介護技術研修で授業から学んだことが活きる

先週末は、介護技術の研修をおこなってきました。今回は「感染予防」がテーマです。私は介護技術に関しては素人ですので、実務に携わっている専門家の助けを借りながらです。

今までのコミュニケーション研修ではこれが唯一つの正解というものはありませんでしたが、今回の「感染予防」の知識に関しては正解があります。知っていれば答えられますが、知らない、忘れていては答えられません。こういった知識は問うばかりでは、定着はしていきません。知識を使って課題を解決することが定着につながります。また、知識面はほとんどの方が一度は学習したはずの内容でした。一方的に説明しても聞いていただけない可能性があります。

そこで、研修の流れは、基本となる知識をグループで確認することから始めました。自分の中で知識が曖昧になっていることに気づいてもらい、仲間から教わって自分の中に答を持った上で全体での説明を聞くことで、参加意欲が高まり知識の定着度も高まります。その上で、知識と関連して、現場で起こりそうな事例についてどう対処する、考えるかを問いかけます。知識を活用する課題、答えるのに必要な知識を確認するような課題です。基本的な知識、一般的な知識は私でも解説できますが、現場に即した問題は専門家に助けてもらいます。学校でのゲストティーチャーを活用した授業での経験がここで活きました。この場面では、参加者から言葉を引き出し、専門家の回答とつなぐことに徹します。

実技の場面は互いに見せ合い、代表者に全体の場で説明してもらうなど、参加者が活躍できる場面をつくることを意識しました。よく知っている方はそのことをただ確認するだけでは、興味を無くします。そういう人が他者に見本を示すなど活躍することが大切です。
最後の課題は、具体的な場面でどのように対処するか、今回の研修での知識を使って考えるものです。この課題にきちんと答えることができるようになることが今回の研修の目標です。皆さんしっかりと必要な対応を考えてくれました。ポイントを確認して終了です。
2時間近い研修ですが、皆さんよく集中してくださいました。

この研修のように参加者に知識があることが前提になっていても、完璧ではないような場合はその進め方に工夫が要ります。学校での復習場面や受験対策の授業と共通するものがあります。知識の確認で、忘れていることを自覚させるとともに、恥をかかさずに前向きに知識を再取得させようとさせることが必要です。グループなどで確認し合うことが、大人でも有効でした。また、授業と同じくこの課題をクリアできればOKという、目標を明確にしておくと進め方がシャープになります。何を扱うか、切り捨てるかといった判断が楽になります。
今回の研修で、日ごろ先生方の授業から学んでいることがとても役に立ちました。教える内容に対する知識も大切ですが、進め方、構成がより大切であると改めて感じました。
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30