第1回は、5月11日10時〜12時です。講師は『田中博史先生』です。田中先生は算数科教育の第一人者です。算数の授業を通して、学級経営や子どもとの接し方を学びます。ふるってご参加ください。

2/14 吉永幸司先生1

 平成26年度最後の教師力アップセミナーは、京都女子大学講師・元同附属小学校校長の吉永幸司先生に登壇していただきました。
 テーマは「国語力は、人間力―言葉で考える子どもを育てる国語指導」で、授業と日常生活をつなげて国語力、そして人間力を育てる国語教育の在り方について、「丁寧」をキーワードに実践に基づいたご講義を紹介します。
 3学期の後半を迎えました。この時期、1年間の子どもたちの成長を評価する時期です。評価の視点を例にすると、挨拶でしたら、4月には、挨拶できなかった。けれど、今は、日常的に「おはようごいます。」と言えるようになったというように具体的に成長を確かめることです。職員室へ入ってきて、「紙をください。」と丁寧に要件を伝えることでできることが、力がついたことになると思えることです。国語で大事にしていることは、言葉の指導を通して、人間としていい人に育てることと思っている。
 国語科の授業は、国語の時間の授業だけで終わらないようにしてほしいと考えている。国語の授業で、登場人物の気持ちを考える、大きな声で発表させる、漢字をしっかり覚えさせる、書かせるという具体的な指導をしている。例えば、物語を読むときに、10時間ほどかけて登場人物の気持ちを考えさせる。その授業の目的は、気持ちを考えることの大事さとか自分の気持ちを正確に言葉で相手に伝えるため大事さ、言葉の選び方等が学習の内容である。授業では、しっかりと習得しているはずなのに、授業以外ではいかされていない。廊下で困っている子に「大丈夫?」と声をかける子が少ない。10時間も勉強したのに、何故、日常生活で「大丈夫?」の一言もかけられないのかそこに光りを充てて考えてみたい。また、ノートに「この単元の作者に興味を持った。面白かったので私は、図書館に行って本を一生懸命読みます。」と書いた子に、1週間後、「本を読みましたか。」と聞く。その子は、「え?なに?」と問い返す。国語の授業だけで完結していたことになる。ノートに書いた内容は、先生との約束なので、「先生、読みましたよ」とこたえる子どもになってほしい。国語の力がついているかどうか、この面を意識していないと、子どもも国語科の授業は、国語の時間だけのもので、生活と関係ないと考えている。
つまり、いい授業だけれども、子どもが日常生活で生かしていないというのは寂しいと思える子、国語で勉強したことは、確実に日常生活をよくすると思える子になってほしい。


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