最新更新日:2024/06/14
本日:count up39
昨日:616
総数:1308222
物憂げな6月の雨に打たれて♪ 常中坂を駆け上がろう ☆常中DREAMERS☆

2/4 校長の話「残心」

<朝会の話>
 卒業まであと一ヶ月になりました。今日、皆さんに伝えたいことはこの言葉です。読み方は「ざんしん」と読みます。「残心」という言葉は、日本伝統の剣道や柔道など、武道の世界に伝わる言葉です。この言葉には2つの意味があります。
 まず一つ目。この2文字を逆さまに読むと「心を残す」となります。その意味は「心を途切れさせない」ということです。つまり、武道で相手を倒した後でも、戦いに「心を残して油断するな」という教えで、何に取り組んでも「自分がやったことに心を残して、責任をもち、やりっ放しにしない」という教えに通じるものだと思います。
 「残心」の意味の二つ目です。武道には道具があり、汗や涙を流す場所があるからこそ自分を鍛えることができます。だから練習後に使った道具をきちんと片付けたり、使った場所をきれいにしてお礼の気持ちをあらわします。また、指導していただいた先生や、一緒に練習する仲間、試合をする相手がいるからこそ、技術を磨き、心を鍛えることができます。だから先生や仲間、対戦相手に対して、感謝や思いやりの心を大切にします。このように、物や場所・人への感謝、思いやりの心こそ、武道の世界で大事にしてきた「残心」なのです。
 この残心は武道に限らず、他のスポーツや活動にも通じるものがあります。例えば、野球部やサッカー部、ソフト部、陸上部は練習が終わった後、でこぼこになった練習場所をトンボでならします。テニス部はコートにブラシをかけます。練習後はグラウンドやコートに「ありがとうございました」と大きな声で一礼をして帰ります。それは感謝の表現であり、それが「残心」なのです。バスケ部やバレー部が体育館にモップをかけたり、卓球部や水泳部は卓球場やプールの掃除をしたりするでしょう。使ったビート板やピン球の後片付けをするでしょう。これも「残心」です。柔道部や剣道部は、もちろん道着や防具を整理整頓して片付けるでしょう。吹奏楽部は楽器の片づけや部屋の掃除をします。これらの行為はすべて「残心」なのです。「残心」の心があれば、部活や体育の後にボールが転がっていたり、練習場所が汚いままになっていることはありません。普段の生活でも、教室や廊下にゴミが散乱したままになりません。
 自分のやってきたことに心を残し、人や物や場所への思いやり・感謝の心を大切にした生活ができれば、次への行動に弾みをつけることができるに違いありません。それが「残心」です。

 さて、皆さん。今が4月からの次への生活に弾みをつける時なのです。
 1・2年生の皆さん、今年の学年の「残心」を残り2ヵ月でどう表しますか?
 3年生の皆さん、常滑中学校で過ごした3年間が終わろうとしています。この常滑中学校という場所に、共に過ごした同級生や後輩たちに、そして先生方や地域の方に、何より今まで育ててくれた親へ、残りの一ヶ月でどんな「残心」を見せてくれるのでしょうか?
 
画像1 画像1
画像2 画像2
画像3 画像3
愛知県情報モラル専用サイト「i-モラル」
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28    
愛知県常滑市立常滑中学校
〒479-0018
住所:愛知県常滑市字二ノ田16-14
TEL:0569-35-2375
FAX:0569-34-9340
当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為を禁じます。