社会(地理分野)で大切にしたい問いかけ

社会の地理分野では、○○地方は米作りが盛んだ、△△県は、××工業があるといった事実を教えることが中心になっていることが多いように感じます。地理では人の営みと地理的な要素との関係を考えることを大切にする必要があります。原因や理由を問うことが求められます。

・原因となる要素を考えてから事実を確認する。
・結果から、その理由を考える。

たとえば「米作り」であれば、米を作るのに適した条件を考える。その条件にあう地方はどこか考える。実際の米の生産量と比べて、もし、違っていればその理由を考える。
逆に、米の生産量の資料から、どういう条件のところで米作りが盛んか考える。
このような進め方です。
米は暖かくて、夏に降水量の多いところで多く収穫できるのですが、その条件で不利なところで生産量が多いことに気づくはずです。人の営みは自然に左右される部分もあれば、さまざまな工夫で乗り越える部分もあります。地理で大切にしたい自然と人の営みの関係を考えることにつながります。

米に限らず、いろいろな作物や産業に関しても同様です。

・この産業は、どういうところで発達するのだろうか。
・この地方にこの産業が多いのはどういうことだろうか。

といった問いかけが大切になります。

また、

・この地方の特徴はなんだろうか。他の地方と何が違うのだろうか。
・この地方と似た地方はどこだろうか。何が似ているのだろうか。

といった問いかけも有効です。
地形や気候、産業、文化と幅広く特徴をとりあげることで、地形、気候、産業、文化の間の関係を気づかせることができます。

地理分野では、事実を知識として教えるのではなく、その背景にあるものを想像する、考えるような問いかけを大切にしてほしいと思います。
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