学校のネガティブをオープンにする

先日中学校の学校評議員会に参加しました。

今年度の取り組みの結果報告と来年度へ向けての話し合いでした。地域の方の協力で子どもたちが育っていると感じさせる報告が学校からも地元の評議員の方からも上がってきました。地域の方々が子どもたちを温かい目で見守っている姿が浮かんできます。

この日メインとなったのは、来年度に向けての新しい取り組みについてでした。子どもたちの心を育てる事業を進めたいということです。外部の方に子どもの心が育つようなお話をうかがうなど、事業内容はとてもよいことで、学校側が簡単に説明すれば皆さんに賛同を得られることです。しかし、そうではなく、最近の不登校数が増加傾向にあること、アンケートの結果から友だちへのかかわりが希薄、無関心な生徒の割合が増えつつあること、教師の目から見て気になる行動やちょっとした事件が起こっていることなど、具体的な資料や事実をもとに細かく報告されました。
ショッキングな報告です。一つ間違えれば悪い噂も立つような内容です。それでも、学校はオープンにしました。

外部の方を呼ぶというのが対策のメインではなく、日々の取り組みが一番重要であるという考えを示したうえで、参加者の考えを聞かせてほしいという問いかけがされました。参加者は、ショックを感じながらも、自分たちの目で見た子どもたちの気になる面を報告したり、単純に学校が責められる問題ではなく、家庭や地域、社会全体の問題であるといった考えを伝えました。難しい問題ですので、特効薬がないのは皆わかっています。しかし、互いに子どもたちのためにどうすればよいか、何ができるのか、どうあればよいのかを真剣に考えた時間でした。参加された方が、学校の問題を自分たちの問題としてできることをしなければと考えられていることがよくわかりました。

学校のネガティブな部分をオープンにすることは勇気がいります。しかし、そうすることで、まわりの理解と協力が得られ、学校の応援団がつくられていくのです。応援団の存在が、苦しい状況に置かれた学校を救ってくれることもあります。
この学校の地域と協力して子どもを育てていこうという姿勢は必ず子どもたちのよい姿につながっていくと思います。私も自分の立場からできる応援を続けたいと思います。
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