野口芳宏先生セミナー1
第一部 国語学力形成法を物語文「やまなし」の模擬授業を通して
第一部は、昭和46年に初めて光村図書が取り上げた「やまなし」を通して、国語学力形成法を講義いただきました。 まず、「5月」を先生の朗読の元、ポイントとなる単語や文に着目しながら読み進めていきました。 野口芳宏先生セミナー2
ノートに書かせるのが私の特徴。手を挙げさせて「はいはい」というのはうるさいだけ、考えの妨げになる。
また、わかった人が手を挙げるのはだめ、手を挙げることがいると挙げない子は安心する。 一人残らず授業に集中する、それが大事。 読解していく中で、先生の授業の手法も学ぶことができました。 野口芳宏先生セミナー3
「やまなし」は、イメージを的確に描かせることが大切。
文学の世界を味わうには、大きくは内容の世界と形式の世界がある。 「何が書いてあるのか」が内容、「どう書くのか」が形式。 文学作品は、内容美と形式美。この調和のとれた作品が完成度の高い作品。名作だ。 野口芳宏先生セミナー4
内容美には3つある。
1「理」 理屈・指導・観念・哲学:知的な価値だ。これを理解することは非常に大事。人はいかに生きるかをテーマにしたり、人生楽しんだりなど。 2「相」 姿・形・イメージ:どんなイメージで伝えるか。様子。時、所、年齢、性別、衣など。装 3「情」 感情:理屈がわかってイメージがわかると、感情がわかってくる。 内容美は、この3つで内容が構成されている。 理がわかり、適切なイメージで描かれ、適切な感情が描ける。 野口芳宏先生セミナー5
形式美にも3つある。見事な作品は形式美がある。
1「体」構造:起承転結、序破急。導入・展開・山場など。 2「律」リズム:五言絶句、五七五、七七、韻など 3「語」言葉の適切さ これらが総合してすごい作品となる。 野口芳宏先生セミナー6
12月は黙読をすることから始まりました。
黙読の大切なこと、線を引いたり書き込みをしたりする「アクティブラーニング」 子供の読みには、「不備、不足、不十分」、これを「三不」という。三不がなければ教える必要がない。三不は、子供の力の抵抗と、限界。こう説明してきた。子供の力の抵抗と限界を、良いレベルに導くのが教育。 そこで、17に当たるものを「教師の読みの理想」と呼ぶことにしている。教師が、読みの理想を持てたときに、誤答が見つける。 野口芳宏先生セミナー7
患者の「不備・不足・不十分」を知るために、医者が探るのが病因。そのためにレントゲンなどの検査をする。子供の「不備・不足・不十分」をわかるようにするのが発問。
子供の不備・不足・不十分は潜っている。見えないものを顕在化する。それが発問だ。 読みの理想を作るのを、「素材研究」といっている。 教材研究は、教師面の研究。教えるつもりでやっている。私の勉強会では、「いきなり教材研究はするな」。まず、一人の大人として作品として向き合え。だから、素材研究。素材がわかったら、教員として「教材研究」に移る。そして、授業者として「指導法研究」をする。3段階だ。 野口芳宏先生セミナー8
「12月」
半年経っている。 1段落と2段落の関係は? 描写の手法。これは教えられなきゃ気が付かない。 1はまとめた述べ方。「括叙」:抽象的 2は細かな述べ方。 「細叙」:具体的 イメージできる。 適切なイメージを持つには文学には重要。不備・不足・不十分を指摘しないと、間違ったイメージのままでいることになる。 絵本では子供のくるぶしの深さ。だから月光も届く。 小さい蟹の世界だが、思想は大きい。小さいものを題材に、賢治の思想の大きさがある。今日はそこまで行きたい。 野口芳宏先生セミナー9
「やまなし」をざっと読んだ。部分をたどったが、結局、これで何が言いたいのか。5月と12月。題名はなぜ「やまなし」か?かわせみは5月には出てこない。
2枚の幻灯が終わった後で、賢治は何も言っていない。 いろんな人の解説を読んで、「やまなし」と言う題は平和のシンボル。「かわせみ」は殺戮。 全体としては、ハッピーエンド。温かい平和な世界を志向している。5月に思いがけない殺戮がある。12月に実り豊かな命がある。そういうなかで、結局は、いいことがあることを忘れずに生きていこうよというメッセージ。 「やまなし」は40年という歴史を刻んだ。まず、光村からはずれない。これからも絶対残る。だんだんわかっていきたい。扉を開けきって来ないままに12時になった。これからも光を求めていってほしい。 野口芳宏先生セミナー10
第二部は会員による発表 小学校6年生道徳「銀のしょく台」でした。
ジャン=バルジャンを許すべきだったのか・・ということを子どもたちに考えさせ、ゆさぶる授業を野口先生に授業のビデオを見てもらいながら、ご講評いただきました。 野口芳宏先生セミナー11
第三部は、道徳の新しい方向についてでした。
「特別の教科としての道徳」としての答申をもとにお話しいただきました。 答えが一つではない道徳的課題を一人一人の生徒が自分自身の問題と考え、考える道徳。議論する道徳。それではいけない。一つの考え方を教師が示さなければ。 考える道徳ではなく、受容する道徳のほうがいい。 本も静かに読んで、疑うことなく受け入れることがいい。 野口芳宏先生セミナー12
感謝という教育はとても大切。
感謝のないところに幸福はない。 同窓会も自分が元気でなければこれない。家族もまあまあ元気でなければこれない。お金に余裕もないとだめだ。過去に好意を持っていないと来たくもない。ここに集まれたのは4つの要因がある。それらに感謝しなければならない。 【第6回】 「小笠原豊先生」登壇
■日時 11月14日(土)10時〜12時
■会場 大口町立大口中学校 ■講師 小笠原豊先生(中部大学現代教育学部児童教育学科 准教授) ■演題 「子どもが夢中になる理科の授業」 ■プロフィール 刈谷市の理科教師として、常に子どもの目線に立ちながら楽しい授業づくりを追究し続け、中学校長、県教委教育事務所の行政職、小学校長を経て、平成24 年度より現職に。研修会講師としても全国で活躍中。特技は書道。セミナーでは、小中学校の理科の授業を中心に、子どもの探究心を引き出すコツや授業づくりの工夫どころ、教科書をうまく活用する秘訣などをわかりやすく語ってもらえます。小笠原先生の軽妙な語りと豊富な経験に裏付けられた技に引き込まれること間違いなしです。 横山浩之先生のセミナーの様子1
9/12に、山形大学医学部教授横山先生のセミナーがありました。「不適切な子育てと行動異常」について、話をしていただきました。
横山浩之先生のセミナーの様子2
不適切な子育てによって、影響を受けた時期以降は、誤習得してしまう。年齢によって、課題がある。課題は、次のようである。0歳児愛着形成、1歳児しつけの基本、3歳児自我の目覚め、5歳児簡単な論理の習得、8歳児群れでの行動、10歳児精神的な自立
横山浩之先生のセミナーの様子3
Child maltreatmentとは、肉体的・精神的な不適切な扱い、性的虐待、ネグレクト、放置など、いろいろな意味での搾取を言う。健康、生存権、発達に害をなしたり、人格形成に関わる人間関係から、子どもを遠ざけることになる。
横山浩之先生のセミナーの様子4
「おやつよ」と声かけしても、「そんなのいらないよ」と本当はほしいのにいってしまうのが、反抗挑戦性障害であり、何に対しても反抗してしまう。
横山浩之先生のセミナーの様子5
しつけの3原則は、返事、あいさつ、靴のをそろえることである。
横山浩之先生のセミナーの様子6
お手伝い、1歳4ヶ月でできるようになる。言ってもやらないときは、危険信号である。お手伝いを通して、段取りがわかるようになり、それが「筋道を立てて読み書き」することにつながる。
横山浩之先生のセミナーの様子7
学級経営の勝負は、4月である。学級作りは、最初の一週間である。
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