子育てに関する講演

先日、中学校区の生徒指導連絡会の教育講演会に講師として招かれました。「子どもたちをどう育むか」というタイトルで、子どもたちのメンタルケアとネットのつき合い方についてお話をさせていただきました。40名程度とうかがっていたのですが、50名以上の方に参加いただけました。予定より多かったのは民生委員といった地域の方々が参加してくださったからです。保護者だけでなくこういった地域の方にこの学校が支えられていることよくわかりました。子育てが終わった方たちで、直接自身に関係の話が主であるにもかかわらず、とてもよく反応して下さり、熱心に聞いていただけました。

子育てに関するお話をさせていただく時は、最初に、お子さんのよいところを10以上書き出していただき、それをまわりの方と共有していただくようにしています。子どもが産まれてきた時は、五体満足なだけで喜んでいたのに、次第に親の欲が出てきます。○○できるようになってほしい。できるようになればもっともっととより高いものを望んでいきます。足りないことばかりを指摘しているうちに、子どものネガティブばかりを見るようになってしまいます。よいところが意外と書けないことから、そのことに気づいてもらおうというわけです。参加者の表情は最初緊張しているのですが、子どもたちのよいところを聞き合うことで笑顔がとても増えます。これがもう一つのねらいです。ポジティブな言葉をたくさん浴びると気持ちもポジティブになるのです。このことにも気づいていただき、家庭を明るい前向きな言葉で満たしてほしいのです。
ありのままでいいと思っているのでほめる言葉が見つからないという保護者の方がいらっしゃいました。「ありのままでいい」というのは、とても素晴らしい言葉です。お子様はきっと素直に育っていることと思います。この言葉を全体に紹介させていただきました。
子どもの自己有用感を育てることが子育てにはとても大切です。「家庭での役割を持たせること」「Iメッセージを大切にすること」「無条件で子どもを認め、愛すること」などをお願いしました。「あなたが産まれてくれてよかった」というメッセージを送り続けてほしいと思います。

ネットに関しては、禁止するという発想ではなく、つき合い方を教えることが大切だとお話ししました。ネットのこちら側にも向こう側にも人がいることと残念ながら善意の人ばかりでないことを子どもたちに伝えることが必要です。また、自分が発信したことがどのよう受け止められるかという想像力を持つことも大切です。こういったことをお子さんに伝えてほしいとお願いしました。
子どもが失敗したりトラブルに巻き込まれてしまったときに、身近な大人に相談できるかどうかが被害を食い止めたり最小にするためのポイントです。そのような関係をつくることを意識してほしいことを最後にお願いしました。

この学区の中学校のPTA会長と歓談する時間を持つことができました。PTAの仕事を通じて子どもたちを育てることに喜びを感じておられることが、とてもよく伝わりました。下のお子さんがもう中学校を卒業なので、小中学校とかかわってきたこの地域でのPTA活動もこれでいったん終わりです。このような人材と学校の縁が切れてしまうことをとても残念に思います。ご本人にももっとやりたいという意志があると感じました。ある市では、こういう方の受け皿として地域コーディネーターという仕事がありますが、その意味を改めて感じました。この市でも、こういう方を組織的に活かすことをぜひ検討してほしいと思いました。

とても素晴らしい参加者のおかげで、私もとても楽しく話をさせていただきました。ありがとうございました。
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