外部の視点で学校評価を考える

昨日は中学校の学校評議員会に参加しました。今回は学校評価と来年度の教育目標が主な話題でした。

学校からは、子ども、保護者、教員へのアンケートの集計資料をもとに丁寧な現状の説明がありました。データからは学校がよい状態であることがわかります。この数年でよい方向になっていることも口頭で伝えられました。
残念だったのは、提示されたデータがそれぞれ単独で示されていたことです。
似た内容の質問に対して、子どもと保護者の傾向が近いものとずれているものがあります。保護者と教員の意識のずれが見られるものもあります。先生方はきちんと分析されているのかもしれませんが、その場で見て考える私たちには、データを並べて表示して比較しやすいものがあればずいぶん違ったと思います。また、過去のデータも同時に提示していただけば、説明していただかなくても示された数値が高いか低いか、よい方向に向かっているのかどうかがすぐにわかります。
データの提示について、このようなことをお伝えしました。

多くの学校では、評価をアンケートに頼っていますが、学校の教育活動における具体的な場面や事実も評価の指標になります。下駄箱やロッカー、トイレや廊下などを定点観測することも評価になります。保健室の利用数も大事な要素です。こういうものも可能な限り資料として提示していただけると学校のことがよくわかると思います。

評価に対してどう対応してどう変わったがわかるようにすることも外部の立場からは是非お願いしたいところです。年1回の評価だけでなく、小刻みな評価も交えることも有効だと思います。個々の評価をすぐに次の活動に反映させる。その結果をまたすぐに評価する。このようにすることで学校の対応スピードがアップします。

また、教育目標はその達成のための具体的な動きがわかること、その結果をどのような指標で評価するかが明確になることが大切です。目標として書かれていることはどれもその通りで大切なことなのですが、具体的でないため評価が難しいのです。確かにこれは大切な目標であるが、どうやったら達成できるのか、本当に可能なのか疑問を持つものもあります。教育目標を見て教員が明日からこういうことをしようと行動が具体的になるものにする、教育目標をより具体的にするために学年や教科で話し合って、具体的な行動計画をつくる、といったことが求められます。

外部の視点で見ることは、時として学校にとっては厳しいものになります。今回は辛口の意見が多くなってしまいましたが、この学校が次のステップに上がっていく時期だと感じたからです。学校のマイナス面もきちんと伝えてくれる学校です。何事も前向きに受け止めてくれる学校です。そんな学校ですから、きっと来年度は新しい姿を見せてくれることと期待しています。
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