世界中のすべての人間に最も平等に与えられているもの。寸分の差もなく平等に与えられているもの。それが時間です。すべての人にとって１日は２４時間です。その時間の使い方によって、自分の人生が決まっていくことをこんな時だからこそ考えてもらいたいと思います。
　突然君たちに与えられた学校のない「自由な時間」。１週間が過ぎましたが、どう過ごしているでしょうか。大切なことは、どう過ごすかを自分自身でしっかりと考え、自分自身で計画し、自分自身で実行し、自分自身で振り返ることです。幸せな人生を送っている人の多くは、時間を上手に使っています。仕事や勉強だけに時間を費やすのではなく、うまく息抜きをしたり、自分の趣味の時間を創ったり、自分探しのチャレンジをしてみたり、家族とのひとときを大切にしたりと、多くの時間があることで普段はできないことができるのではないでしょうか。
　『天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず』
　福沢諭吉の有名な言葉ですが、生まれたときは全く平等である人間が、その生き方や考え方によって、人の上に立ったり人に仕えたりする社会の中で、様々な違いに遭遇しているのも紛れもない事実です。それは能力や努力ではなく、時間の使い方に負うところが大きいと思うのです。今この一瞬の意味や意義をきちんととらえて生きていくことが大切なのだと思います。例えば、今勉強することに意味があると同様に、今勉強しないことにもきちんとした意味付けができるような毎日を積み重ねることが豊かに生きることにつながると思うのです。
　自分で考え、判断し、決定し、実行することができる犬中生！それを実現していくには絶好のチャンスではないでしょうか！ぜひ、一瞬一瞬を、一時一時を、一日一日が自分にとって意味あるものになるよう、時間の使い方を工夫してみて下さい。