情報交換の勧め

子どものいろいろな姿を知るためには情報収集が大切です。(子どもの姿を知る参照)
そのため方法の一つとして、日ごろから同僚の教師と情報交換をすることを意識してほしいと思います。

大切なことは、情報をもらうことばかりに気をとられて、こちらから提供することを忘れないことです。
たとえば、掃除区域の担当の教師には、当番のメンバーが変われば、そのことをきちんと伝える。担当の子どもに関して気になることがあれば、事前に伝えて、掃除の様子を観察してもらう。こちらから情報を提供するとより意識して子どもたちを見てくれます。
教科担任や部活動の顧問に対しても、同様です。学級で起こっていること、個別の子どもの情報をできるだけ積極的に伝えます。

「最近学級が落ち着かないのだけれど、先生の授業ではどうですか」
「○○さん、友だち関係がうまくいっていなくて元気がないので、気にかけてもらえますか」
「△△君、この間の試験で失敗して落ち込んでいます。部活動は元気にやっていますか」
・・・

自分の学級経営がうまくいってないことなどは、担任として言いづらいときもありますが、きちんと伝えることで、サポートしてもらえたり、よいアドバイスをもらえたりもします。他の教師に見せる姿から問題解決のヒントが得られたりします。

また、逆の立場になってみれば当然ですが、自分の学級以外の子どもたちの姿もよく観察して、気づいたことがあれば担任に伝えることを意識してください。
些細なことでもいいのです。気になることだけでなく、「元気よく挨拶してくれた」といったよいことも伝えるようにします。自分の学級の子がほめられるのは担任としてうれしいことです。「○○先生がほめてくれたよ。先生もうれしかった」。こういう言葉かけができることは、学級経営上非常に大きなメリットがあります。この先生もあなたの学級の子どもを意識して見てくれるようになるでしょう。

積極的に情報交換をすることで、より多くの視線が学級の子どもにそそがれ、より多くの姿が伝わってくるようになります。自分では見ることのできない姿を知ることが、子どもたちをより深く理解することにつながり、きめ細かな学級経営を可能にしてくれます。
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