「みんなが元気になる学校づくり」について講演

市の研修で講演を行ってきました。管理職と教務主任が対象です。昨年度、全小学校を2回ずつ訪問しましたが、今年度は中学校も含む全校を2回訪問することになっています。
今回の研修では、「みんなが元気になる学校づくり」というテーマで、特に若手を中心として教員が育つような学校づくりについて、私が考えるポイントについてお話をしました。

私は、大切なのは校長の発信力だと思っています。目指す学校像、子ども像をできるだけ具体的に先生方に伝えることです。問題は伝え方です。発信といっても校長が毎日職員に同じような話をしても伝わるわけではありません。「校長通信」のような文章の形で伝えることも大切です。最近では、デジタル化のおかげで授業や学校生活での子どもの具体的な姿で伝えることがやりやすくなりました。これが求めている姿だというものを写真に撮って伝えるのです。授業で子どもが笑顔で発言している様子、きちんと整頓された下駄箱の靴やトイレのスリッパの状態などを写真に撮って示すだけでも、そこを意識してくれるようになります。簡単なコメント共にホームページに載せれば、保護者だけでなく教員も見るようになるはずです。あたりまえのことですが、発信は相手に届いて伝わることが重要です。そのための工夫が必要になります。
授業や学級経営について個別に伝えることも一つの方法です。この時、課題の指摘ばかりではつぶれてしまいます。できるだけよいところ見つけて伸ばそうとすることが必要です。とはいえ、改善点も指摘する必要があります。具体的にどのようことをすればよいかをその先生と一緒に考える姿勢が求められます。コーチングの発想です。相手に寄り添い、支えるのです。
私の授業アドバイスが活きる学校は、管理職や教務主任が日ごろから先生方の授業や学級経営の様子をよく見ていて、その後の先生方の向上的変容をポジティブに評価しています。また、そういう学校では、授業を見る前に、授業者やその学級が抱えている課題について具体的に示していただけます。授業を見て個別に気になった子どもや状況について質問すると、背景を含む情報をその場で教えていただけます。私のアドバイスもそれだけシャープなものになります。管理職や教務主任が学校の現状と課題を把握しているのですから、私の存在にかかわらず、学校がよくなっていくのは当然のことです。

このようなことを、私が感じる若手やベテランの特性と一緒にお話しさせていただきました。いよいよ来週から今年度の訪問が始まります。昨年と比べてどのような変化が見られるか楽しみです。また今年度新たに訪問する中学校では、どのような子どもの姿と出会えるのでしょうか。今年もきっとたくさんのことをこの市から学べることと思います。
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