【フォーラム記録】パネルディスカッション2

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コーディネーター:玉置 崇(愛知県 海部教育事務所長)

パネリスト
和田守功(新城市教育長)
副島孝(愛知文教大学客員教授、前小牧市教育長)
豊福晋平(国際大学GLOCOM准教授)
大西貞憲(教育コンサルタント)

「本ディスカッションが今日の目玉」という玉置氏の振りで開始

事前アンケートより質問二点紹介
A,タイトルに「『愛される』学校づくり」とあるが、愛されていないが前提!?
B,評価は地域性があるか否か

副島
・愛される学校の原点は、子どもが学校生活を楽しんでいるかどうかである。
・子ども自身にきくアンケートなら、「学校が楽しい、どちらかと言えば楽しい」は、8割を超えるはず。マスコミを通じたアンケートと子どもを通じたアンケートは、別物である。違う結果が出る。
・100%主義ではなく、90%主義で。10%をなんとかしようとすると、かえってマイナス効果となる。
・授業が上手い、下手という見方でなく、子どもが満足したかどうかというところを見たい。

豊福
・今後は、英米のように年次報告が可視化されていくだろうが、これによって効果が上がるかどうかは分からない。
・愛される学校とは、保護者・地域・社会から認められる学校である。具体的には、次の3点。
 学校の現実を隠さず、持続的かつ多様に示す事ができる。
 自身の成果と関わりから生まれる価値との相乗効果が得られる。
 自身の分析考察と対策が正確かつ妥当である。
・教師が学校評価の数値を課題として受け止め、次のアクションの材料としたい。

大西
・子どもに愛される学校づくりが第一歩で、まずは授業改善の仕組みづくりを。
・授業改善の仕組みづくりでは、授業を大切にする雰囲気づくりと授業にエネルギーを注げる環境づくりを行いたい。
・学校の情報発信は、結果でなく、過程を見せるようにしたい。
・ICTの有効活用により、子どもと向き合う時間をつくる。

和田
・学校は、心あるメッセージを繰り返しアナウンスすることである。
・愛され学校となるには、次の3点を。
 子どもが生活している学区を知るために、学区を歩こう。
 環境に目を注ぐ習慣をつけるために、教室に一輪の花を飾ろう。
 学校目標をだれもが分かる言葉で語ろう。
・世間の評判よりも、まず子どもを見ることが重要。評判は後からついてくる。
・授業のオープンスタンス、二人担任制度など、教師の人材活用法を考えたい。

〇 発表を踏まえたディスカッション
副島氏へ
 校長室便りの経緯とその効果
   →公表しないと分かってもらえない
 逆を返せば公表したら必然的に責任を持つ(言ったらやらないといけない)
 その責任感が全体の雰囲気を変えることに繋がる

評判は大切か
 豊福氏は気にしすぎるな(弁明:評判と評価は違う。評価という点で言うと実態に即していないものは意味が無い)
 3氏は中身が大切 → 結果的に同じ?

副島氏へ
 働きかけは、対教師 OR 子供
 →子供
  子供が教師の評価基準を授業の上手い、下手、のみを思うようではダメ
  教師は人との差を見るのではなく、いかに子供が成長(育った)したのかを見る
  大西氏より補足で、授業下手を自他共に認める先生も居たが、教員間で助け、理解し合い、支え、認める雰囲気ができあがることで少しずつ授業が良くなっていった

和田氏へ
 学校の現状は教師という人材を無駄にしている(1クラス1担任制)
 それでは教師が独り相撲してしまう
 子供も大人の生き方、考え方に触れる機会が制限される(チョイスができない)
 例えば、二人担任(男女、若いベテラン等といった組み合わせ)にするなどして、教師も見られているという機会、見られることで自己啓発し自信につなげていく
 人に見られる→人を見る→開いた学校 という正のスパイラルにのせていく
 これが愛される学校つくりの基

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