【11/12岩下修5】模擬授業「私たちの星」谷川俊太郎
3 模擬授業「私たちの星」谷川俊太郎
1はだしで踏みしめることの出来る星 土の星 2夜もいい匂いでいっぱいの星 (花)の星 3ひとしずくのつゆがやがて海へと(育つ)星 水の星 4道ばたに草イチゴが(隠れている)星 おいしい星 5遠くから歌声が聞こえてくる星 (風)の星 6さまざまな言葉が同じ喜びと悲しみを語る星 (愛)の星 7すべてのいのちがいつかともに憩う星 ふるさとの星 8数限りない星の中のただ一つの星 私たちの星 <指導のポイント> ・小さな問いをいくつか用意し、授業でつなげていくようにする。 ・詩を1行ずつ板書して( )にあてはまる言葉を予想していく。 ○2連の部分 T:( )には何が入るでしょう? 漢字一文字で。 C:風。空気だと思ったが、漢字一文字という条件なので。 T:なるほど。(実はこの答えは5連で出てくる。ふちに板書する)他には? C:花 ○3連の部分 T:明らかに主語になるものはどれですか? T:「つゆが」が主語ですね T:ここの( )は主語に対して? そうですね述語です。 T:海ですと、普通なら? 流れるですよね。 ここでは、擬人法を使っているんです。 T:擬人法が使われている( )に入る言葉は何でしょう。 隣同士で話し合ってみましょう。どうぞ。 T:育つが入ります。 ・子どもに「自然」と「人事」ということばを教えておくと役に立ちます。 ・自然はかわらないけど、人事は変わるもの。 ・この詩は、自然と人事の組み合わせでできている詩。 ○7連の部分 T:「憩う」は述語。「憩う」の意味は? ・・・・・ T:「休まる」という意味。主語は? C:「命」 T:命が休まるというのは、どういうこと? C:命がなくなる。 T:命を修飾している言葉は、「すべての」 すべての命が、いつかともに休まる星 「すべての」だから、人間だけじゃない。 T:さて、7連のあと、続きがあるでしょうか? 続きがあると思う人、ないと思う人、挙手させる。 C:あると思う。ここでなくなったら悲しい。 C:最終的に題名に戻る 繰り返して。 T:拍手を送りたくなりますね。まだ、(黒板が)あけてありますから(笑) T:私たちの星は、人事でしょうか?自然でしょうか? C:両方。 詩の最後に・・・ 「谷川さんは『主題は一言で言えるようにしなくていい。』といっています。詩は、まとめるようなことはできません。」 読解とは・・・ イメージ喚起・形成によって発見的に認識する力のこと 「この詩の8つの連のうち、一番すばらしいと思う連(A連)と2番目にすばらしいと思う連(B連)を選びなさい。そして、次の形式で文章を書きなさい。」 確かにB連もすばらしい。………(理由)………からだ。しかし、私はA連の方がすばらしいと考える。なぜなら、………(理由)………からである。 参加者から3人の発表がありました。その一つを紹介します。 確かに3連もすばらしい。命の源である水が、海へとつながっていくように自然は次から次へとつながっていく。 しかし、私は7連の方がすばらしいと考える。なぜなら、すべての命がふるさとに帰り、作者は「憩う(いこう)」という文字で平和であるということを感じているからである。 |
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