新入生の成長が楽しみな入学式

先週末は学校評議員をしている学校の入学式でした。最近は生徒数が減少傾向で、今年度の入学者数は100人を切っていました。かつてのたくさんの生徒がいたころを知っている方にとっては、さびしく感じられたかもしれません。

式での子どもたちの様子ですが、さすがに2、3年生は上級生らしくとてもよい姿勢で集中していました。特に2年生のよさが印象的でした。
面白かったのは新入生の様子です。校長式辞のときに、顔が上がっていない子ども、頭が動く子どもがかなり目立ちました。ところが、生徒会長の歓迎の言葉では、先ほど集中していない子どもも顔を上げます。全体の集中度が上がっているのが伝わってきます。これはどういうことなのか興味がわくところです。新入生は教師との関係があまりよくなかったのかもしれません。先輩への興味関心が強かったからかもしれません。
この学年団はベテランの主任と異動者が中心です。新しい個性が加わって、今までにない学年になるかもしれません。子どもたちが1年後、2年後とどのように変わっていくのかとても楽しみです。

今年度、この中学校の地域コーディネーターの方が1名増えて2名となりました。来賓控室では積極的に地域の方に挨拶と協力のお願いをされていました。11月に開催される「地域ふれ合い学びフェスティバル」では、たくさんの地域の方の協力が必要です。その陰には、こういった地域コーディネーターの方の、地道な協力要請や根回しがあるのです。昨年度は、子どもたちを前面に押し出し、大人たちは陰で子どもたちを支えることに徹していました。大人たちのそういった動きも、地域コーディネーターの方の働きによることが多いと感じています。地域に支えられている学校ですが、こういう方の存在があってのことだと改めて思いました。

入学式は毎年どんな子どもたちに出会えるか楽しみです。同じ地域の子どもたちですが、何かしらの違いがあるものです。その原因がどこにあるのかはわかりませんが、これまでに出会った先生方の影響が多いように思います。「子どもたちが成長した」の一言で片づけられないほど中学校の3年間で大きく変化することからも、先生の影響は大きいのだと思います。教師という仕事のやりがいと責任の重さを感じさせられます。
新しい1年が始まります。また1年、学校評議員として子どもたちの成長を見守る機会をいただけたことに感謝します。

私学で打合せ

昨日は今年度から研修を引き受けた私立の中学・高等学校で打ち合わせをおこないました。どのような進め方をするか、まず校長とイメージ合わせでした。

学力層は平均的な学校ということで、教師の対応によってももっとも大きく変わる子どもたちです。授業の質を上げることが子どもたちの成長に直結するという校長の認識に同感です。子どもたちが受け身でなく参加する授業、自己有用感を持たせるような活動を意識すれば大きく変わるはずです。授業改善を学校改革の大きな柱と位置付けることに大賛成です。
中学校、それ以上に高等学校は教科意識が強いので、授業に関して他教科と壁を作りやすい傾向にあります。確かに教科の内容に直結する教材研究も大切なのですが、それ以前の基本的な授業技術、子どもとのコミュニケーションスキルをきちんと身につけることが大前提です。まずこのことを先生方に伝えていくことが必要でしょう。

とはいえ、外部である私が主導で研修を進めることは避けたいと思います。公立の学校の先生は指導主事の学校訪問など、外部から授業を評価されることにある程度慣れていますが、私学の先生方はそのような経験がありません。そのため、外部の目で評価されることに臆病になる傾向があります。自分の授業に自信を持てていないと言ってもいいかもしれません。そういう状況で私から、一方的に「こういうことが必要だからこの方向で行きましょう」とアドバイスしても先生方が委縮するだけだと思います。目指す子どもの姿を先生方と共有するところから始め、こうしたい、こんなことを学びたいという気持ちになってもらうことが必要だと思います。この点について、校長も同じ考えでした。
研修を中心となって進める教科指導部の先生方とまず学校の課題を共有して、彼らを中心にして研修を企画して進めていきたいと思います。そのために、まず子どもたちの授業の様子を教科指導部の先生方と一緒に観察して、どういう状況であるかを共有することから始めます。この状態からどのような状態に変えたいのか、まず先生方に思い描いてもらうのです。先生方から目指す子どもの姿が出てくれば、それに向かって何が必要かを一緒に考えていくことになります。ここまでの状態に何とか4月中にもっていきたいと思います。授業が開始されたらすぐにおじゃますることにしました。

主任と一緒に研修の企画をつくることはよくあるのですが、先生方のチームと作っていくというのは、初めての試みです。どんなことが起きるのか、そこからどんなことが学べるのか、今からとても楽しみです。ワクワクする1年間になりそうです。
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