ありがとうを大切に

母親向けに子育てについてお話しする機会が増えています。そのとき必ずお話しするのが、「ありがとう」という言葉を大切にしてほしいということです。感謝の言葉が家庭内で意外とかわされていないように感じるからです。

お手伝いをしてくれたから、勉強を頑張ったからご褒美を上げる。そうすると、子どもはご褒美を得ようと頑張ります。しかし、物質的なものを得るために頑張るのでは、結局損得でしかものを見られなくなってしまいます。
一方「えらいね」とほめることで認めると、子どもの自己有用感は高まります。しかし、「えらいね」は上からの目線でもあります。自分が下に見られていると無意識のうちに感じてしまいます。ですから、私がうれしい、感謝しているというIメッセージが大切になるのです。

「勉強頑張ったね。お母さんはうれしい」
「お手伝いをしてくれて、とても助かった。ありがとう」

こういう言葉をたくさんかけられて育った子どもは、自己有用感を持ち、自分の居場所があります。いろいろな困難にぶつかってもなかなか崩れません。
このことは学校でも当てはまります。先生や友だちに「ありがとう」と言われることはとても大切です。家庭でも学校でも子どもたちに「ありがとう」の言葉をかけることを意識してほしいものです。
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