試験後の学習を考える

冬休みが明けて課題試験を実施している中学校も多いと思います。子どもたちが休み期間中に学習をするための動機づけとしているように思います。しかし、試験が終わってその結果を見て、よくできた、ダメだった次は頑張ろうといった思いを持つだけで、その結果が学習に反映されていないように感じます。私は、試験が終わったあとこそ学習をすべき時だと思っています。

試験は評価のためにおこなうものでもあります。評価ですから、何が目標に到達できていないかがわかるはずです。目標が達成できていなければ、達成させなければならないはずです。ところがせいぜい試験の直しをさせるくらいで、本当に目標を達成させるまでは学習をさせることはなかなかできていません。授業は先に進んでいかなければいけないので授業中にやり直しをしている時間はありません。結局、子どもたちは試験が終わって結果に一喜一憂して終わってしまうのです。

試験の結果をもとに子どもたちが学習をし直すための仕掛けをつくる必要があると思います。
私は、絶対的な目標を設定して試験をおこないました。その目標に達しなければ再度類題で試験をおこないます。担任にも協力いただき全員が合格できるまで週に一度くらいの頻度で授業後に試験をおこない続けました。子どもたちには負担だったと思います。時には次の試験までに全員が合格しないこともありました。しかし、特に積み重ねの必要な教科では、基本となることが定着していなければいくらその次に頑張ろうとしてもできるようにはなりません。連続性のある単元であれば、この試験に合格しようと学習を続けたことが、今授業で学習していることの理解を助けてくれることもあります。先に進むことよりも立ち止まって定着させることのほうが大切なこともあるのです。同じことを単元でこれだけは絶対定着させなければいけない基本事項に絞って小テストでもおこなってきました。
全教科で同じことをすれば子どもたちの負担は大きくなりすぎますし、教科特性もありますからどの教科でも有効だとは思いません。しかし、学校全体で目標達成を意識して試験後に子どもたちにどう学習させるかを考えることは必要だと思います。

学校での試験は、入学試験のような子どもたちを選別するものではないはずです。試験をして単元の学習が完結するのではなく、試験から再度学習が始まるという発想も大切にしてほしいと思います。
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