第6回は、1月25日10時〜12時です。講師は、理科教育の第一人者である『鳴川哲也先生』です。ぜひご参加ください。

【6/13志水先生&大羽先生2】うまくいかない子どもたちへの対応

●うまくいかない子どもたちの気持ち
・また失敗するかも→不安
・どうしていいかわからない→パニック
・自分にはできそうもない→あきらめ
・自分はダメ人間だ→自己肯定感の低さ
・どうせ自分が悪いんだ→開き直り
以上のような気持ちがあるので、授業中そわそわする、みんなと一緒にできない、こだわりが強くなる。
そこで、このような子どもにはどのようにかかわったよいか。

●かかわり方を見直そう
・3つの枠で行動を考えよう
・結果OKで子どものやる気を引き出そう
・行動の「意味=機能」を考えよう
・できていることをつかもう

●かかわり方の基本
できるだけ「ほめられて終わる」「できて終わる」「満足して終わる」
具体例は、下のスライドを見てください。
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【6/13志水先生&大羽先生3】UDとは何か?

ここからは志水先生のお話。
◎「UDとは何か?」
授業に置き換えると、どの子にも分かりやすく、適切な環境で学習できる教師の配慮や工夫といえる。
・わかりやすい…視覚化、焦点化、共有化
・できるようになる…そろえる化
●視覚化
・黒板の左端に前時の学習で学んだこと、右側に今日の問題
・子どもとともに創る授業は子どもの言葉を書く。
●授業展開の視覚化
・「つかむ、くりかえす、ひろげる、たしかめる、まとめ」のように黒板の左端にこの時間でやることを書いておく。
→子どもたちも今授業のどのあたりをやっているかがわかる。先生も頑張ろうと思える。
●そろえる化
・道具をそろえる(例:分度器→いろいろな分度器がある。なので、啓林館の教科書では、付録に分度器をつけた)
・ノートの書き方をそろえる
・操作をそろえる
・授業の冒頭をそろえる→集中力がUPする。
●手順の視覚化
・教科書は結果の絵しかないので、黒板の図に1、2、3と順番を書くとわかりやすい。
・先生が話をしてできる子とできない子がいるから手順を示すとよい。
以上のことをふまえて、UDの考えに基づく授業(わかりやすい授業)とは、
1 見やすい…板書、ノート
2 聞きやすい…教師の言葉、子どもの言葉、数学言語、生活言語
3 考えやすい…確かな見通し
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【6/13志水先生&大羽先生4】志水先生の模擬授業から学ぶ(長文)

本時は「180度より大きい角を調べる」授業。

導入では、分度器を使って、角のはかり方の復習。実に丁寧にされた。
・小刻みに指示し確認して足場をそろえていた。
・押さえたいところをわざと間違えて子どもに言わせるようにしていた。
・先生がしゃべりすぎず、大事なことは子どもに言わせるようにしていた。

その後、まるく開くおうぎを使って、本時の課題に迫っていた。
T (一直線に開いて)「何度?」
C 「180度」
T 「今日やる角度へいくよ。これは何度ぐらい?」
C 「200度」
T 「そうだね、OK」
C 「190度」
T 「よし」
T 「今日はどういう問題をやるのかな?」
C 「180度より大きい角を調べます。」
T 「そうだね、じゃあ、めあてを書きます。『180度よりも大きい角を調べよう』」
T 「一回分度器を当ててごらん。」
C 「・・・・・」
T 「はかれない?じゃあ、どうすればできるか考えてみて。30秒だけ考えて。」
T 「(机間指導しながら)なるほど、おもしろいね、素晴らしい」
T 「分からない子は手をあげてごらん。いいんだよ。」
  「じゃあ分かった子は?聞いてみようかな。」
C 「分度器を2つ当ててやればできる。」
T 「なるほど、2つ当ててやればできる。」
(志水:ちゃんと予想をして分度器を2つ用意しておいた)
(この時黒板に「2枚あればできる」と書いておく)
T 「分度器1枚でもできるんだよ。1枚だったらどうやる?」
T 「補助線を引く」
T 「難しい言葉を知っているね。補助線のこと説明してくれる?」
C 「本当は見えない線、直線を延長する」
T 「どこに引けばいいかな。やってくれる?」
 (子どもに前に来てもらって線を引いてもらう)
T 「線を伸ばして・・・この後どうするの?」
C 「ここをもう一回はかる」
T 「これではかれる?はかってみよう」
  (ここではかれないと言っていた子に個別指導)
  ○つけ法を行う。180度と書くように伝える。

〜大羽先生、志水先生による解説〜
・短い言葉で指示をする(教えるのではなく問いかけ、本人に決めさせる)
・最後に「素晴らしい、できたね」
・先生が沈み込んではいけない(特定の子につきっきりにならないように気を付ける)
・まだ習っていない言葉を言った子にも「すごいね」と伝える
・どの子もほめながら、伸びようとしている子も大切にする
・180度が分かったら180という数字を書かせる⇒見えていることを増やす
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【6/13志水先生&大羽先生5】志水先生の授業ビデオから学ぶ

最後に志水先生の授業ビデオを視聴。
このビデオから学んだこと。
・わざと間違えて子どもたちが言いたくなるような雰囲気をつくっている。
・子どものちょっと気になる発言を取り上げて黒板に書いている。
・子どもをできるようにさせてから練習問題に入っている。(「できた感」が弱いまま練習問題に入らない)
・不適切な行動にどう対応するか事前に考えておくと叱らずに済む。
 うるさい子に対しての対応は次のとおりである。
 おこらない。適切なことを言ったときだけ「あ、そうか」と反応する。しゃべりたい子には「ここで声を出していいよ」という場面をつくる。
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【第2回】今注目のユニバーサルデザイン「志水廣先生&大羽沢子先生」登壇

■日時 6月13日(土)10時〜12時
■会場 大口町立大口中学校
■講師 志水 廣 先生(愛知教育大学大学院 教育実践研究科名誉教授)
      大羽沢子 先生(鳥取大学エコチル調査ユニットセンター 臨床心理士)
■演題 「算数授業のユニバーサルデザイン −模擬授業を通して学ぶ−」
■プロフィール
今、ユニバーサルデザインの授業が注目されています。ユニバーサルデザインの授業とは、特別支援教育と通常学級をつなげ、クラス全員が楽しくわかる・できる授業をつくることです。志水先生&大羽先生著の「算数授業のユニバーサルデザイン(明治図書)」は、算数教育のベストセラー。当日は、志水先生がユニバーサルデザインの算数の模擬授業を行い、大羽先生に解説していただきます。乞うご期待を。

第1回菊池省三先生セミナー報告2/2

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2 気になる子への接し方〜気になる子が教育観を覆してくれる〜
 【個と集団・2:6:2・ピグマリオン効果・ぶつからない指導・先手を打つ・うろたえない・…】
・ 非言語をほめる 
・ 「写すだけやん」
 学校では写すだけで「写すだけやん!」と言う子どもがいる。その時は「この紙1枚にどんな力があるか皆で考えよう。」とみんなで考える場をつくることが出来る。
・ 「君たちの責任だ」
 「お前らの責任だろ、なんで(友達が)こんなになるまでほっといたんだ。」
4月に言っても「なんで私まで怒られるんや・・」と思うだけ。6月頃に底上げが出来れば、スーパーAを叱るという叱り方に変えることもでき、全員で考えることが出来る。時期が大事。
 ※スーパーA・・・周囲の仲間を成長させることができる学級リーダー
・ 「何か気になることある?」
・ ○○君の成長
・ 知的で無邪気でほんわかしたクラスを作りたい
・寝ている子を起こそうとすると「起きろ」「うるさい」となってしまう。少人数の話し合いだと自ら起きて活動する子が多くなる。少人数での話し合いを取り入れないとでこぼこを活かすのは難しいのではないかと思う。
・少人数による対話も大切。
自由に動き回っていいから意見交換しよう。→自信と安心感のある学級でないとできない!
・ アクティブラーニングや学びあいも学級の土台が出来ていないと成り立たない。
・ ディベートをする時は、相手の根拠に対して賛成、反対を言うように指導している。
発言の内容の質がどう変わってきているか、というところがポイント。
・グループ学習では、誰かが発言したら他の子が意見を言う、1回言ったら次の子が言うまで休み、というようなルールを作り、皆が参加できるようにする。
・全体学習では、1人が発表、みんなが分かるように指示をするように誘導。「見えますか?」「はい。待ってください。」というような授業中の発言のキャッチボールがあるとよい。
・教師が常に教壇にいる必要はない。時々教師は横にはけて子どもが前に立つと、子どもも新たな気持ちで話を聞ける。→黒板の字や図の「見える化」
・子どもが自分で意見を書くなど、黒板を子ども達に開放する。
・どうすれば全員が参加して楽しめるか。
 例:ソフトバレーボールの試合、グループの全員がボールにタッチしたら相手コートに返せるという独自のルール。
出来るようになるにつれ、ボールの重さを変えたり、コートの広さも変えていく。
・ でこぼこが生きる学級にするために授業観を変える

第1回菊池省三先生1/2

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5月9日土曜日、本年度第1回セミナーは菊池省三先生に登壇していただきました。
 参加者は、180名程でアンケートから、ほぼ全参加者が「最近、気になっている多様な子どもの問題も『やはり学級をまとめあげていくことが大切だ』『そのための教師力アップなのだ』と原点に返りました。若い子たちに学級を群れでなく集団にすることを伝えていこうという思いが高まりました。」など、本年度の学級経営について触発され、意欲的になられたことがうかがえます。
 簡単に報告させていただきます。
1 菊池流学級づくり〜自分を自分の言葉で語れる子どもに育てる〜
 【ほめる・自分らしさ・自己開示・群れから集団・自信と安心・成長・…】
・ ほめ言葉のシャワー
 毎日できれば朝1番に子どもをほめる。そうすれば子どもたちも卒業前には自らほめるようになる。欠点を言うときも自己開示、自信をもってプラスで話すこと。
・ 質問タイム
・ 価値語
 教師が価値ある言葉でほめないと。例えば、他己中という言葉は教師が教えなければ子どもは知らない。つまり、価値語は教師が教えていかなければならない。シャワーのように浴びせないと子どもたちの中に落ちていかない。
・ 係活動
 自分らしさを出すのは特別活動の中の神髄ではないか。その特別活動の神髄が係り活動にある。ダンス係の活動を紹介。
・ 成長ノート       他

<1年間の見通し>「成長曲線」で考える
・始業式⇒教師との縦糸⇒学級目標⇒子ども同士の横糸⇒自信と安心⇒自分らしさの発揮⇒リセット 成長ノート・価値語・ほめ言葉のシャワー・朝の質問タイムの指導・係活動の充実

【第1回】本年度のスタートは「菊池省三先生」

■日時 5月9日(土)10時〜12時
■会場 大口町立大口中学校
■講師 菊池省三先生(「菊池道場」主宰)
■演題 「ほめ言葉のシャワーで子ども・学級を変えよう」
■講師の紹介
文部科学省「『熟議』に基づく教育政策形成の在り方に関する懇談会」委員。「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」などの独自の実践により、コミュニケーション力あふれる教育をめざす。2012年7月16日NHK人気番組【プロフェッショナル 仕事の流儀】で取り上げられたことをきっかけに全国各地へ講演中。「日本初! 小学生が作ったコミュニケーション大事典<復刻版>」、「菊池先生のことばシャワーの奇跡」等著書多数。学級経営力をさらに磨きたい方、乞うご期待。
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