第7回は赤坂真二先生です。対面で行います。開催日時は、2月10日(土)午前10時〜12時です。よろしくお願いします。

【11/12岩下修5】模擬授業「私たちの星」谷川俊太郎

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3 模擬授業「私たちの星」谷川俊太郎

1はだしで踏みしめることの出来る星
 土の星
2夜もいい匂いでいっぱいの星
 (花)の星
3ひとしずくのつゆがやがて海へと(育つ)星
 水の星
4道ばたに草イチゴが(隠れている)星
 おいしい星
5遠くから歌声が聞こえてくる星
 (風)の星     
6さまざまな言葉が同じ喜びと悲しみを語る星
 (愛)の星
7すべてのいのちがいつかともに憩う星
 ふるさとの星
8数限りない星の中のただ一つの星
 私たちの星

<指導のポイント>
・小さな問いをいくつか用意し、授業でつなげていくようにする。
・詩を1行ずつ板書して(  )にあてはまる言葉を予想していく。

○2連の部分
 T:(  )には何が入るでしょう? 漢字一文字で。
 C:風。空気だと思ったが、漢字一文字という条件なので。
 T:なるほど。(実はこの答えは5連で出てくる。ふちに板書する)他には?
 C:花

○3連の部分
 T:明らかに主語になるものはどれですか?
 T:「つゆが」が主語ですね
 T:ここの( )は主語に対して? そうですね述語です。
 T:海ですと、普通なら? 流れるですよね。
   ここでは、擬人法を使っているんです。
 T:擬人法が使われている(  )に入る言葉は何でしょう。
   隣同士で話し合ってみましょう。どうぞ。
 T:育つが入ります。

・子どもに「自然」と「人事」ということばを教えておくと役に立ちます。
・自然はかわらないけど、人事は変わるもの。
・この詩は、自然と人事の組み合わせでできている詩。

○7連の部分
 T:「憩う」は述語。「憩う」の意味は?
・・・・・
 T:「休まる」という意味。主語は?
 C:「命」
 T:命が休まるというのは、どういうこと?
 C:命がなくなる。
 T:命を修飾している言葉は、「すべての」
   すべての命が、いつかともに休まる星
   「すべての」だから、人間だけじゃない。
 T:さて、7連のあと、続きがあるでしょうか?
  続きがあると思う人、ないと思う人、挙手させる。
 C:あると思う。ここでなくなったら悲しい。
 C:最終的に題名に戻る 繰り返して。
 T:拍手を送りたくなりますね。まだ、(黒板が)あけてありますから(笑)
 T:私たちの星は、人事でしょうか?自然でしょうか?
 C:両方。

詩の最後に・・・
「谷川さんは『主題は一言で言えるようにしなくていい。』といっています。詩は、まとめるようなことはできません。」

読解とは・・・
イメージ喚起・形成によって発見的に認識する力のこと

「この詩の8つの連のうち、一番すばらしいと思う連(A連)と2番目にすばらしいと思う連(B連)を選びなさい。そして、次の形式で文章を書きなさい。」

 確かにB連もすばらしい。………(理由)………からだ。しかし、私はA連の方がすばらしいと考える。なぜなら、………(理由)………からである。

参加者から3人の発表がありました。その一つを紹介します。

 確かに3連もすばらしい。命の源である水が、海へとつながっていくように自然は次から次へとつながっていく。
 しかし、私は7連の方がすばらしいと考える。なぜなら、すべての命がふるさとに帰り、作者は「憩う(いこう)」という文字で平和であるということを感じているからである。
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