の成長を願う様々な家族の愛情があったことに気づき、自分の成長や家族の無事に願いをもとうとする心情を育てることがねらいです。
 導入では、七夕祭りの写真を見せ、どのような行事であるかを考えました。次に「もうすぐ七夕だから、短冊に自分の願いごとを書いてごらん」と投げかけたところ、子供たちは、「ゲームがほしい」「サッカーボールがほしい」などと、今、自分が欲しいものをたくさん書いていました。
 その後、この教材を読み、祖父が書いた短冊を見たときの主人公の気持ちについて考えました。「上手に歩けますように」「風邪や病気になりませんように」といった祖父の短冊を見て、子供たちは「とてもうれしい気持ち」「ぼくのことをこんなに思ってくれていたなんて知らなかった」などと答えていました。
 最後に、もう一度短冊に願いごとを書いてみようと投げかけました。「もっと大きくなりますように」「野球がうまくなれますように」「おばあちゃんが元気に暮らせますように」「お母さんが無事に赤ちゃんを産みますように」と、初めとは違う内容の短冊を書くようになりました。授業を通して、自分の成長だけでなく、家族の無事を願う子供の姿も見られ、上記のような心情を育むことができました。

【知立市立知立小学校】スマートフォン・携帯電話と上手に付き合うために

 子供たちにとって身近な存在となっているスマートフォン・携帯電話などの情報機器は、便利なツールである一方、様々なトラブルを引き起こす可能性があるものです。トラブルに巻き込まれることを未然に防ぎ、情報機器と上手に付き合っていくために、外部から講師を招き、5年生と保護者の方を対象に、「スマホ・ケータイ安全教室」を行いました。
 まず、個人情報の取扱いについての話がありました。名前、住所、ID、パスワードなどの個人情報の取扱いに注意が必要なのはもちろんですが、写真からも様々な個人情報が読み取れることを学びました。たった1枚の写真から名前や住所が特定されていく様子を動画で見て、驚きの声があがっていました。また、ゲームの課金の話など、子供たちにとって身近な話題を取り上げてくださいました。
 終了後の感想で、「友達と遊んだときの写真を載せているけれど、大丈夫か心配になりました」「インターネット上に載せると危険なのは、顔写真だけじゃないことを知って驚きました」「ゲームで課金している友達がいるけれど、きちんとおうちの人と相談してからにしようと思いました」と書くなど、情報機器との上手な付き合い方、家庭内でルールを決める必要性などを学ぶことができました。
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【小牧市立光ヶ丘中学校】認識のずれを知る〜SNSでの誤解を減らすために〜

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 「夏に食べる3文字のからい食べ物といえば?」という問いかけから、SNSの適切な使い方に関する講話が始まりました。生徒は、「カレー」「キムチ」・・・などの食べ物名前を思い浮かべていました。「カレー」と思っていた生徒は、「そうか、他の食べ物も考えられるな」とつぶやいていました。このように「思い込み」から誤解を生む例は、他にも考えられます。
 また、「次の3つの言葉『さすが』『すごいね』『才能あるね』で、言われて一番うれしい言葉は何ですか?」という問いに対する生徒の回答は、様々でした。ある人は、「才能あるね」と言われとても喜ぶでしょう。しかし、別の人はその言葉を聞いてあまりよく思わないかもしれません。これが、直接顔の見えないSNS上での会話だとすれば、なおさら大きな誤解を招くことにもなりかねません。生徒は、SNSをはじめとする様々なインターネット環境下での人と人とのつながりについて考えを深めました。
 本校は、この夏、各教室にタブレットPCと大型提示装置が設置されます。またコンピュータ教室には40台、その他校内で活用できるタブレットPCが95台導入されます。これらの機器を活用し、分かりやすい授業を行うだけではなく、情報教育も進めていきたいと思います。

【一宮市立千秋南小学校】 児童会を中心とした異学年交流

 本校では、児童会が中心となって、異学年交流のための遊びの企画、運営を行っています。今年度は、これまでに、「1年生を迎える会」、異学年によるペア学級での「名刺交換」「ペアランチ」「ペア協力かりもの競争」などの行事を行ってきました。
 「1年生を迎える会」では、各学年からの出し物や全校遊びを行いました。1年生は、お兄さんやお姉さんから名前を呼んでもらったり、一緒に手をつないで遊んでもらったりする中で、とてもうれしそうな笑顔になっていました。入学からの不安感を「楽しい」「うれしい」気持ちで、拭い去ることができました。
 「ペア協力かりもの競争」では、児童会役員と代表委員が、「かりものカード」を配り、審判を務めました。高学年が、低学年と一緒に声を出してかりものを探したり、気遣ったりする様子は、大変ほほえましいものでした。低学年の児童が、「楽しい」「うれしい」表情をすると、高学年児童も充実感を覚え、やる気が倍増し、はりきって活動していました。
 このように、児童が安心して楽しく通える学校になるために、本校の児童会活動は欠かせないものとなっています。

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【一宮市立萩原小学校】地域の人に感謝する心を育てる道徳科の授業

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 4年生では、「ぼくたちのバラ花だん」を教材に、地域の人への感謝の心について学習しました。主人公が、いやいや水やりをする気持ちや、おじいさんから感謝されたときの気持ちを考えてから、「バラの花が輝いて見えたのはどうしてだろう」という問いについて話し合いました。子供たちからは、「地域の人たちの気持ちが込められているから」「町が立ち直っていくためのすごい花だから」など多くの意見が出されました。友達の意見から多くの気づきがあり、バラの花に対する思いの変容や、地域の人の気持ちを捉えることができました。また、自分たちの住む町について、「地域の人たちは、自分たちの登下校を見守ってくださっていてありがたい」「地域を盛り上げる祭りやボランティア活動を積極的に行っている人のおかげで萩原は楽しい」という意見が出されました。自分たちの町は多くの人たちに支えられていることを再確認し、感謝の気持ちをもつとともに、自分の町により好感をもつことができたようでした。授業後のふり返りには「We love Hagiwara.」という言葉も書かれていました。

【東浦町立片葩小学校】インターネットの落とし穴

 6年生の児童を対象に行った事前アンケートの結果、クラスのおよそ半数の児童が、携帯電話やスマートフォン、タブレットPCを所有している状況から、6年生の児童にとって、インターネットは便利な道具であり、身近なものとなってきていると考えられます。しかし、便利な反面、インターネットにおけるトラブルは年々増えており、児童が巻き込まれる可能性が高くなりつつあります。
 今回は、「インターネットの落とし穴」という教材を使用し、「自分の行動に責任をもち、節度をもって行動をする態度を育てること」をねらいとして、6年生で情報モラルについての授業を行いました。インターネットの掲示板に友達の悪口を書き込んだことから、友達を怒らせてしまう主人公の言動について考えました。グループで話合いを深めていきながら、児童は、誰でも簡単にトラブルに巻き込まれてしまうことに気づきました。そして、自分の生活を客観的に見つめ返し、「相手が見えないからこそ、言葉に気をつけるようにする」「書き込む内容に責任をもつことが大切」という意見を出し合いながら、節度をもって責任のある行動をする態度を身につけたり、インターネットを使用する際に、よく考えて行動することが、直接見えない相手の生活も守ることにつながると自覚したりしました。
 そのほかにも、オンラインゲームや無料通信アプリについて、最近よく児童の話題に上がっています。児童がインターネットを安全に正しく使用し、生活がより豊かになるように、今後も、継続して情報モラル教育を実施していきたいと考えています。
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【碧南市立日進小学校】 にこにこ交流

 毎年4月下旬頃、1年生と2〜6年生の交流を図るために、「1年生を迎える会」を行っています。「ペア学年」となる児童が決定次第、事前に相手に渡す名刺を作成し、会の始めに名刺交換を行います。ひとこと添えて渡し合うときの児童の笑顔が、会場全体をとても温かい雰囲気に包んでくれます。よりよい学校にするための取組を劇で児童会役員が発表したり、本校にまつわる「○×クイズ」や1年生対6年生の対決などをしたりして、楽しい活動を通して全校が盛り上がります。会の締めくくりとして最後に歌う校歌は、みんなが一段と明るい表情で元気よく歌い、とてもエネルギッシュな歌声が体育館中に響き渡ります。
 そして、20分間の休み時間には、運動場へ移動し、ペア学年を中心に異学年でクラスの枠を超えた交流を図ります。「にこにこ交流」という名前の通り、全校に幸せな時間が流れます。名刺を作成するときには、「この字、難しいけど読めるかな。ふりがなをつけてみよう」と下級生を思いやり、「これからも、学校でたくさんお話しできるといいな。今度は、友達のペアの子とも一緒におにごっこをして遊ぶ約束をした」と、「にこにこ交流会」が楽しかったことを書いている児童がたくさんいました。その他にも、苗植や芋ほり、遠足、プール、全校レクレーションなどのペア学年を中心とした異学年交流活動がたくさんあります。
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【豊川市立国府小学校】稲作体験で育む心

 5月29日に、全校で「田植」をしました。異学年ペアを組み、高学年は低学年にアドバイスをしながら、苗を丁寧に植え付けます。1年生は田んぼに入ると、初めての泥の感触に驚いていましたが、6年生に支えられながら一緒に田植をすることができました。高学年児童は、「指のここまで泥の中にいれるんだよ」「ここにも植えてね」などと優しく教えていました。田植を終えると、学校で体に付いた泥を洗い流します。ここでも、低学年の子の足をこすったり、洗い終えた子を玄関まで連れて行ったりと、最後までペアの子を気遣いながら行動しました。6年生児童の振り返りには、「苗を1年生に渡して、どこに植えるのか分かりやすく教えるのが大変でした。でも、1年生がにこにこしていたので、疲れなどは感じませんでした」と書かれていました。
 秋には、再び異学年ペアで稲刈り、5、6年生で「脱穀」「餅つき」が行われ、全校でお餅を食べます。ペアでの稲作体験を通して食物を育てる大変さや喜びを知るとともに、自然への畏敬の念、食べ物を大切にする気持ち、手伝っていただいた地域や保護者のみなさんへの感謝の気持ち、相手への思いやりの心、そして何より自分たちの学校を誇りに思う気持ちを育むことができました。
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【春日井市教育委員会】「特別の教科 道徳」の授業力向上を目指して

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 春日井市では、「特別の教科 道徳」の授業力向上を目指し、各校や中学校ブロックごとに、外部講師を招いた模擬授業や講義を計画しています。また、それぞれが計画している研修を市教委で集約して全校に配信し、他校の教員も研修に参加する機会が得られるようにしています。
 昨年度は、坂下中学校、今年度は、鳥居松小学校が愛知県教育委員会からの委嘱を受け、「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の研究実践校として、外部講師による模擬授業や講話をしていただきながら、授業力向上に向けて研さんを積んでいます。どちらの学校も市内の小中学校に公開し、春日井市全体の教員の授業力向上を目指しています。
 8月7日には、市教委主催の初任者・拠点校指導教員を対象とした道徳教育研修を行いました。内容は、講義「道徳の授業づくりのポイントと評価の在り方」、演習1「道徳資料の分析」、演習2「模擬授業」及び「グループ協議」です。研修前は「発問の仕方が分からない」「どうやって価値づけをしたらよいか」「授業の終わりのまとめ方が難しい」とそれぞれの悩みを話していた初任者でしたが、研修後は「授業づくりの方法が見えてきた」「心について考えさせる発問の仕方が分かった」と、今後の授業づくりへの意欲がもてたようでした。
 今年度は「道徳教育特別部会」を立ち上げ、市内全域の道徳教育を更に推進すべく取り組んでいきます。

【蒲郡市立蒲郡東部小学校】 あと、○○○〜ぼくに足りなかったことは?〜

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 3年生の子供たちは、好奇心旺盛で「やってみたい」と思ったことに進んで取り組むことができる。一方で、楽しさを優先するあまり、守るべきルールを守れなかったり、相手の気持ちを考えずに行動してしまったりすることもある。そこで、勇気をもって正しいことをする大切さと、自分だけが正しい行動をとったからといって、よいわけではないことに気付かせたいと願い、教材「あと、ひと言」を使って本授業を実践した。
 主人公は、危ない遊びの誘いを断り家に帰ったが、友達はけがをしてしまった場面で、「ぼくに足りなかったことは何か」と子供たちに問いかけると、「注意してとめればよかった」「友達のことをもっと考えてあげた方がよい」という意見が出た。より自分事として考えるために、「本当にそれができるの?」と問い返し、議論した。「もしかしたら止められないかも」という子もいたが、大勢の子が「できる」と答えた。そこで、役割演技を取り入れ、友達を注意してとめる場面を演じることにした。実際にやってみると、「すごく勇気が必要だった」「緊張するけど止められたからうれしい」と体験を通して新たな気持ちを感じることができた。
 そして、授業の後には、道徳科での学びを子供たちが、日常の生活の中で思い出せるように、授業の板書と数人の振り返りを掲示している。子供たちが自分事として考え、自分たちの生活につながるような道徳科の授業を、これからも実践していきたい。

【小牧市教育委員会】夏季教職員研修

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 小牧市では、毎年8月の上旬に、3〜4日間の日程で、小牧市夏季教職員研修を開催しています。期間中、大学の教授や著名人、その分野の第一人者等を講師に招き、30程度の講座を開催し、市内小中学校の教職員だけでなく、市内の高校や幼稚園・保育園、近隣の特別支援学校、警察等関係機関の職員が、自分で受講したいと思う講座を選択し、力量向上に役立てています。
 開催講座の中には、「特別の教科 道徳」に関する講座もいくつかあります。全ての教員向けの「授業づくり」講座だけでなく、初任者を対象とした講座や教務主任・校務主任向けの「評価」に関する講座等、受講者のニーズに応えられるような工夫をしています。
 子供たちの豊かな人間性を育んでいくために、これからもよりよい道徳科の授業や励みとなる評価をするための研修機会を設けていきたいと考えています。

【大府市立大府西中学校】 情報モラル実践

 近年、ICTの普及に伴い、本校の生徒も、スマートフォンやタブレットなどを所有することが多くなっています。生徒たちは、使用時の利便性とともに、危険性が隣り合わせになっていることを知ってはいるものの、気の緩みや判断の甘さから、トラブルとなることが少なくありません。そこで、本校では、1年間を通して様々な角度から「情報モラル教育」を定期的に実践し、正しく使用し安心して生活できるようにしています。
 入学説明会では、外部講師の方による「スマホ・ケータイ安全教室」を行いました。中学校入学前に、スマートフォンや携帯電話について、家族で考える機会にしてほしいと考え、昨年度に引き続き、保護者と新入生を対象に参加していただいています。講演の中で新入生からは、家族で約束事を決めて、使用していきたいとの意見を聞くことができました。
 また、授業の中でも学習を行いました。技術科の授業では、PCの学習を行う前にSNSなどの危険性、著作権や違法画像・動画などについて学習をしました。国語科の授業においても著作権について知り、著作物を使用するときの引用の方法を学び、実際に文章を書くときなどに生かすことができました。
 さらに、1学期終業式後には、生徒指導主事が、「情報モラル」についてプレゼンテーションソフトを使い、全校生徒に向けた講話を行いました。ここでのキーワードは、「想像力」で、自分の行おうとしている行為が、その先どのようになるのかを想像することで、生徒の身近に関わる危険性と安全な使用法について、自分のこととして考えることができました。
 これからも、定期的に様々な視点や立場から「情報のモラル」について、生徒たちが正しい知識の習得や使用法をみんなで考え、身に付けることができるように支援をしてきたいと思います。

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【豊明市立舘小学校】道徳科の授業「ありがとうがいっぱい」

 本校では、現職教育で、「『学ぶ楽しさを実感し、主体的に学ぶ児童』の育成」という研究主題を設定し、「学びに向かう力」の向上を意識した学習指導を通して、学び合いのある授業実践に取り組んでいます。道徳科においても、すべての児童が参加でき、考えをより深めることのできる授業にするために、お互いの顔がよく見える「コの字型」の座席にしています。授業展開の中心は、自分の考えたことをペアで伝え合い、それを全体の場で発表したり、他の児童の考えを聞いたりします。そして、授業の最後にまとめとして、勉強になったなと思ったことや、感想を発表し合うことで、より考えを深めることができると考えました。
 7月に1年生で、「ありがとうが いっぱい」の授業実践を行いました。給食の調理員さんや、掃除をしている家族、交通指導員さんを描いた絵を通して、日頃お世話になっている人について話し合いました。まず、誰にどんなことでありがとうと言いたいかを発表させました。その中で、友達にも言いたいことがあるという意見もでてきました。いろいろな意見を板書し、それも参考にしながら、道徳ノートに「〇〇さん、〇〇してくれてありがとう」と書かせました。班で発表し合い、友達の発表を聞いて、書き足したいことを書かせました。全体に発表させたところ、クラスの友達に対して書いたものもあったため、実際に、本人に対して言わせてみました。コの字型の席の真ん中に出てきて、ありがとうを言いました。言ってもらった子にも、今の気持ちを発表させました。「ありがとうと言ってもらってうれしかった」「うれしいって言ってもらえてうれしかった」と発表していました。授業のまとめで、道徳ノートに感想を書かせました。「『ありがとう』と言うと2人ともうれしくなる」「もっと『ありがとう』と言いたい」という意見が出ました。
 毎時間、必ず道徳ノートに自分の思ったことを記録させ、授業の内容を自分のこととして考えさせています。これから、もっと積極的に自分の考えをみんなの前で進んで発表したり、友達の意見に対しての感想を言ったりできるようにしていきたいと思います。
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【豊橋市立玉川小学校】「明るくなった友達」の実践を通して

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 3年生の道徳科で、「友情」について考えることをねらいとした授業を実践した。2年生まで2クラスだった子供たちが、3年生になって1クラスになり、人数も多く、今まで一緒になったことのない子がいることに戸惑う子がいた。子供たちの仲がより深まるように、本当の友達とはどのような存在なのかを、今一度、考えてほしいと思い、この題材に取り組んだ。
 本題材は、「お母さんから、学校に来られなくなった友達を迎えに行ってあげなさい」と言われ、最初は、渋っていたけれど、勇気を出して迎えに行く。そのおかげで、その友達は学校に来ることができるようになり、誰よりも明るく過ごすことができるようになったという話だ。そこで、「自分が主人公の立場だったら、友達を迎えに行ってあげられるのか、迎えに行かないのか」を考え、心情グラフにネームマグネットを貼る活動を取り入れた。自分の思いを話す中で、迎えに行かないという考えをもった子は、「友達になる方法が分からない」「迎えにきてほしいと思っているのか分からないから勇気が出ない」という意見があった。迎えに行くと言った子たちは、「相手の立場になって考えてあげたい」「助けてあげたい」「その子のことを知りたい」という意見があった。どんな性格なのか分からないという意見に対して、「迎えに行く」と言った子たちが、「その子のことを知るためにいっぱい話したり、遊んだりするといいと思うよ」と仲よくするための方法を考えて話す姿があった。
 以下は、授業の最後に書いた子供の振り返りである。
・勇気が出なくても、友達が困っていたら、助けた方が友達のためにも自分のためにもなるということが分かったので、困っている友達がいたら助けていきたいです。
・私は最初は、すごく行くのが怖かったけれど、行きたい気持ちもあって迷っていました。しかし、迎えに行くという子たちの意見を聞いて、私も迎えに行く意見にしました。最初から迎えに行くと言った子たちは、友達にやさしくできる子たちだと思いました。私もその子たちのようになりたいと思いました。
 この授業のあと、子供たちは、自分の思いを正直に話すことができるようになってきた。初めて同じクラスになった子とも、徐々に距離が近づき、仲よくなれたようである。これからもケンカすることがあると思われるが、本音で話していける本当の友達になれることを願っている。