【2/11和田裕枝2】4月の2週間が勝負!!
(4) 算数の場面
・ 「どうですか?」「いいです」はしない。「いいです」の意味が違うから。 「いいです」とひっくるめられると困る。人と違う意見を言って欲しいからだ。 同じでいいから言ってごらん。同じはずがない。 ・ 子どもの発言では、下位の子は、答えればいい。中位の子には追究する。 上位の子は、理論的に説明してもらう。分けて指名し、分けて追究している。 最後には、低位の子に「よかった」と言える場をつくっている。 ・ 前の子は、後ろの子の助言や考え方を聞いてやっている。説明を聞いて前 の子が悪かったら、それは説明する人が悪いという考え方でやっている。 ・ 自分が取り上げたくないけど、まちがいではない発言がある。そのときは、 「ちょっと待って」という。「ごめん、今日は使わないけど3時間目に使う からね」とか説明する。その代わり、絶対に覚えている。3時間目にやると きには、「お待たせしました。○○クンの出番です」という。これまで覚え ていて、実際に使えるかどうかが教師の力量アップである。使わないと、 子どもとの信頼関係が壊れるので必ず使う。「あとで」は危険、「いつやる か」が大切。 ・ 他の子の意見に対して発言する子どもがよく先生を見ている。それはだめ。 ○○さんが言ったことなので、○○さんに責任をもってもらう。だから○○ さんに言う。視線も担任ではなく○○さんの方にする。これで、子ども同士 の発言がつながる。また、自分の発言に責任をもつようになる。 ・ 教師は、子どもの間に入って意見をつないでいく。 ・ 板書をするときは、まだ出来ていないときは、子どもが言ったままを書く。 意見に従って加えていく。板書は、子どもの意見をつないで順番に完成させ る。つないでつないで完成させる。板書に変化が見えるので、板書を見るよ うになる。見ないと、どこが変わったかわからないので、見るようになる。 ・ 机間指導では、○つけ法を活用。「番号が書いてあるからいい」「ここは こことここが合っているのがすばらしい」と声をかけながらまわっている。 褒めると隣の子がのぞき込む。必ず周りが反応する。机間指導では、その中 で出来そうなことを声かけている。同時に、周りの子も支援している。問題 をやらせたときには、必ず○をつける。 ベテランは1時間に2回やることも あるが、はじめは1時間に1回でいい。ここぞ全員が出来るようにしたいと きにやる。1時間で4回もやるとだらける。 ・ 完璧に一人で答えなくてもよい。助けを借りてできるようになればよい。 ・ 子どもは、図形のときには、手を使ってしゃべる。手が言語活動を支援し ているのである。そのことを見ないと困る。周りの子も手を見たらよく分か るから、友達の方を見るようになる。見る価値があるようにしてやる。見る 価値があったと思うようにしてやる。よく「話す人を見ましょう」というが、 見る必要性を持たせれば自然と見るようになる。 ・ 上位の子は能力が高いので、言語活動を使って説明させたい。だから前に 出て黒板を使って説明させない。記号もなくて、説明することはものすごく むずかしい。なんとか、わかりやすく言わなければならない。これで、上位 のこの頭を鍛えられる。 ・ ふりかえりでは、わたしは子どもの鉛筆が動くかどうかを見ている。子ど ものレベルが違っても、鉛筆が動くかどうかを見ている。算数では、算数の 授業だと分かる言葉で書く。すなわち、数字を入れて書かせる。算数の時間 の言語活動は数字を入れること。学力のある子には内容を発展させるような ことを書かせる。書くのが一番遅いのは出来る子である。書くことがいっぱ いあるから。下位の子は書くのが遅く、上位は学びがたくさんあり時間を十 分使うから、残りの時間の時間差で困ることはない。出来ない子には困るこ とがないように。キーワードを確認する。 ・ 私は授業時間中に個別指導をする。残してやるのではない。 (5) 研究授業・協議会の板書 今回のセミナーでは、志賀先生に和田先生の指導のキーワードを板書していただいた。授業力アップのため、子ども達だけでなく先生方も振り返りが出来るように、研究協議会で、板書をとるようにしている。力のある中堅の教師が書くと、若手の先生は自分のメモが板書と同じなら自信につながる。若手の先生の授業力を高めることができる。 (6) 最後に 最初の2週間は種をまく時期。まかないと9月に育って花が咲かない。9月に育っていないのは教師の言い訳。だから4月はしゃべりまくっている。 |
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