目指す学級の姿を具体的にする

新しい学級を始めるときに、担任として「こんな学級にしたい」と話す教師が多いと思います。この1年、どのような学級を目指すかを子どもと共有することはとても大切なことです。このとき、「楽しい学級」「協力し合う学級」「規律ある学級」・・・というような抽象的なもので終わってはいけません。子どもが受けるイメージと教師のイメージがずれてしまうのです。

たとえば、「楽しい学級」から、子どもたちは、遊びの時間が多いと勝手に解釈してしまうかもしれません。「協力し合う学級」といっても、担当した者同士が協力し合えばいいと考えて、自分の分担区域の掃除を終えて戻ったときに教室掃除が終わってなくても、手伝わなくて当然といった態度をとるかもしれません。
このようなことを避けるために、目指す姿をできるだけ具体的にすることが大切です。このことは意外に難しいことです。
子どもたちがどんな場面でどのように感じれば「楽しい学級」といえるのでしょうか。どのような行動をとれば「協力し合う学級」といえるのでしょうか。担任として教室に立つ前にこのことをしっかりと考えておく必要があります。

また、具体的にすることできちんと評価することができます。「規律ある学級」の具体例を「始業のチャイムが始まる前に席に着く」と示していれば、子どもたちは意識して行動します。自分たちできちんできたかどうか判断できるので、達成感を味わうことができますし、教師がほめることでより自己有用感を高めることができます。
子どもたちと一緒に目指す姿を具体的にして、子どもたちと共有していくのも学級づくりには役立つことと思います。

目指す学級の姿を具体的することで、学級経営の方向性が明確になり、チェックや修正もやりやすくなります。できるだけたくさんの場面を考えてほしいと思います。
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