中学校の入学者説明会で講演
先日、中学校の入学者説明会で、保護者の方に子どもの中学期をどう支えるかについてお話をさせていただきました。
今回は、中1ギャップについて多くの時間を割きました。 小学校から中学校への変化は、概ね次のようなものがあります。 学習 ・トピック的な学習から体系的な学習へ →求められる学習量の増大、家庭学習の比重が増す ・定期試験の存在 →大きなプレッシャー、はっきりと評価される 部活動 ・部活動が新たに加わる →体力的に負荷がかかる ・先輩後輩の関係が加わる →精神的に負荷がかかる コミュニケーション ・複数の学校から人が集まる ・学級担任中心から教科担任中心 ・横の関係中心から縦の関係が加わる この変化にうまく対応できないと ・学習、部活動についていけない ・支えていた人間関係がなくなる ・新しい人間関係がうまくつくれない ・周囲の仲間から認めてもらえない といったことが起こり、結果、「自己有用感の喪失」につながります。 学校も小中連携などでこのギャップを埋めようとしていますが、家庭では、子どもの居場所をつくることを大切にしてほしいと伝えました。 ・ここにいていい →存在を無条件に認めてあげる ・自己有用感 →自分の行動が他者にとって良い結果を与えたことが生きがいにつながる →自分の役割がある いい子だから愛しているのではなく、何があっても大切な子どもであることを伝える。「あなたの仕事は勉強よ」などと言わずに、家庭内での自分の役割を持たせて、家族の一員としての存在を認める。おこずかいなどの報酬でつったり、「えらいね」と上から目線でほめるたりするのではなく、「○○してくれてありがとう」の一言を大切にする。このようなことを特にお願いしました。 また、保護者と学校が互いに聞き合い、わかってもらう努力をすることで、信頼関係を築き連携することも大切です。お互いの共通の願いは「子どもの幸せ」です。行き違いがあっても、このことを忘れなければ、必ず理解し合えます。このことを強くお願いしました。 限られた時間でどれほどのことを伝えられたかわかりませんが、家庭での子どもの居場所をつくるのに少しでもお役にたてば幸いです。 |
|