第7回は赤坂真二先生です。対面で行います。開催日時は、2月10日(土)午前10時〜12時です。よろしくお願いします。

和田裕枝先生セミナー1

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 2月10日(土)に前豊田市立小清水小学校長の和田裕枝先生をお招きして、『子どもも教師もわくわくする授業をめざして!〜キーワードは「聞く力」「つなぐ力」「ノート指導」〜』というタイトルで、ご講演していただきました。

 はじめに、和田先生の授業観・「聞く力」「つなぐ力」についてお話をしていただきました。
簡単に内容の紹介をします。

寒い駅でアイスモナカを食べる女子大生を見て、ホットウーロン茶を飲む自分とは物事の見方・考え方が異なることを実感したという和田先生。新任から力のある先生になるためには、「4月に指導したことは絶対に3月に身につけられるようにしよう」。和田先生は、達成の時期をどんどん短くしていき、6月までに達成させ、その結果、授業で子どもを見る時間を長くとることができるという今のスタイルになりました。
最後まで人の話を聞くことは思いやりであり、礼儀であると教えます。「他人の考えを聞いていてよかった」と思える体験をさせるように4月から心がけているそうです。「子どもの心の声(表情やうなずきなど)」をつなぐことが教師の役目だととらえているという言葉が印象的でした。

和田裕枝先生セミナー2

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次に、3年生「小数の大きさ」の単元で模擬授業をしていただきました。
 和田先生の授業は何といってもテンポが速い授業です。子どもにどんどん発言させていき、言い方の違いから考え方の違いを探る授業で児童役の大学生も頭をフル回転させて、授業にのぞみました。このとき、分かる子だけで進めるのではなく、自信がない子にも「どこか自信がないところがある?と聞き、全員参加で授業が進みました。机間指導では、○つけをしながら観察し、その子の良いところをみつけて自己肯定感があがるように花丸をつけていました。
 授業後には、玉置先生と大西さんによる授業の深掘りを行いました。楽しいやりとりの中で、「教科書の図や文章を初めて見た子どもたちが素直にどう思うか、どう答えようとするかを考える。」という和田流授業のつくり方や「授業の核につながる言葉がでたときにぐっと価値づけをする。」価値づけのポイントなどを聞くことができました。
また、参加者からの質問コーナーでは、ペアやグループについて「絶対におさえたいことは基本的に個人で理解させる。もっと考えを深め合わせたいときや考えを比べたいときに、ペアやグループを活用する。」ということも聞かせていただきました。

最後に、実践を交えながらノート指導について講義をしていただきました。子どもの振り返りに教師がどのように○つけを行えば、子どもの力を伸ばすことができるか、ということを参加者とともに考えました。

参加者のアンケートから、多くの方にとって有意義な時間になったことが分かります。
和田先生の講演をきっかけに一人でも多くの教師の教師力がアップすることを切に願います。

鏑木良夫先生セミナー1

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 1月13日に先行学習の実践家である鏑木良夫先生をお招きし、という演題でご講演していただきました。
 問題解決的学習は、「予想や議論を通して、結論へ導く。その中の学習に、気付きと練り上げがないと学力が低くなってしまう。そのために、基礎的な知識が必要となってくる」ということを教えていただきました。また、既有知識と未修知識を結びつけることで深い学びにつながっていくとも仰っていました。
 問題解決的学習が目指すものとしては、子供たちを自立させ、人に騙されない人をつくることであると教えていただきました。
 他にも、全校集会などの場面で、子供たちを動かす具体的な指示についても学ぶことができました。

鏑木良夫先生セミナー2

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 「NHKワクワク授業−わたしの教え方−」という、実際の授業風景を視聴しました。
 教科は理科でした。単元は「6年 水溶液の性質」でした。子供たちが予習をしてから授業を受ける光景はとても新鮮で、結果を知っている子供たちでも、実験を通して新たな気づきや知識を得ることができていました。なにより、予習して得た「半わかり」の知識が、授業によって「本わかり」になっていく過程を楽しんでいる様子が見受けられました。
 また、活用課題を与える場面では、予備知識を使って結果を予想することで知識をアウトプットしたり、仲間と考えを共有したりしていました。授業の前半と後半とで2回、理解度の確認をすることで、自分の成長をメタ認知させる場面もありました。
 知的好奇心をくすぐる授業が終始展開され、予習はしてはいけないという既成概念を破る素晴らしい授業だと思いました。

鏑木良夫先生セミナー3

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 理科に限らず、国語、算数、社会の授業でも、盛り上がるような活用課題をいくつか提示していただきました。参加者の予想が分かれ、それぞれ理由を述べ合いました。予想外の解答だったときには、驚きの声が上がる場面も見られました。
 他にも、教師と子供が一緒に板書する「共書き」という手法も実演していただくなど、大変実りのあるセミナーとなりました。

佐藤正寿先生セミナー1

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11月12日に佐藤正寿先生をお招きし、アクティブな社会科授業づくり〜社会科好きの子どもを育てるためのコツ〜という演題でご講演していただきました。
第一部では、アクティブな社会科授業づくりの基礎・基本ということで、導入、実社会との関わり、話し合い、発問、学習課題、まとめについて具体的に語っていただきました。その一部を紹介します。
導入では、切実感のある課題を提示することで、子どもから「え、どうして?」「考えてみたら不思議だ、なぜ?」という声を出させたいとお話されました。そのために、キャベツ農家の仕事を学んだ子どもたちにキャベツをつぶす農家の姿を見せ、「どうしてだろう?」と感じさせる。資料の一部を隠して、コンビニのおにぎりの隣には「何が売られているのだろう?」と考えさせる。こどもの追究心をくすぐる仕掛けを教えていただきました。
発問では、思考を促すということを中心にお話をされました。「いつ」「どこ」「だれ」「なに」の5W1H発問、「賛成か反対か」「もし・・したら」の選択発問、「・・は何か」「・・と言えるか」の焦点化発問など様々な発問の仕方を学びました。また、あいまいさを問う発問で、信号機の並び順(赤はどこでしょう?)を考え、思考を自然に促す発問を学びました。

佐藤正寿先生セミナー2

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第二部では、第一部でお話された基礎・基本を土台に、模擬授業「戦争と人々の暮らし」(6年)をしていただきました。
前半は、写真から戦争の様子を発言させたり、知っていることをたくさん発表させたり、知識の部分を学習しました。後半は、資料の内容について2つの立場に分かれて考えました。どちらも立場の意見もしっかり聴き、思考していきました。知識を学ぶだけではなく、知識や資料を活用し、じっくり考える授業展開にぐっと引き込まれていきました。

佐藤正寿先生セミナー3

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第三部では、「教師こそアクティブラーナーに」というお話をしていただきました。
どのように教師自身が学ぶのかという視点で、教員の次の3つのライフステージを示されました。若手教員として教師としての基礎を学ぶ。(第1ステージ:22〜34歳ごろ)中堅教員として学校の柱として活躍する。(第2ステージ:35〜47歳ごろ)学校のリーダー。後輩を育てる。(48〜60歳ごろ)佐藤先生自身も50代での挑戦として10月から大学院博士課程で学ばれ、常に学ぼうという姿勢が教師にとって大切であることを改めて学びました。
未来社会を考えるという視点でもお話していただきました。2050年の社会を想像し、科学技術が進歩していく中で、「教師の役割は何か。」さらには、「私たちが学ぶべきものは何か。」ということについて考えました。
三部構成で講演をしていただきましたが、中身が濃くあっという間の2時間でした。

【第4回】「野口芳宏先生」セミナー1

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10月9日に、野口芳宏先生をお迎えし、国語教育、道徳についてご講演をいただきました。
第1部では、小学校1年生教材 たぬきの糸車の模擬授業を通して低学年の教材の扱い方をお話しいただきました。
初めの模擬授業の中では、手の上げ方、○×法の全員参加、教材の内容と教科の内容の区別、意図的指名など、ひとつひとつ丁寧にお話しいただき、国語の授業の流れや教材の見方を細かく知ることができました。
また、学力の形成について、1入手・獲得、2修正・否定、3深化・統合、4反復・定着、5応用・活用の5つのポイントにしぼりながら、国語の学習用語を育てることの大切さを模擬授業の中で具体例をあげながらお話しいただきました。
身につけなければならない力については、1読字力、2語彙力、3文脈力の3つであり、この三つの力をしっかり育てていかなければならないのでそれぞれが相互に大切であるということも学びました。

野口先生の子どもたちに対する愛ある模擬授業がとても伝わってくる授業でした。

【第4回】「野口芳宏先生」セミナー2

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第2部は、玉置先生の道徳模擬授業を通して野口先生との対談をしていただきました。
野口先生の著書「道徳の授業の教科書」についてダイジェストにまとめられたお話をされ、その後自身の道徳の授業づくりについて述べられた後、実際に授業をしていただきました。
模擬授業の教材は、中学校3年生の道徳教材「二通の手紙」でした。
玉置先生は、主人公のすがすがしさは母親の手紙だけにある子どもを多く出させ、本当にそうなのかと問いかける「揺さぶり発問」をするため、母からの手紙と解雇通知の順を逆にされ、後の対談や議論の中心となりました。

最後に、対談を通して、野口先生と玉置先生の道徳授業へ思いや考え方が参加者に伝わり、多くの見方や考え方を学ばせていただいた時間となりました。

【第4回】「野口芳宏先生」セミナー3

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第3部では、道徳の模擬授業〜幸福の条件〜をしていただきました。

人が幸せになるために、3つだけ願いを聞いてもらえるとしたら、何が必要だと思うか、揺さぶり発問を多く取り入れられながら授業を展開されました。

健康には恵まれていないけど、私は決して不幸じゃない。
金はないけど決して私は不幸じゃない。
こういうことを漢字一字で何というか。「観」。
「観」とは、人が生きる中で、めぐり合う状況や場を受け入れていく心。
その心を子どもたち育てていくこと(観をみがくこと)こそ、道徳の授業であることをお話しされました。
野口先生の心にしみる、しびれる道徳の授業を存分に味わうことができた1日になりました。
ありがとうございました。

川上康則先生セミナー 1

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 9月3日に東京都立矢口特別支援学校の川上康則先生をお迎えし、「発達につまずきのある子どもの輝かせ方〜通常の学級で特別支援教育の視点をいかす〜」というテーマで語っていただきました。その一部をご紹介します。
まず話されたのは、「指導のやり方を求めるのではなく、教師としての在り方を見直そう」これが子ども理解の第一歩目なのだということです。子どもの問題行動ばかりに捉われず、教師自身の子ども理解に対する守備範囲を広げていくことが肝要である。このお話を聞いて、教師として大切なことは何だろうかと考えさせられました。
「お試し行動を理解し教育の軸がぶれないようにしよう。」というお話がありました。「かまって」サインなどのお試し行動はお母さん・若手の教師・支援員がターゲットになりやすく、腰回り・足回りにくっついてくることもあり、距離をとらないとエスカレートしていきます。このような行動に対しては、「堂々と毅然と穏やかに」「焦らず慌てずあきらめず」対応することで子どもを混乱させずに済むと教えていただきました。
 講演の途中、川上先生の指示で何度もペアトークを行いました。とても表情良く、明るく楽しく話す参加者たちの姿がありました。リフレーミングの練習ワークにおいても盛り上がりました。枠(フレーム)を捉えなおすリフレーミングを行うことで、子どもの苦手としている部分を「強み」に変えていこうという視点は非常に大切であると学びました。

川上康則先生セミナー 2

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 具体的なお話の中に、座っているときなどの姿勢が悪い子についての話がありました。こういった子に対して、「姿勢が悪い!」と叱るだけでは一過性の指導にしかなりません。よい姿勢を教え、地道に育てる心構えが教師には必要です。さらに、姿勢が崩れるということはその子の背景要因の氷山の一角に過ぎず、触覚、固有感覚、前庭感覚などその他様々なものが背景として考えられることを教師は知っておくべきだとお話しいただきました。
 また、子どもの価値を引き出すことについての話では、ほめ方や言い方に捉われすぎにほめよう。大切なのは言い方よりタイミングである。さらに、大人が楽しそう、嬉しそうにすることで十分ご褒美になると教えていただきました。そして、「ほめて育てる」は実は入り口であり、ほめることの本来の目的は「ほめられなくても行動する子に育てる」ことであることを忘れてはいけないと再確認することができました。

川上康則先生セミナー 3

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 学級経営について、教室の「あたり前」は根気と継続でつくっていくものであり、「よいあたり前」をつくっていくことこそが学級経営である。そして、最高のクラス、最高の仲間づくりは最後の1日まで目指すことができ、「このクラスの一員であったことを誇りに」の気持ちをいつも演出していこうという担任としての姿勢を教わりました。
 最後に、「うまくいかない」ことがある子どもの「価値」を高める教育こそが特別支援教育なのだと語ってくださいました。特別支援教育の考え方が通常学級に、さらに教育そのものに通ずる考え方なのだと学ばせていただきました。川上先生、本当にありがとうございました。

宇野弘恵先生セミナー まとめ1

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 6月17日に宇野弘恵先生(北海道旭川市公立小学校教諭)をお迎えし、『女性ならではの学級づくり』というテーマで語っていただきました。ここで、その一部をご紹介します。
 セミナーでは、まず宇野先生の今までの経験をお話しいただきました。教師には厳しさが必要であると認識していて、児童が指示を出し、他の児童がそれを受けて動く、指導を厳しくする掃除をしていたそうです。しかし、ある先生から「だれのための指導なんだろうね。」と言われたことから、規律をもとにした、指導の必要性を考えるようになったそうです。

宇野弘恵先生セミナー まとめ2

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 その中で、お話されたのが「かくれたカリキュラム」です。教師の行動・言動が知らず知らず児童に影響を与えてしまう怖さを教えていただきました。例えば朝の会の時間が終わっているにもかかわらず、自転車の乗り方についての話を終わらない教師がいたとします。教師は、大切な事だからと話しているつもりですが、聞いている児童は、『時間は守らなくてもいいんだ。』と感じているかもしれません。他にも教師が無意識に伝えてしまっていることはないか、周りの人と話し合うことで、様々な例を考えることができました。

宇野弘恵先生セミナー まとめ3

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 また、具体的な例を挙げて、指導が難しい児童への対応をお伝え頂きました。クラスの中で、児童が承認されるためには、
 ・ 教師も子どももばかにしない、軽々しくしない、しらけない。
 ・ 当たり前が、当たり前に成立する。
 ・ 規律、ルールがしっかりしている。
 ・ 教師と児童の信頼関係ができている。
 ことが必要になり、これらを通して、「規律の中での自由」を先生と児童が共有し、いい学級へとなることをお示しいただいた。ただ、気をつけなければならないことは、教師=リーダーであり、教師=支配者になっていないか。「誰のための指導」になっているかを意識しなければならないことを問いかけていました。


宇野弘恵先生セミナー まとめ4

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 今回のセミナーは、講師の話を聞くだけでなく、初めに席替えを行い、普段関わりのない人同士でお互いの経験を話し合い、考え方を共有することで、自分自身の教師観を振り返ることができたセミナーだったように思います。女性教師として、力で押し通すのではなく、誰も排除されない、誰もが存在を喜ばれる学級にするための一考察をお話しいただいき、とても有意義な時間を過ごすことができました。

池田修先生セミナー 1

 今回は、京都橘大学児童教育学科 池田修先生をお迎えし、『「こんなときどう言い返す?」 〜 指導の優位性を保つための切り返しを考える 〜』をテーマに語っていただきました。このホームページでは、その一部をご紹介します。
池田先生のセミナーでは、初めペアで練習問題に取り組み、主張は主張で返すことや5秒以内で話始め、30秒以内で決着をつけることの重要性について学びました。また、「子ども・大人とは?」「教師に必要な3つの力」など、改めて考えさせられることや教師として大切なことを学びました。
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池田修先生セミナー 2

1.距離感を考える
 「髪を切ってきた生徒に対してどのような声かけをするのか?」「4月、子どもの会話に加わった時にどのように名前を呼ぶのか?」という練習問題を中心に学級担任として、どのような声かけを行うのか。また、その理由についてグループで話し合いました。2つの練習問題を通して、声かけの時に主観や価値観を入れてしまったり、適切な距離感をとっていなかったりすると、人間関係が上手くつくれなくなってしまうことを学びました。「若い先生は、一歩下がり、ベテランの先生は、一歩詰める。」の距離感を大切に、子どもたちの自立に向けて、どのように働きかけていくかが、とても重要だということを実感しました。

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