子どもたちの活動がばらばらになる

学校の廊下を歩きながら教室を眺めていると、子どもたちの活動がばらばらだと感じるときがあります。同じ教室内で、ノートをとっている、顔を上げて教師を見ている、ボーとしている、いろいろな子がいるのです。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

気になって観察してみると、多くの場合、教師が板書をしているときです。そして、板書しながらしゃべっていることが多いのです。ひどい時は、黒板に向かってしゃべっています。
板書は写すものだと思っている子どもは、時間を無駄にしないためにすぐにノートに写し始めます。
教師が話していると聞かなければいけないと思う子は、ノートをとるのをやめて話を聞きます。
また、教師の指示がないので指示があるまでじっと待っている子もでてきます。

大切なことは、教師が今、子どもにどういう活動をしてほしいかを明確に意識をすることです。
この例であれば、
・板書を写す
・板書を目で追って考える
・板書が終わるまで、待機をする
・教師の話を聞く
が考えられます。
それぞれに応じて明確に指示を出せばよいのです。
・「黒板を写して」
・「写さなくていいよ。板書を見ていて」
・「書き終わるまでそのまま待っていて」
・「先生の話を聞いて」
また、話を聞いてほしいのであれば、一旦板書を止めるべきです。二つのことが同時に起これば子どもたちは混乱し、集中できません。
もう一つ大切なのは、子どもの様子をきちんと確認することです。ばらばらの状態に気づけば指示が必要なことはわかるはずです。黒板を見ていて子どもを見ないようではまずいのです。

教師は、授業の各場面で子どもたちにどのような活動をしてほしいかを、明確に意識する必要があります。その上できちんと必要な指示を出し、子どもたちの様子を確認することが大切です。
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