子どもの姿を知る

朝教室に入って挨拶をした後、担任はまず子どもたちの表情を見ます。体調の悪そうな子はいないか、いつもと様子の違う子はいないか。いれば、その場で声をかけるか、帰りまで様子を見るかと考えます。始業時に限らず、常に子どもたちを観察して、子どもの状況を把握しようとしています。こうして、担任はだれより学級の子どもたちの状況を知るようになっていきます。ここで注意してほしいのは、その子どもたちも姿は、担任の目に映る姿でしかないということです。

他の先生から見た姿
友だちから見た姿
家族から見た姿
・・・

自分の目で見ることは大切ですが、他者から見た姿は異なっているかもしれないということは忘れないでください。そして、もう一つ子どもたちの姿を見る視点があります。それは客観データです。

いつ起きているか
いつ寝ているか
朝食事をとっているか
どのくらい遊んでいるか
どのくらい勉強しているか
塾に通っているか
学校は楽しいか
授業は楽しいか
・・・

アンケート等によるこのようなデータは子どもたちの姿を浮き彫りにしてくれます。学級経営上ポイントとなる項目を絞って調査をおこない、子どもたちの生活の様子を客観的に把握しておくことは、子どもたちとの接し方や学級経営の方向性を考えるときにとても大切なことです。過年度のデータと比べることができれば、さらに学級の傾向を詳しく知ることができます。初めて出会う子どもたちのことを知るのには時間がかかります。そこで、早い時期に客観データをとることで、子どもたちを把握するスピードを上げることができます。また、その後も年に数回調査することで、学級経営によって子どもたちがどのように変化しているか評価することができます。

自分の目だけにこだわらず、いろいろな視点で子どもたちの姿を見て学級経営をしてほしいと思います。
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