資料と知識の関係

資料を活用するとき、知識がないと読み取れないことがあります。逆に資料から知識を身につけることもできます。資料と知識の関係を整理したいと思います。

例えば、ある地域の農作物の生産量の資料から、その地域の特徴を考えることを考えましょう。
米づくりに適した環境(8月の平均気温が20度以上、・・・)、野菜づくりに適した環境などの知識がなければ、子どもたちの目は、「米をたくさん作っている」「野菜が多い」といった、資料から直接言えることにしかいきません。しかし、農作物の栽培に関する知識があれば、「気温どうだろう」「降水量は?」と環境との関係を考えようとするはずです。
逆に、その地域の環境と農作物との関係を考えることを課題とすることで、栽培に適した環境の知識を得ることができます。課題を変えることで、子どもたちにとって必要な知識を得ることもできるのです。次の地域ではその知識を活用すればよいのです。

ただ資料を与えて「読み取れ」ではなく、その資料を読み取るためにはどんな知識が必要なのかを明確にしておくことが大切です。子どもたちがその知識を持っていなければ、「事前に知識を与える」のか、「この資料をきっかけにして知識を得ることにつなげる」のか、どのようにするのかを考えておかなければなりません。
資料を活用する時は、その資料と知識の関係を整理してから、どのように扱うかを考えるようにしてほしいと思います。
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