冬の寒さも和らぎ、空が春の日差しに満ちあふれてくる季節になりました。
　今年度は、来賓、保護者の方々、在校生が出席することができないなかでの式となり、少しさみしくも感じますが、私たち第六十二回卒業生のために、卒業式を挙行していただき、誠にありがとうございます。
　（一部省略）
　心や体が大きく成長した三年間。私がうれしいとき、一緒になって喜んでくれて、私が悩んでいるときには、一緒に考えてくれて、泣いているときには、「大丈夫だよ」と寄り添って励まし、いつもそばにいてくれたお父さん、お母さん、家族。溢れる愛情を時にはいやがり、素直になれず、反発して悲しませたこともありました。もう子どもじゃないけれど、まだ、大人になれないでいる私たちは、家族の支えなしでは生きていくことができません。これまで愛情を注いで育てて下さったこと、感謝しています。この気持ちは、ここにいる卒業生皆、同じ気持ちだと思います。本当にありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします。
　卒業生の皆。この言葉を読みながら、三年間を振り返ると、思い出の中にはいつも、皆がいました。一緒に登下校する友達。部活動で共に汗を流した友達。勉強を教え合った友達。教室でふざけ合った友達。たくさんの友達に囲まれて、私はこの青海中学校での三年間を過ごしてきたのだと改めて感じています。
　今日、この青海中学校に通う最後の日だと思うと、言いようのないさみしさでいっぱいです。実は私は、この場に立っても卒業を実感することができていません。本当は卒業したくないです。グラウンドで汗を流すことも、この体育館でボールを追いかけることも、音楽室で楽器を奏でることも、廊下でたわいもない話をすることも。もうできません。
　でも、これから、一人一人の「正解」を探しに行くために、後ろばかり見てはいられません。これから先は輝かしい思い出を胸に、自分たちの手で未来を切り開いていかなければなりません。もうすぐ「桜の季節」です。満開になるころには、新しい挑戦へのスタートラインに立っていることでしょう。一人一人の夢に向けて、新たな一歩を勇気をもって踏み出していきましょう。
　今まで、見守ってくださった地域の方々、先生方、家族、在校生の皆さん、私たちに関わって下さった全ての方々に溢れんばかりの感謝の気持ちを込め、卒業生代表の言葉とさせていただきます。