互いに信頼してる新人たち驚く

一昨日は、入学式に参列した後、企業の新人研修に参加しました。
ちょうどグループで発表をしているところでした。どの新人もいきいきとしています。実に楽しそうにやり取りをしていました。感心したのは聞く態度です。真剣に発表を聞いています。そして何より、発表者に対して素朴に疑問をぶつけます。この質問と応答がなかなか見事でした。中には、なかなか厳しい質問が投げかけられますが、雰囲気は崩れません。お互いに信頼ができあがっているのがわかります。学校で言えば、安心して暮らせる学級です。わずか2日でここまでになったのは、新人の優秀さもありますが、やはり講師の力量でしょう。この日の研修の様子を見られなかったのが残念です。

この日の最後は、今週末に行う発表の準備です。課題はこの日までの研修を全員で分担して来年度の新人に伝えるというものです。通常は細かく条件を提示して指示をするのですが、今回の参加者はレベルが高いので、自分たちで考えさせようということになりました。
最初に私が課題を説明し、どのように進めるのかを問いかけました。「司会者がいる」「司会者なしで話し合えばいい」と意見が分かれます。司会者は負担が大変といった声も上がります。どうやら、小中学校時代に司会者をして、嫌な思いをした経験があるようです。このメンバーなら司会者の負担はそんなにないから大丈夫という意見も出ます。反対に、このメンバーだから司会は無くてもいいんじゃないという考えも出てきます。いずれにしても、互いが信頼し合っていることがここでもよくわかります。最初の15分ぐらい司会をおいて、あとは流れに任せるといった折衷案が出て、それで全員が納得しました。ここで私は退場です。
司会を決めるところからは、もう彼らに任せました。

講義形式の座席に12人座っています。司会がまだ決まっていない状態から、どのように進めていくのかと思って見ていました。驚いたことに、すぐにホワイトボードを取り囲むように全員が前に集まってきます。車座になると、司会者もすぐに決まります。今回のメンバーの中で、コミュニケーションが一番苦手に見える男子です。コミュニケーションが苦手に見えますが、非常に論理的で、整理する能力も高い者です。このメンバーはちゃんと彼のよさを見抜いているのです。指名された彼も、一瞬ためらったようにも見えましたが、すぐに引き受けました。このメンバーならやれると思ったのでしょう。書記も必要だという声が上がり、すぐに決まります。なかなかのものです。
特に司会に頼らなくても、意見が自然に出てきます。話がちょっと拡散してきたなと思うと、司会者が論点を整理します。とてもよい形で話し合いが進んでいきます。結果、テーマ別に2、2、8のグループに分かれることになりました。積極的に話すタイプは8人のグループに、どちらかと言うと、じっくりと考えて動くタイプはペアのところに入っています。ちゃんと考えられています。
残された時間をそれぞれがテーマにそって何を話すか考えますが、実に楽しそうに見えます。かなり大変な活動なのですが、何かレクリエーションをやっているようにも見えます。時間がくると、再び前に集まって進捗状況の確認と困っていることの相談を始めました。手慣れています。この課題は、個人での活動の要素が多いのですが、それをチームとして取り組んでいます。ゴールまでは、まだまだ一山も二山もありますが、きっとチームとして乗り切っていくと思います。これからが楽しみな新人たちです。
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