最新更新日:2024/09/24 | |
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ちょっといい話
家族の泣ける話
家族の泣ける話になります。 我が家のおばあちゃんのぼけは、日に日に進行していって次第に家族の顔もわからなくなったんです。お袋のことは変わらず「母ちゃん」と呼んでたが、それすらも自分の母親だと思い込んでいるらしかったんです。俺と親父は、ばあちゃんと顔を合わせるたびに違う名前で呼ばれたんだ。あるとき俺がお茶を運んでいくと、ばあちゃんは俺に「駐在さんご苦労様です。いつもありがとう」とお礼を言って話し始めた。「オラがちにも孫がいるんですけんど、病気したって見舞ひとつ来ねえですよ。昔は「ばあちゃん、ばあちゃん」ってよくなついてたのにねえ」、そう言ってばあちゃんが枕の下から取り出した巾着袋には、お年玉袋の余りとハガキが1枚入っていてさ。よく見てみるとそれは、俺が幼稚園の年少のとき、敬老の日にばあちゃんに出したものだったんだ。「ばあちゃんいつまでもげんきでね」なんてヘタクソな字で書いてあったものだからさ。俺はなんだか悔しくて悔しくて部屋を出た後、メチャクチャに泣いた。 もっとばあちゃんを大切にしなきゃと誓った日でした。 |
犬山市立城東中学校
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