最新更新日:2024/04/26
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ちょっといい話 10月31日(月)

泣ける話・涙腺崩壊/まとめサイト

 最高の車を造るからな

 3人兄弟の末っ子だったオレ。オレが小学生だった時に、兄貴が高3だった。車好きの兄貴は、自動車会社に就職したくて大学に行きたかったみたいけど、頭は決してよくなかったので、私立の大学にしかいける大学がなかった。兄貴は親父に「大学に行きたい。」と言ったが、親父は「家には金が無い。残りの兄弟もいるし、我慢してくれ。すまん。」と言った。かげでその話を聞いていた俺は、それまで自分の家が貧乏だと思ってはなかったので驚いた。話を承知した兄貴は、肩を揺らして泣いていた。親父も自分が不甲斐無いのか泣いていた。その後、兄貴は高卒で就職した。数年後、同様に2番目の兄貴も高卒で就職した。そして、俺が高3になった時、俺も大学に行きたいと思っていた。自分でいうのはなんだが、学校での成績はかなりいい方だった。しかし、親兄弟には迷惑はかけれないと進学は諦めていた。迷惑をかけないように、「オレも高校卒業したら就職するから。」って家族にいつも言っていた。そんな時、2人の兄貴が「お前は安心して好きな道を歩め。大学に行きたいなら、はっきり言え。オレがどうにかしてやる。お前は頭もいいし、オレの出来なかった夢を叶えてくれ。」と言ってくれた。嬉しかった。大声で泣いた。
 数年後、オレは無事に大学を卒業、兄貴の夢であり、オレの夢であった自動車会社に就職することができた。兄貴は喜んでくれてはいたが、さぞ悔しかっただろうと思う。申し訳ないことをしたと思っている。面と向かって言うのは照れるので、ここで言わせてもらいたい。兄貴、ありがとう。いつか、最高の車を造るからな。
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