授業の展開に迷ったら、ゴールを意識する

授業の流れを考えていると、いろいろな展開が浮かんできて、どうすればよいか迷うことがあります。「資料をどう活用する」「個人作業かグループ活動か」「子どもに調べさせるか教師が説明するか」・・・。それぞれによさや問題点があり判断が難しい時があります。どのようにして、決定していけばいいのでしょうか。

授業の展開に悩んだ時は、まずゴールを確認することです。この1時間で「子どもにどうなってほしい」「獲得してほしい知識や力、気づいてほしいことは何」と自分に問いかけるのです。先生と授業の流れを検討していて、ゴールが明確になっていないと思うことがよくあります。「こちらにはこのよさがある、あちらには別のよさがある」と悩んでいるのですが、「授業のゴールはどこですか」と質問するとすぐに出てこないのです。ゴールがはっきりしていれば、そこにたどり着くのにより適切な展開はどちらだろうと考えるだけです。その判断基準が不明確なまま悩んでいるので、決定できないのです。

例えば、社会科で資料を活用する時に、資料からわかることを子どもたちから出させ、その読み取りをもとに、どんなことが言えるのか、なぜそのようになったのかと考えさせる流れを想定したとします。「資料の読み取り」と「考察」を同時に考えさせるのは、ステップが大きすぎるので、分けて考えさせたいのですが、両方を個別やグループを使って子どもたち自身で考えさせようとすると時間が足りません。一方を教師主導で進めようと思うのですが、どちらにすればいいのか悩むことがあります。どちらかが正解というわけではありません。「資料を読み取る力をつけたい」のか「読み取ったことから原因や背景を考察する力をつけたい」のか、ゴールや重点を置いているのはどちらなのかを自身に問いかければいいのです。どちらも捨て難いのであれば、授業のゴールがまだ明確になっていないのです。まずゴールはどこかをはっきりさせることが必要です。
読み取る力をつけたければ、個別の活動時間を取ったあと、どこに注目したかをまず発表させて視点を共有化する。その後は、必要な情報を教師が与えながら、その背景を説明するといった展開を考えることになります。
考察する力をつけたければ、全体で資料を読み取って共有化した後、そこから言えることは何かを考える時間をたくさん取る。教科書や資料集の関連するものを探すといった、考えるための手がかりをどのように意識させるか、どう共有化するかを工夫するといったことを考えることになります。

授業の展開は、ゴールにたどり着くことを意識しなければ迷走してしまいます。ゴールを意識して展開を考えておくことは、子どもたちの発言がずれたりした時に、目指す方向に軌道修正するのにも役立ちます。授業のゴールは何かを常に意識して授業を組み立ててほしいと思います。
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