第7回は赤坂真二先生です。対面で行います。開催日時は、2月10日(土)午前10時〜12時です。よろしくお願いします。

山田洋一先生セミナー 1

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2 月 11 日(土)第 7回教師力UPセミナー
山田洋一先生
午前 10 時〜12 時
アクティブラーニング時代の学級経営
〜伝え合う・つながり合う集団作り〜

〇今までの学習
・聞いて(寝る)→聞いて(寝る)→聞いて(寝る)→帰る(寝る)

〇これからの学習 ☆アクティブラーニングの授業の重要性
・聞いて(うなずく)→考えて(振り返って)→話して(交流して)→決意(実践する)

〇あなたが今日参加した意味を自覚する。
・あなたは今日一日の講座が終了した後、どのような自分になっていればよいか考える。
・全員が気付かなくてもいい(先生が手を挙げたことについて)→誰かが教えてあげる。
・一人になっている子への支援
→「声をかけることのできる人が増えるかな?」
・一人になっている子へのアプローチではなく、声をかけられる子へのアプローチ。

〇「一緒だね」「違ったね」
・2人ペアで行います。
・1人ずつ順に、「相手の嗜好に関する質問」をします。「○○は好きですか」「○○はしますか」など。
・相手と同じだったら「同じだね」と言って、両手人差し指を合わせる。人差し指→人差し指と中指→…と続け、最後はハイタッチして座る。
・違ったときは、楽しそうに「違ったね」と言って続ける。

〇 4人1組で共通点を探す
・ 4人一組で共通点を 2分間で 5つ以上見つけましょう。
・ただし、職業と居住地に関することは除きます。
・どなたか記録係になります。 →最終的に集団行動にもっていくことを目標とする。他のグループの良さを考える。
共通点が少ない…「個性的でおもしろいね」
☆価値づけることで活動の意味が うまれる

〇ドンジャン!
・出せる種類は 6種類012345 ・グループで「ドンジャン」の掛け声で一斉に手を出す。
・出した数が 7になったらハイタッチ。
☆うまくいったグループのコツを聞いて、全員に広める→共有させる
☆何のためにやっているかを考えさせる→ねらいを明確にする

〇経験者はだれ?
・4人グループからスタート
・誰かが経験を問う
・未経験の人は違うグループへ移動する
☆価値づけ…やりっぱなしではだめ。振り返り、シェアすること。
・教師の問い、何を問いかけるのか→質問の質を高めること。
・目標と価値づけが同一化していかないといけない。

山田洋一先生セミナー 2

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〇人はどんな時に主体的になれる?
・生理的→安全→所属と愛→承認→自己実現(欲求)
・基盤がしっかりしていないといびつな三角形になる
・繰り返してあげる→不安定な心を満たすため
・アクティブラーニング…基盤がしっかりしていない子どもたちへ欲求の凸凹している部 分を補うことができる。多様な子どもたちへの対応策

〇学級集団を崩壊させない 2軸
・縦糸→アクティブラーニング時代はあるけれども見えない。
・ある程度のルールは必要。隠されていないと面白くない。
・目的が隠れている。(AをするのにBでやってみよう)
・横糸→希薄。信頼がない。相手の立場に立てない→自分が経験したことないから。
・相手を理解するためには自分が経験していないとダメ。
・何度でも繰り返す。

〇織物モデル(横籐雅人先生提唱)
・遊びの中でルールを定着させる
・縦糸を立てたうえで横糸を構築していく→文化として伝える、きっかけを与える
☆当たり前が通用しなくなってきている。細かいことまであたえること。
☆縦糸は見えないようにしなくてはならない。

〇縦糸(安心)を通す 5つの原則(4月にやる)
・評価するのは教師であることを体験的に示すこと。
・評価基準の獲得
→公的話法による従属的関係
→凡事・変化・反復(継続できる、力が付 く)
→成長を自覚する→従属安定感(この先生についていきたい)
・学級経営がうまくいく

〇規律を確立する=厳しくする?
・指示(安定)・活動(安心)・確認(安定・安心)・評価(意欲)
・価値づけ(納得) ・意義理解(言語化)
・汎化(全人的成長)・成長自覚(自己肯定感)


〇4月から 3月にかけて教師の影響力は減少していかなくてはならない。
→つまり 4月の学級経営が非常に大切。システムづくりをすること。
☆見逃してはいけない、教師としての責任、子どもたちを成長させる義務がある。
→あたたかくて、きびしい先生 *局面指導によってはあたたかくて、あまいことも大切

☆まず、教師があたえてあげること
→何もしていないのに子どもたちに「ああしろ」「こうしろ」というのはおかしい。

山田洋一先生セミナー 3

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〈第二部〉12 時 55 分〜14 時 55 分

〇アクティブラーニングを実際に体験 →生き生き生きる:井上ひさし氏作
・山田先生が読む→参加者連れ読み 隣の人と姿勢を確認
・悪い姿勢で読んでみる⇔いい姿勢と比較・交流 →自然に子供がそう思える雰囲気を作る。
・奇数行→山田先生 偶数行→全員
・ワンブレスで読む(個人)→苦しくなれば息継ぎ可
・スピード読み→グループで一番を! 罰ゲームを用意してみても良い  

〇座っている状態の姿勢のポイント!
1.足がついているか
2.肩・耳・骨盤が一直線
3.紙を持つ。背もたれにもたれない。

〇立ち姿勢のポイント!
1.大腿腸骨、骨盤、耳を一直線に
2.胸を張りすぎない

〇グループ音読を完成させる
<ルール>
1.「せえの!」禁止
2.同じトーン
3.個人の今日の最大声量
4.あたかも1人の人が読んでいるようにぴたりと!!

〇発表のルール
1.じゃんけんで先攻後攻
2.音読
3.褒め褒め→同じ内容は使わない
4.褒め返し→褒め褒めをほめ返す

〇褒め褒めからあなたの嬉しい楽しいはどんなこと?(書く)
→活動の価値づけ
・活動は、子どもが感じることが多いから、価値付け大切
・褒めて欲しいところを褒められて嬉しい 〈到達、達成感〉

〇朝の会の健康観察はと隣同士でおこなう
→音読の時に、声が出ないことが隣同士でわかる。〈安心感〉

〇相互評価の問題点
→何のためにやっているかわからない
・活動を通して、ほめることの本当の意味を感じることができる。
・俺の褒めが相手を喜ばせたと思える→体験

〇アクティブラーニングは、フレーム(縦糸)のゆるさ〈自由度〉

〇音読は、一人→ペア→4人 ☆段階を踏む

〇子供も大人も練習していないことはできない!
→ペアで背中合わせになり音読

〇フレームは、隠れたフレームもある。
→背中合わせなら男女でもできる。
・紙を二人に一枚なら、自然と距離も縮まる。

〇詩の上の段と下の段を一緒に読む
・四人なら、人数を変える 読み方(声の大きさ、強弱)

〇一つの詩を読むということだけで、さまざまな方法がある!!
・子どもならば、飽きない、楽しい、読み方を考えることができる

山田洋一先生セミナー 4

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(第 3部) 15 時 10 分〜

〇リフレクション〈振り返り〉モデル
・子どもにどういう問いをして、子どもに振り返らせるか。
・自分の考えが大きく変わったのは、どの言葉?  
・なるほど!と思ったのはどの言葉?

<グループ交流>
〇新しい発見はあった?
→ほかの解釈ができた。いい教材!!
・ほかのグループの話を聞いて、自分の考えが変わったら教えて
・自分の青春を振り返って。

〇効率よく子どもに伝える時代から、コンテンツを考えて順序良く伝える時代へ
・教師から子供だけでなく、子ども同士の対話から新たな学びがでてくる。
・環境やフレームの変化
→俳句の選定、順位の数

〇振り返りはそもそも何のため?
・リフレクションは重要!!〈福井大学〉
・活動だけでは学習にならないから、振り返りは行う。
・自尊感情の肯定は達成度/本人の願望
・自分の願望=主体性 教師が、「こうなれ!」ではない。
・サイクルにする 能動的から抽象的にするのが振り返り

☆省察をうながす「問い」の言葉
「今日学んだことは何ですか?」(習得)
「きょうできるようになったことはなんですか?」(技能)
「今まで学んだことで今日役に立ったことは何ですか?」(活用)
「活動中、あなたの意見はどのように扱われましたか?」(感じた事)
「今日うまくいったのは、なぜですか?」(方法のメタ化)
「次に取り組んでみたいことは何ですか?」(能動的試み)
「今日のスターは誰ですか?」(協同性)

〇共同学習や活動的な学習はいつできるか?
→みんなで学ぶ喜びを感じなければ! Ex)スキーはゲレンデでやらないとうまくならない。

〇なぜ今アクティブラーニング?
どんな時代がやってくるのか?
・高齢者増加
→労働者が、高齢者と子供の面倒を見なければならない。一人で二人を、、

・税収がダメになる。介護保険制度、年金×。道路の穴が開きっぱなしに 、、
→そんな日本で働きますか?

・待機児童の問題。
→子ども多い。労働者少ない。

☆中教審
〇アクティブラーニングで、どんな時代が来ても対応できるように!!
・自分から人やモノにアクセスする人間像

〇これからの日本で求められる力
1.未来を切り開く
2.他社との共同で価値創造
3.変化への対応、伝統・文化、高い志

〇今日の振り返り
・前半に書いた、なりたい自分になれましたか?
・もやもやは、悪ではない。次への課題!!!!!
・ちょうだい研修は、学び続ける教師にとって正しいのか? 目標を立て決意をして帰る
・子どもとつながる教師、子どもをつなげる教師、未来へつなげる教師

「小野田正利先生」セミナー1

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 テーラー仕立ての派手な衣装で、登壇されました。小野田先生曰く、「顔は車だん吉さんとカンニング竹山さんを足して2で割った顔、話し方は金八先生、公演スタイルは綾小路きみまろさんのようだといわれております。」
 講演は、午前は講演→DVD視聴→講演、午後はワークショップという流れでと説明がありました。まず初めに、「事実と自分の考えは分けて、記録をとることが基本であると」力説されました。

「小野田正利先生」セミナー2

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クレーム・苦情は、今の社会絶対に減らない。人生の3割は、クレーム対応と考えるべきである。
クレーム対応の鉄則とは、
1:トラブルに発展させない。
2:トラブルに発展してしまったらそれを大きくさせない。小さく畳んでいく。
クレームはこの3つに分類に分けることが手で切る。
要望:先生こうしてよ。ああしてくれよ。
苦情:コンビニにたむろしている奴を何とかしてくれ。
無理難題:担任がハンサムすぎるから変えろ。
基本的に、決して『モンスター』という言葉を使わない。モンスターというと全責任が保護者の方にあると決めつけていることになる。相手をモンスターとするのではなく、3つに分類して対応することが大切である。相手も正しいことをいう場面もある。そういう場面では、「その通りです。学校の改善に役立てます。」とちゃんと受け入れる。

「小野田正利先生」セミナー3

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2つの質問を、参加者にされました。
Q1:運動会の前日に、明日の予報は雨、よって中止の連絡を文書でした。しかし、その夕方、保護者の方から「なんで雨が降る日に、運動会を計画したんだ!」果たしてこれは、要望でしょうか?無理難題でしょうか?(参加者のA:9割 無理難題)
Q2:スキー学習で、「なんでうちの子のゼッケンが、49番なんだ!忌み番号だろ!!他の子と変えろ。」果たしてこれは、要望でしょうか?無理難題でしょうか?(参加者のA:9割 無理難題)

この問題には正解はありません。振り上げた拳を見るのではなく、拳が振り上げられた意味を考えるこれが苦情・クレームをトラブルに発展させない秘訣です。クレームに対して、「こいつは、クレーマーだ」と思うと、相手をやっつけようという意思が働いてしまう。そこで、いったん落ち着いて冷静になって対応をする。そこから解決が可能なのかどうかを考える。人がなぜそういう行動をするのか、背景には何があるのかを読み取ってあげることが大切である。

・教師の理屈と親の思い。
→教師は、教える立場なので理屈で考えてしまう。
→親は、我が息子のこと。強い思いがある。
ここにズレが生じやすい。

背景には、
不安や不満、孤立・孤独の生きづらさ
経済格差、などがある。

・心と言葉の鎧と槍
要望の手前に、私的な質問がある。
これを、要望や苦情に上げてはいけない。

「小野田正利先生」セミナー4

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DVDの視聴をしました。
ケース1 保護者「数学の時間に、『眉毛が薄いやつは勉強ができない』と言われた。」
○このような場合
・距離感をちゃんと保つ。
・一人で解決しようとしない。
・時間を決める。
・専門機関とも連携をする。
ケース2 保護者「うちの子が、先生に突き飛ばされてケガしたようなのですが。」
○このような場合
・器物破損等の違法行為がみられる場合、警察や弁護士に相談する。
ケース3 保護者「うちの子がユニホーム代を盗んだってどういうことですか?!」
このような場合
・着火点と爆発点が違う。目の前の問題ばかりを見るのではなく、根本を探る。
・対決ではなく対話をする。

「小野田正利先生」セミナー5

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〇午後は、ワークショップ(エコロジカル・マップ)を行うために,1つの机に4人で座り、各グループで「エコロジカル・マップ 不登校編」を行う。
1.まず1人で作成する。
 ・文をよく読み,登場人物からとらえていく。
2.グループで一つにまとめる。
 ・話し合うポイントは,登場人物の関係性をあらわす線。
3.A子の父親と母親がどのような性格や行動特性の人か「エコロジカル・マップ」から考える。
 →見立てをたてる。
4.見立てに沿って父親と母親への向き合い方を考える。
〇「エコロジカル・マップ」を作成することによるメリット
・問題に対しての情報は,一人ひとり異なる。その異なって持っている情報を,まとめて図に起こすことで,分かっていたようで分かっていなかったことがはっきりする。
・役割を明確にすることができる。→誰が何をするのか決めて動く!! まず,動く!!!
・2週間後,3週間後でエコロジカル・マップの関係図の変化が分かる。→変化していないところは,対応を見直す。
・担任を一人にすることがない。


【第5回】「田中博史先生」セミナー1

 田中博史先生の「算数好きな子どもを育てる授業づくり」についてご紹介します。
<アクティブな学びについて>
 昨今、アクティブラーニングという言葉を聞く機会が多くなったが、日本はずっと前からアクティブな学びを目指してきた。しかし、今またなぜアクティブラーニングがさけばれるのか、現場の教師と子どもがどこでつまづいてきたのかを考えていきたい。

<子どもの主体性について>
 教師がやっていることは絶対に正しいと子どもが思っていると、教師が間違ったときに子どもは指摘しない。その時点で子どもの主体性は失われている。小学校の場合を考えると、子どもはもともとアクティブである。アクティブになれないのは教師の責任である。
<子どもの注意力について>
まずは問題提示
(1) 金魚が入った水槽の絵。
(2) 水槽の絵を隠す。
(3) 2匹網ですくった場面を見せる。
「問題だしても大丈夫?」と田中先生。隠される前の水槽に金魚が何匹入っていたのか、数えていない大勢の会場の方々。「人間の注意力なんてこんなもんですよ。」とおっしゃられた。よく見ていた会場の方は5匹いたと断言。しかし、覆っていた物を水槽からとると…金魚が6匹いたということがわかる。「水槽には奥行きがあるからね」。 会場 (笑)
教師が毎回仕掛けを作ることが大切。そうすることで、子ども達はなにか仕掛けがしているのではないかと思い、集中することができる。

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【第5回】「田中博史先生」セミナー2

<習熟度別学習について>
 子ども達の能力差がさらに開いてしまう。フィンランドでは習熟度別学習をやめ、教え合いを取り入れている。そこで、得意な子どもを立ち止まらせてしまうのではないかという疑問が生まれる。
山登りで例えると…なぜ山登りはみんな登頂できるのか。先に行けるほど速く登れる子は後ろを振り返り、遅い子どもに声をかけたり、遅い子どもを列の前に連れてきたりするからである。習熟度別学習は別々のゴールで良いという認識ができてしまい、山登りが得意な子どもは山頂まで行け、苦手な子どもは中間地点で満足するようになる。

<得意な子への対応>
 習熟度別学習でない場合、得意な子はどうするのか。一人で問題解決できる場合も、説明までできる子どもは少ない。企業をみても、仕事の役割は「開発」(企画)部門と「伝達」(宣伝・営業)部門に分かれている。子どもに置き換えると開発は問題を一人で解く場面、伝達は友達同士で教えあう場面と考えるといい。子どものプレゼンテーション能力を上げているという意識があると、教え合いは得意な子どもを立ち止まらせているわけではないということがわかる。

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【第5回】「田中博史先生」セミナー3

<算数にはイメージが大事>
 文章題を子どもが解くとき、問題の質として低学年の問題には読みとらなくてもできるものが多い。でも高学年になると数値の関係をしっかりと読み取る必要がある。そのため、高学年になると急にできなくなる子が出てくる。
しかし、低学年の時、問題を読み取らなくていいという考えにさせているのは教師自身。問題を解けるようにすることに対して、成果を急ぎすぎているのである。たとえば、速さの問題で、形式に入れないと解けないようではいけない。場面を具体的に想像させることが大事である。絵にしてごらんというと、一気にイメージができ、3年生でも速さの問題が解ける。

<子ども自身に説明させるということ>
 中学2年生の子どもが小学校4年生に分数の説明をしている動画を見せていただいた。中学生は分かりやすく教えようとケーキの模型やテープを用意していたが、なかなか小学生が理解してくれない。これを見たあるひとりの中学生が用意していた物を取っ払い、黒板に円を描いて説明し始めた。すると、小学生が理解し始めたのである。ここから分かることは、準備していた教材・具体物が大切なのではなく、教える相手に合わせるということが最も必要なことであることがわかる。
「この問題分かる人?」と聞くよりも、「この問題どんな間違いが考えられる?」と子どもに問うと子どもはのってくる。
<全体を通して>
 子どもに教えている教師が形式的に、または形式そのものを教えてしまうのは非常に危険であると警鐘を鳴らされた。子どもの主体的な学びを保証するのは、教師と子どもとの対話から始まるということを教わった講演であった。

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【第4回】「野口芳宏先生」セミナー1

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【午前の部】では、『何のために学校へいくのか』について道徳の模擬授業をしていただきました。
まず、会員に考えさせ、意見交流を行いました。その中でも、学力(頭の教育)の形成と人格(心の教育)の形成が二つの柱であり、さらに掘り下げ、何のために学力や人格を形成するのかという本質に迫りました。

利他・公益を大切にし、世のため、人のために生きることで自分が幸せになれることも教えていただきました。

【第4回】「野口芳宏先生」セミナー2

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【午後の部1】会員による発表 「語感を磨く」の授業では、伊藤彰敏先生に模擬授業を行っていただきました。今回の模擬授業は、ビデオ上映ではなく、実際に会場を教室として行いました。リアルタイムの模擬授業は、教師の発問や生徒の表情などもよく見えるので大変分かりやすく、良かったという感想もいただきました。
模擬授業の後には、野口先生からご講評をいただきました。

【第4回】「野口芳宏先生」セミナー3

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【午後の部2】では、2年生の教材「おにごっこ」を使った模擬授業を通して、国語力を向上させる基礎基本についてのお話を聞きました。
国語学力は三つに分けられ、その一つ目には、読字力をつけること(漢字の筆順の原則、読める感じは板書する。等)が挙げられた。二つ目に、語彙力をつけること(教科書に書かれている文章をそのまま言うのではなく、要約する。)最後の、三つ目に文脈力をつけること(教師は発問を工夫し、間違いそうなところをひろう。)ことを具体的に模擬授業の中でもお話をいただきました。
今年も、笑いあり、学びありのあっという間の1日になりました。

佐藤暁先生セミナー1

佐藤暁先生の実践の「考え方」を学ぶの講演内容を紹介させていただきます。
〈まず始めに〉
今回の話は哲学。
学びと勉強の違い、何を学べるか分からないのが学びである。それに対して勉強は、こういうことを知るぞという明確なものをもっている。
「困り感」
本当に困っているのは子どもである。しかし、「困り感」だけでは、子どものことを分かってあげられない。だから視線の向かわない領域を考える必要がある。
教師は、○○障がいと既成の言葉で表そうとするが、子どもはそんな言葉で表されたくないと思っているかもしれない。既成の枠に押し込めるのではなく、子ども目線で子どもに寄り添う必要がある。

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佐藤暁先生セミナー2

〈視線が向かわない領域〉
『青い鳥』を解釈学、系譜学、考古学的な視点で考える。
解釈学
「解釈学は、鳥がもともと青かったという前提で再編された記憶と一体化した、チルチルとミチルのサクセスストーリーを作り出しています。」(障がいのある子の保育・教育のための実践障がい学より)
今が幸せだと過去の出来事も幸せであり、幸せなストーリーができる。逆に今が不幸せだと過去も不幸せになる。今が幸せか不幸せによって、過去にあったことも幸せか不幸せか反転してしまう。
教育に結びつけて考えると
元気に登校⇒子育ては間違ってなかった
不登校⇒甘やかしてはいけなかった
今の捉え方が過去にも繋がってくる。

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佐藤暁先生セミナー3

系譜学
チルチルとミチルは、鳥が青かったと信じているが、じつはそうではなかったかもしれない。(本当は幸せを感じていなかったかもしれない)思い込んでいるだけかもしれない。
私たちにおいてもそうである。自分に合っていると思っている仕事が本当に合っているとは限らない。意外と自分が見えていないのかもしれない。
今、青く見えているのは、もともと青かったのか、途中で変わったのか
⇒系譜学の視点
もともと青かったことにしてしまおう⇒人間の心理、視点
実際にあったのか探求するのが系譜学

佐藤暁先生セミナー4

考古学的な視点
理解と支配は紙一重、自分の視線から他者を見るときに、自分の都合のいいように見ていないか。自分の都合のいいように理解してしまうとそれは支配になる。相手が望むような理解をしていく必要がある。
過去⇒現在とは無関係に過去
他者⇒自分とは無関係な他者
無関係が大切。意識しないといけない。自分と無関係に存在するのが子ども。
「鳥はある時点でもともと青かったことにされたとはいえ、ほんとうはもともと青くなかった、などとはいえない。もともとというなら、鳥は青くも青くなくもなかった。そんな観点はもともとなかったのだ。そういうことを問題にする観点そのものがなかった。」(障がいのある子の保育・教育のための実践障がい学より)
子どもは自己肯定感がある・ないは、気にしていなかった。そんなことを問題にする観点はなかったのに大人が言うから気にし始める。

自分が変わるには環境を変えるしかない。学びとは別の環境で行うことである。「そうだったのか」と思いもよらぬショックで人生が変わることこそが学びである。そのために私たちが枠を超えないと子ども達に経験させてあげられない。

視線が向かわない領域は、自分が変わらないと見えてこない。私たちが変われば、困り感の向こうに気付けるのではないか。
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佐藤暁先生セミナー5

音の連なりと「過去把持」「未来予持」
「トントントン」という音を私たちはどのように受け取っているのだろうか。
一回目の音が耳に残る。二回目の音を聞き、「前と同じかな」と思う。もう一回なると、「さっきからなんだ」と思う。
一回だけなら空耳、もう一回聞こえると意味ができる。さらにもう一回なると、意味の度合いが強まる。
この流れが時間である。時間は意識から作られる。
障がいの重い子にとっては、音の連なりが「今今今」となる。音の意味が残らないから時間が作られない。
時間を作ると意味ができる。自我になる前の「匿名的先自我」。自我の始まりのようなものから自我が芽生えて「あなた」になる。

佐藤先生が冒頭でお話された、「学びとは何を学べるか分からないのが学びである。」という言葉を改めて考え、参加された人によって得られた「学び」が違う、そんなセミナーになったと思います。
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