どのような変化が起きるか楽しみな学校

授業アドバイスをさせていただいて8年目になる中学校で、ゴールデンウイーク直前の様子を見て、全体にお話をさせていただきました。

今年は例年と比べて先生方の異動が少なく、また転入者は経験の豊富な方が多く、人事面の余裕を感じました。この日は学校全体の様子を転入者や教務主任と一緒に観察させていただきました。
基本的にどの学年もよい状態です。よいスタートを切れていると思います。
3年生は、ごく一部ですが、授業に参加するのが苦しい状態の子どもがいることが気になりました。3年生になって進学を意識し、学習面でのプレッシャーのため精神的に不安定になる子どももいます。そういった子どもに対して、担任を中心に学年全体で見守るようにしてほしいと思います。また、以前からあった、授業者によって集中度が異なる傾向はまだ残っているように感じました。これまでも学年主任を中心にチームワークで乗り切ってきた学年です。きっと例年通り、いやそれ以上に素晴らしい3年生に育ってくれると思います。

2年生は、中だるみをする学年というのが相場なのですが、この学年は昨年からのよい状態がしっかりと継続していました。安定感を感じます。若手をベテランがしっかりとフォローしているので、学年全体で指導のタイミングとポイントを外していないようです。このまま順調に進むことを期待します。

1年生の担任団は昨年異動された方が学年主任で、異動者を何人か含む新鮮なチームです。どのような学年になっていくのか楽しみです。
教室を見て感じた印象は、いくつかの学校が混在しているというものでした。決して悪い状態ではないのですが、子どもたちの授業規律が出身小学校のものを色濃く残しているように見えるのです。異動してきた先生方も、以前いた学校での授業規律とこの学校のものとに違いがあるため、明確な形で子どもたちに伝えきれていないのかもしれません。学年として、どのような子どもの姿を目指すか明確にして、共通の授業規律を確立することを意識してほしいと思います。

この日一緒に授業を参観した先生方は、どなたも子どもたちを見る力がある、とてもしっかりした方ばかりでした。頼もしい戦力が増えたのを感じます。この学校に新鮮な空気を入れてくださることと期待しています。

今年異動して来られた養護の先生ともお話しする時間が取れました。3月に退職された養護の先生の穴を埋めるのは簡単ではないと心配していたのですが、勝るとも劣らない方です。この学校の子どもたちの状況や課題をすでに的確に把握されていました。授業では見られない子どもたちの様子について、担任や学年の先生方と上手にコミュニケーションを取っていただけそうです。

全体に対しては、それぞれの学年の状況についての感想と、どのようなことを意識してほしいのかについてお話ししました。合わせて、昨年度末にお話しした、子どもたちを評価しつなぐことについても少し確認させていただきました。
今年は異動者も少ないので、学校が次の段階にレベルアップする大きなチャンスだと思います。この一年、この学校にどのような変化が起こるか楽しみです。
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31