桜の開花宣言とともに、やわらかな春光に心躍る季節となりました。今日は、３学期の締めくくりとともに、一年を締めくくる日です。本年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、３月２日より臨時休校となり、休校のまま修了式を迎えることとなりました。生徒の皆さんは、どのような毎日を送っているでしょうか。家庭訪問や電話連絡を終えた担任の先生からの報告を聞くと、みんな元気にしているようで、安心しました。
　さて、休校中、この一年間を思い出し、自分の成長を振り返ったのではないでしょうか。仲間との楽しい日々が、たくさんあったと思います。でも、時に大変な思いや悩むことも、あったかもしれません。もしかすると、反省しなければならないこともあったかもしれません。全てを今後に生かし、成長に繋げてほしいと思います。成長とは、誰かに任せることではなく、他人と比べるのでもありません。昨日の自分より今日の自分、今日の自分より明日の自分というように、一歩一歩成長していきましょう。
　話は変わりますが、先週の水曜日に、公立高校全日制の合格発表がありました。合格の報告に来た３年生の喜びにあふれた顔を見ながら、本当に良かったなと思いました。合格した時の喜びは、努力と苦労があるから一層の喜びとなるのだと思います。努力が夢を叶えた瞬間ですね。でも、ふと思うのですが、努力すれば必ず夢は叶うのでしょうか。勿論、たゆまぬ努力により夢を叶えた人も多いと思います。しかし、すっごく努力しても夢破れることもあります。努力に違いがあるのでしょうか、努力が無駄になることはあるのでしょうか。私は、努力はその人の今後にきっと役に立つと思います。私は、叶わぬ夢はあっても、無駄な努力はないと信じています。
　新型コロナウイルス感染拡大は、世界的危機となっています。そして、私たちの周りにおいても、予断を許さない状況が続いています。感染予防に一層気を付けながらも、新たに始まる年度の準備をしていきましょう。皆さんが、夢や目標の実現に向かって、一層の努力することを期待し、式辞とします。