曽山和彦先生の講演での気づきと新しいご縁

先週末は、今年度第2回の教師力アップセミナーに参加しました。名城大学教職センター准教授の曽山和彦先生の講演でした。以前お話をうかがう機会(次への一歩が見えてきた研究発表会参照)があり、ぜひこのセミナーにお呼びしたいと思っていた方です。今回「時々、“オニの心”がでる子どもにアプローチ」という講演で、願いがかないました。

前回お話をうかがった時と大体の内容は同じだったのですが、新たに気づかせていただくことがいくつかありました。私は学級に子どもたちの居場所をつくるのに、安心して暮らせること、互いに認め合えることを大切にしてきました。受容とほめることを中心に授業や学級経営を考えていますが、しかることはできるだけ避けるように考えていました。しかし、曽山先生のお話をうかがって、もう一歩先にしかっても崩れない人間関係があることを意識できました。今までも、生徒指導で厳しくしかることができる条件は、日頃の授業で人間関係がきちんとできていることと言ってはいたのですが、授業での人間関係の目標としてはあまり意識していませんでした。これからはしかっても崩れない人間関係を明確に意識していきたいと思いました。

今回は、ソーシャルスキルトレーニングや構成的グループエンカウンターのプログラムのいくつかを参加者に実習していただく機会がありました。体験することで実際にやってみようと思う参加者も多かったと思います。わかりやすい説明と実習ですぐに役立つ講演でした。
曽山先生ありがとうございました。

私が見た数学の教育実習生の指導案があまりにもひどかったことや、最近の数学の教師の力不足と大学教育についての批判的な話を曽山先生との雑談の中でしました。驚いたことにその実習生を教えている大学の先生から私に指導不足をわびるメールが届きました。私の話を曽山先生がその方に伝えられたのです。たわいもない話のつもりだったので恐縮してしまいました。この担当の先生が、学生たちを立派な教師に育てようと真摯に取り組んでおられる方であることは、その文面からもとてもよくわかります。実際の講義や演習の内容もとても実践的で、数学教育に対する考え方は私ととても近いものがあります。そういった方が指導しても、なかなか学生に力がつかない現状があるのです。私も大学教育の問題を指摘するだけでなく、今自分がかかわっている現場でいかにして先生方に力をつけてもらうのか、その方法を考えなければと強く思いました。
曽山先生のおかげでとても素敵な先生とご縁ができたことに感謝です。
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