【稲沢市立高御堂小学校】あいさつの大切さについて考えよう

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 本校では、「笑顔であいさつ『おはよう・こんにちは・さようなら』」を合い言葉に、児童会が中心となって「あいさつ運動」を行っています。
 道徳科においても、自分から進んで気持ちのよいあいさつができる児童を育てたいと考え、実践を行っています。
 2年生では、「あいさつがきらいな王さま」を教材に、「どうしてあいさつをするのか」「あいさつはなぜ大切なのか」について考えました。
 あいさつをした人をろう屋に入れ、町に誰もいなくなり、一人ぼっちになって初めて、あいさつの大切さに気付いていく王様の気持ちを、役割演技などを通して考えることができました。
 振り返りのワークシートには、「あいさつは、みんなが笑顔になれるので大切なことだと思いました」「あいさつを大きな声でして、学校を明るくしていきたいです」といった記載がたくさんあり、今後の生活に生かしていこうとする児童の気持ちを感じることができました。

【尾張旭市立本地原小学校】考え、議論する道徳

 昨年度より、本校では、「考え、議論する道徳の授業」を目指しています。今年度、尾張旭市では、「道徳のいろは」という、道徳科の授業展開や発問、板書計画などの組み立て方に、様々な工夫ができるように冊子を作成し、配付しました。本校では、4月に冊子の説明や活用方法などの研修会を行いました。その後、各担任の先生が授業を組み立てるときに活用しています。
 6年生の道徳科の授業では、教材の中心場面で、子供たちが「多面的・多角的に考える」ことができるように、子供たち同士が話しやすいペアや班での対話を取り入れました。子供からは、「様々な意見が出て参考になった」「自分の最初考えていたことを考え直すきっかけになった」との意見が出ました。教師も、子供たちの考えが深まるように支援しています。
 このようにして、「考え、議論する道徳」の授業実践を行い、本校の教育重点目標の一つでもある「学びをつなぐ」にもあるように、他教科とのつながりも意識できるようにしていきたいと思います。


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【西尾市立吉良中学校】よりよく生きる喜び

 6月の授業参観で、「よりよく生きる喜び」を考えるために、2年生の全クラスで、教材「人って、本当は」を使って道徳科の授業実践をしました。
 孟子の性善説と荀子の性悪説に触れ、人のもつ強さと弱さを考えながら、自分のよりよく生きる道について考えることができました。
<生徒の振り返り>
・最初は、善人も悪人も両方いると思ったけれど、荀子の「生まれながらにして憎む心というものがある」というのと、「必ず指導者から教えを受け善人になる」というのを見て、悪人でも善人でも、人との出会いが大切であり、学びが必要だということに気がつきました。
・人の本質は善人だと思っていたけれど、それは指導者によって作られたんだと思うようになりました。クラスでもいろいろな面で声をかけ合うことが多いけれど、こういう声のかけ合いが、善人を作り、クラスそして社会を作り上げていくんだなと感じました。

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【愛西市立八開中学校】いのちの授業を通して自分自身の生き方について考える

 本校では、保健指導の授業の一つとして、各学年で、「いのちの授業」を行っています。
 1年生の授業では、妊婦さんをゲストに招いて、母親の想いを聞いたり、妊婦スーツを着て妊婦の大変さを感じたりしました。その中で、多くの人の助けと愛情を受けて育ってきたことを知ることができました。この「いのちの授業」と併せて、道徳科の授業を行いました。資料「あなたに」を活用し、家族愛について見つめ直し、今後の自分の生き方について考えました。この資料は、反抗期の娘に書いた手紙が大部分を占めています。そこには、出産当時の命の誕生の喜びや、生命の連続性について書かれており、母親が娘を想う気持ちが伝わってきます。また、出産に関わったすべての人の想いについても書かれていて、たくさんの人の支えがあって今の自分が生きていることに気付かせてくれます。
 授業では、娘へ向けて書かれた手紙を自分が受け取った立場として、どう感じたか考えさせました。また、「いのちの授業」のゲストとしてきていただいた妊婦さんや、保健師さんから、母親からの立場としての意見を聞きました。その中で、家族の愛を感じ自分はどう生きていくべきかを考えました。

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【春日井市立大手小学校】2年生道徳科授業「およげないりすさん」の実践

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 2年生の道徳科で、資料「およげないりすさん」を用いて授業を行いました。
 資料の内容は、「かめさんたちが、池の中の島で遊ぶ相談をしているところに、りすさんがやって来ました。自分も連れて行ってほしいと頼みますが、かめさんたちは、りすさんが泳げないことを理由に置いていってしまう」というものです。
 この資料は、「公正・公平・社会正義」を内容項目とし、個々がもつ能力を理由として不公平な接し方をするのではなく、能力の有無にかかわらず、誰に対しても公正・公平に接することの大切さを考える内容です。
 本実践では、「深い学び」となるように、「まず、自分の考えを明確にもつ」「議論していろいろな考え方を知る」「再び自分の考えを明確にする」という道徳科の授業を目指しました。
 「『やっぱり、りすさんがいた方がいいね』と言ったとき、かめさんはどんな気持ちだったと思いますか」と発問し、「かめさん」の心情の変化を多面的、多角的に追うことで、みんなと仲よくすることや、誰にでも公正・公平に行動することの大切さについて、考えることができました。
 終末で、今日の学びを日頃の生活でどう生かすか考え、ワークシートにまとめました。子供たちの振り返りには、「ドッジボールのとき入れてと言われたら、ことわらずに入れてあげたいです」「おにごっこで一人ぼっちにしないで、一緒に遊びたいです」「友達は、すごく大切だと思いました」との意見があり、本授業のねらいとする道徳的判断力、心情をより深めることができました。

【あま市立甚目寺南中学校】生徒の自己肯定感の高まりを目指して

 本校では、「他者を思いやる心を身に付けさせる」「人権尊重の精神を高め、自他を大切にする心を養う」「規範意識を高め、ルールやマナーを身に付けさせる」の三つを道徳教育の基本方針とし、自分を含めた「人を大切にすること」をテーマに道徳教育の推進を行っています。本年度は、特に、授業中の発問に目を向け、工夫を凝らすことで、生徒の自己肯定感の高まりを目指しています。
 3年生は、教材「がんばれ おまえ」を用いて、自分自身の個性を見つめ、伸ばすことを目的とした授業を行い、自己肯定感の高まりを目指しました。グループ活動を行い、クラスメイトとお互いのよいところを伝え合うことで、周囲の人が考える自分について理解を深めました。それをもとに、今の自分に向けたメッセージを書く活動を行いました。
 終わりに、前向きな言葉がつづられた4コマ漫画を見せました。「自分は他の誰でもない自分だから、何も気にすることなく、自分の好きな部分を愛していけばいいと思う」「これまでは、自分について後ろ向きなことしか考えなかったけれど、今日の授業で自分に自信がついてうれしくなった」などの感想があり、自己肯定感の高まりが感じられました。
 今回の授業では、クラスメイトとのよいところを伝え合う活動を通して、自分のよい部分を確認することができました。今後も、自分に自信をもち、自分だけでなく他者を大切にしていくことができる生徒の育成を目指していきたいです。

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【西尾市立寺津小学校】本当のやさしさとは何かを考え、行動しよう

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 本校では、6月の授業参観で、全校クラスで道徳科の授業を公開しました。その公開授業では、保護者にも教材を配付し、一緒に考えて参観してもらうように取り組みました。
 3年生は、「本当のやさしさ」とは何かを考えました。子供たちは、自分のことだけではなく、相手のことに目を向けることができるようになってきました。そこで、どのように行動していくことがよいのか自ら考え、判断する力を高めてほしいと考えました。
 子供たちが、日常生活を振り返りながら、自分事として考えられるよう三つの手立てを工夫しました。
 一つ目は、「教材提示の工夫」です。場面絵を使い、自分の生活と照らし合わせながら考え発言することができました。
 二つ目は、「役割演技の工夫」です。自分だったらどうするか考えやすくなり、ペア活動では、相手の目を見て言ったり、話し方に気をつけたりすることができました。
 三つ目は、「話合いの工夫」です。心の葛藤を表すための「ハートの磁石」を使うことで、友達の意見が自分と同じか違うのか考えやすくなりました。
 まとめでは、自分の生活と照らし合わせ、「友達のためにならない」「本当に困っているときだけ助ける」など、相手のことを考えた行動が「本当のやさしさ」だと、役割演技や話合いの中で気づくことができました。
 これからも、子供たちが道徳的な課題を、自分自身の問題と捉え、向き合う「考え、議論する道徳」の授業に取り組んでいきたいと思います。
 

【豊田市立梅坪小学校】登場人物になりきって、気持ちを考えてみよう

 友達が増え、新たな関係が構築されてくる時期になった1年生。友達や周りの人との関わり方を見ていると、自分から遊びに誘うなど頼もしく感じることもありますが、ささいなことでけんかをするなど、気になることも増えてきました。そこで、親切にするとどんな気持ちになるのかを考えることを通して、優しい気持ちで人と接してほしいと願って、「はしのうえのおおかみ」を教材として道徳科の授業を実践しました。
 「はしのうえのおおかみ」は、一本橋の上で、自分が通りたいがために弱い動物を追い払っていたおおかみが、くまに親切にしてもらったことをきっかけに、優しさに目覚めるという話です。
 導入では、「はしのうえのおおかみ」の話に興味をもたせながら、場面の設定を理解しやすくするために、挿絵を使ってペープサートを作り、動かしながら読み聞かせをしました。子供たちは、動物の表情にも注目しながら、場面をつかむことができていました。
 展開では、いばっていた最初のおおかみと、親切にしようとしたおおかみの気持ちの変化を考えさせるために、動作化をしました。どちらの場面でも「えへん、へん」という同じセリフを言いまた。お面をつけて動作化したことで、同じセリフでも、いばっているような言い方から、優しい言い方に変わるなど、気持ちの変化を理解している様子が伝わってきました。
 まとめでは、優しさに目覚めたおおかみのように、誰かに優しくすると「よい気持ちになる」「心ろがぽかぽかする」といった声が聞こえてきました。さらに、色を塗るワークシートを活用し、後から振り返ることができるようにしました。
 今後も、子供たちが積極的に考えたいと思うような手立てを用意して、授業に臨みたいと思います。

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【岡崎市立岩津中学校】2年道徳科の授業「雪に耐えて梅花麗し」

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 本校では、6月に、授業参観・部活動参観を行っています。
 2年生では、道徳科の教科書に掲載されている「雪に耐えて梅花麗し」の授業を行いました。プロ野球選手であった黒田投手の野球人生から、「努力をする大切さ」はもちろんのこと、「誰かのために」の思いがあることで、より自分に厳しくなれることが実感できる授業になりました。
 ワークシートから、「3年生の先輩のために」「今までお弁当を作ってくれた家族のために」部活動をがんばり抜きたいという生徒の強い思いが伝わってきました。

【一宮市立今伊勢小学校】今伊勢小学校の道徳授業実践

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 本校では、教科化された「特別の教科 道徳」の授業に熱心に取り組んでいます。昨年度から、授業展開や発問、板書計画などについて研究を重ねてきました。評価についても、子供たちを認め励ます評価、そして、授業改善のための評価につながるように現職教育で研修を行いました。また、研修に参加した道徳推進教師が、学んだことを他の職員に紹介し、道徳の授業力向上に向けて高い意識をもって取り組んできました。
 授業では、今まで取り組んできたことに加え、「考え、議論する授業」を目指しています。教材の中心場面の中で、子供たちがいろいろな考えを出し合い議論します。自分とは違う考えを知ることで、自らの考えを深めていきます。そのような授業を繰り返すことで子供たちが、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深めることができます。道徳科の授業が、本校の教育目標の一つでもある「思いやりのある生活」を目指す心の教育の中心となっています。

【新城市立作手中学校】親子参加型の道徳科授業の実践

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 本校では、6月15日を「共育の日」とし、全学年で親子参加型の道徳科の授業を実施しました。
 2年生では、助産師を講師に招き、「命の授業〜親子の絆(きずな)から」という題材で授業を行いました。助産師による「命の授業」では、胎児の超音波映像や子宮で育っていく胎児の大きさの変化などについて講話をいただきました。
 次に、疑似体験活動では、「抱っこ体験」と「妊婦体験」の二つをグループに分けて活動しました。生後2か月の赤ちゃんを恐る恐る抱っこしている様子は、ぎこちなさを感じながらも、大切に抱っこしている様子が印象的でした。また、「妊婦体験」では、あお向けの姿勢から起き上がるのがかなり大変だということが分かったようです。
 「親子対話・振り返り」では、「とても安産だったよ」「産むときは時間がかかったけれど、3〜4歳になるとあまり手がかからなくなった」などと、小さい頃の話を保護者から聞いていました。
 生徒からは、「人形では分からない、本当の赤ちゃんのぬくもりを感じることができた」また、保護者からは、「妊婦体験や抱っこ体験など、貴重な体験ができてよかったと思いました。自分が産まれたときのことなど、ふだんは話せないことも、話すよいきっかけになりました。もし、結婚して子供ができる日がきたら、思い出してほしいと思いました」という感想がありました。
 今回の授業を通して、出産の大変さ、この世に生を受けることの奇跡などを知ることで、自分の命を大切にしようという気持ちを高めるよい機会になりました。

【豊川市立桜町小学校】 いのちをいただく

 9月の野外教育活動で行ったマスつかみ。自分の手で生き物をあやめて食べる行為は、初めての体験だった子供が多くいました。この体験活動を生かした道徳科の授業を行い、改めて、「いのち」について考えました。
 「しんでくれた/谷川俊太郎」「いのちをいただく/内田美智子」の読み聞かせや給食の献立から、子供たちは、ふだんの生活で、多くの「いのち」をいただいていることに気づきました。授業の振り返りを紹介します。
・とり肉やぶた肉、牛肉などは、命をいただかないと食べられないので、魚や動物は大事だと思いました。わたしの体は、いただいた命で育っているので、自分の命も大切にしようと思いました。
・最初は、マスのことも残こくでつらかったけれど、命をいただくことは生き抜くためには大切なんだなと思いました。これからは、食べ物に感謝して食べようと思いました。
・命を食べるというのは、ずっと分かっているつもりだったけれど、この授業をして、食べるときには、しっかりと「いただきます」と言わなければいけない理由が分かった気がしました。これからは、「命を食べている」ということを忘れずに、ごはんを食べていきたいと思いました。

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【春日井市立西部中学校】 「いじり?いじめ?」の授業を通して

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 本校は、今年度の教職員研修のサブテーマに、「豊かな心を育む実践をめざして」を掲げ、道徳科の授業改善に力を入れています。教師が互いに授業を参観したり、学年の担当者が集まって発問を検討したりして、「考え、議論する道徳」の実現をめざしています。さらに、全学年で道徳ノートを取り入れ、毎時間授業の最後に、授業で感じたことや考えたことを記入させるようにしました。授業者も生徒の考えを次の授業に生かすことができ、さらにこれを蓄積することで、1年間の変化や成長の様子が分かるようになってきています。
 1年生では、「いじり?いじめ?」の授業を行いました。「いじり」は、テレビ番組や日常生活の中でも目にすることであり、中学生にも身近なテーマだと思います。そして、「いじめ」にもつながりかねないこともあり真剣に考えてほしい内容です。この授業にあたり、事前にアンケートをとり、その学級の実態に合わせた授業構成を考えました。また、授業の導入部分で、そのアンケート結果を紹介したことで、自分たちの実態がデータで示され、生徒も高い関心をもって授業に取り組むことができました。自分自身の今までの行為を振り返り、相手がどう感じていたのかなどを考え、教材の内容を自分のこととして真剣にとらえ、議論を深めることができました。
 本校の実践は、改善していくべきこともまだ多くありますが、今後も、学校全体で、授業の質のさらなる向上に取り組んでいきたいと考えています。

【豊田市立高岡中学校】 本校の道徳科の授業について

 今年度から、中学校での道徳の時間が、「特別の教科 道徳」となった。よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を広い視野から多面的・多角的に考え、人間としての生き方についての考えを深める学習を行うために、本校では、教科書を用いて、次のように取り組んでいる。
 導入では、資料や中心発問、自分事として捉える発問のための時間とする。そして、教科書の資料を用いて「中心発問」について考える。そこから「自分事として捉える発問」を投げかけるが、その際、こちらが突発的に発問するのではなく、中心発問での生徒の発言が、自分事として捉える発問になるように、生徒の意見や考えをこちらが把握し、意図的指名や問い返しなどを用いる。
 生徒たちが考えたい、深めたいことを「自分事として捉える発問」にすることで、より真剣に考え、仲間の意見を取り入れた深い意見が出てくる。
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【一宮市立尾西第二中学校】スマートフォンを題材としての道徳科の授業実践

 生徒たちのスマートフォン所持率が上昇しており、スマートフォンを活用する上で、マナーを守って利用させることをねらいとして、「歩きスマホ」を資料として活用して道徳科の授業を実施した。
 授業のはじめには、ゲームや無料通信アプリをしたり、迷子にならようにするために道案内を活用したりすることから、「歩きスマホを行ってもよいのではないか」という意見が出た。そこで、歩きスマホから実際に起きている事件の事例を紹介した。生徒の発言から、「招いてしまう事故についてどのように思うか」と発問したところ、「そんな重大な事故につながるとは思ってもいなかった」「道案内も止まって確認して、歩きながら活用しないほうがよい」「ぶつかって相手を転倒させてしまって、殺人事件にまで発展してしまうことに驚いた」などの意見が多数挙がった。もともと歩きスマホは、やってはいけないと思いつつもやってしまっていた生徒たちからは、今後は、正しく使っていかなければいけないと思ったという意見が多数出た。
 今回の道徳科の授業から、自分との対話、友だちとの対話を通して、「よい行為とは、自分にとっても他人にとってもよい行為で、自分の行為の軽率な動機にとどまらず、その行為が及ぼす結果について深く考え、責任ある行動をとるべきである」という道徳的価値を深めていくことができた。
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【田原市立童浦小学校】道徳科の授業実践「いっしょにあそぼう」

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 2年生で、「公園のおにごっこ」という教材を用いて実践を行いました。主題名は「いっしょにあそぼう」。考え、議論する道徳科の授業を通して、親切、思いやりについての考えを深めることがねらいです。「人の役に立ちたい」「みんなのために動きたい」という思いをもっているにもかかわらず、学校生活の中では、つい自分のことしか見えず、自分本位な行動をしてしまったりする子がいます。そのため、本当の親切や思いやりは何なのか考えるきっかけにしたいと実践をしました。
 教材には、主人公(しんじ)たちが、公園でおにごっこをしているところに、交通事故で大きなけがをしてみんなと同じように走れない、幼稚園児のゆうたが仲間に入りたいと言ってくる場面があります。ゆうたの足を考えて手加減することを通して、本当の親切を考えます。
 授業では、「ゆうたがおにごっこをやめたとき、しんじたちはどんなことを考えたでしょう」と発問し、ゆうたに親切にしたつもりが、反対に悲しませてしまう結果になってしまったことをどう考えるのかを問いかけ、議論を促しました。 
 また、多面的・多角的に考えることができるよう、教材の後半部は隠して、あとで提示しました。「ゆうたは、楽しくおにごっこをするために、どうしてほしいと思っているでしょう」と、視点を変える問いかけをし、中心発問「しんじたちは、どんな話合いをしたでしょう」と問いかけ、自我関与をさせるために役割演技を行いました。それをもとに、子供たちは、「手加減するからつまらなかったんだろうな」「みんなとふつうにおにごっこがしたかったんだね」「次は、真剣においかけてあげよう」などと意見を交わしました。
 後半部を提示し、ゆうたに加減することなくみんなが真剣におにごっこをすることで、全員が楽しくなったことを読み取り、自己を見つめさせるために、自分の親切が相手に伝わらなかったときの気持ちや場面について考えました。
 授業後の感想では、「相手の気持ちを考えてあげることが大切」「手加減することは失礼だよ」と記述がみられるなど、本当の親切や思いやりについて考えを深めた様子がうかがえました。


【刈谷市立富士松東小学校】「マイ・ルール」について考えよう

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 6年生が、自律をテーマにした「マイ・ルールについて考えよう」という授業を行いました。
 まず、自分たちの「マイ・ルール」を出し合いました。次に、資料「マイ・ルール」)の内容に沿って、京子の視点でみっちゃんの「マイ・ルール」について考えました。「マイ・ルールをつくると、みっちゃんにはどんなよいことがあるのだろう」と問いかけました。みっちゃんの視点に変えたことで、意見の幅が広がり、多面的に考えることができました。
 その後、「マイ・ルールとは( )」の( )に入れる言葉や文を考えました。ある児童は、「マイ・ルールとは、相手も自分も笑顔になれて、当たり前のことができるようになったり、視野を広げたりと自分のレベルを上げ、自分が成長できるルール」と書きました。
 最後に、授業を振り返りとして、自分自身の「マイ・ルール」をつくることに対する考えをまとめました。
・これからは、人と関わるときの「マイ・ルール」だけでなく、様々なところで、「マイ・ルール」をつくり、人としての実力のレベルを上げられるようにしていきたいです。
・今までは、自分のためだけの「マイ・ルール」だったので、相手の気持ちもよくなる「マイ・ルール」をつくりたいです。
 このように、自分を律することを前向きに捉えることができました。また、今後の自分の生き方に取り入れようとする考えをもつことができました。
 今後も、道徳科の授業を通して、よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目指して、指導・支援に努めていきたいと思います。

【豊川市立赤坂小学校】本校の道徳科授業実践

 本校では、「人の気持ちや立場を理解し、行動できる子供の育成」「物事に主体的、積極的にかかわれる子供の育成」「よいと思うことを粘り強く、最後までやり抜く子供の育成」の3点を重点目標として各学年、道徳科の年間計画に沿った授業を行っています。年間計画では、各教科や行事との関連も考慮した計画を立てていきます。
 3年生の「フローレンス・ナイチンゲール」の授業では、相手のことを思った行動とは何かについて考えました。キースさんに、食べ物や服を持って行ったのに、「いらない」と言われ、「せっかく持って行ったのにどうして?」「自分が何か悪いことをしてしまったのだろうか」という疑問から、その後、どうしたら相手が喜ぶのかを考えるナイチンゲールの気持ちを話し合いました。話合いの中で、「ただ物を持っていくというだけでなく、相手の立場になって、何をすると喜んでもらえるのかを考えてあげることが大切だ」ということに気が付くことができました。
 授業の中では、毎回、振り返りの時間を設け、道徳科の授業が、これからの自分の生活や生き方について考える時間になっていってくれればと思います。

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【豊田市立小原中学校】 ふるさとのために

 豊田市の中山間地域にある小原地区では、高齢化や過疎化の影響で小・中学生の数が減り、本校には現在64人が在籍しています。
 1年生では、「ぼくのふるさと」という教材で、道徳科の授業を行いました。郷土を愛する気持ちを育み、進んで地域の発展に努めようとする態度を養うことをねらいとしています。
 まず、村を離れたがらないおばあさんの気持ちを考えました。「近所の人たちと家族のような付き合いができる」「みんなが助け合って生活できる」など、村のよさが分かりました。
 次に、「大人になっても村で働き、村の発展のために努力していきたい」という中学生の作者の気持ちを、自分のふるさとへの気持ちと比べて考えました。「店や仕事が少ないから」「交通が不便だから」という理由で、小原を離れたいと考える生徒が7割でしたが、「小原は落ち着く」「小原に残って守りたい」という生徒もいました。
 最後に、今の自分にできることについて話し合うと、「自然を守る」「伝統文化をPRする」「ボランティアや行事に参加する」という意見が多く出ました。
 本校では、小原のシンボルともいえる四季桜の苗木を育てたり、地域の事業所で就業体験やボランティアを行ったりする活動を続けています。今後も学校・家庭・地域が一体となって、ふるさとを大切にする気持ちを育てていきたいと考えています。

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【新城市立作手小学校】4年生道徳科「うれしい六着」の授業実践から

 主題は、「自分で決めた目標に向かって、強い意志をもち、粘り強くやりぬく」とし、ねらいを「目標を達成するためには、強い気持ちが必要であることに気づき、これからの生活に生かそうとする気持ちをもつ」こととした。
 4年生児童は、男子8名女子7名の15名である。好奇心が盛んで、知りたい、やってみたいという気持ちが強く、特に道徳科や国語科では、全員発言ができる。また、素直で、指示したことを素早く行うことができる半面、次の行動を自ら考えて実行することが苦手である。また、困難なことに対して途中であきらめてしまう姿もしばしば見られる。
 そこで、読み物教材「うれしい六着」を活用して、あきらめず、最後までやりぬくことの大切さを考える授業を行った。水泳が苦手なたかしが、25m泳ぐ目標を立て、練習を重ねる。母親や先生、友達の応援を受け、苦しくても25m泳ぎ切るという物語である。児童は、たかしの気持ちを真剣に考えた。「自分で立てた目標だからあきらめたくない。」「応援してくれる人のためにもがんばりたい」「今まで練習をがんばってきたから、最後までやり切りたい」と、あきらめたくない気持ちを支えるものが何かを考えた。
 数日後のシャトルラン大会では、自分の新記録を出す児童が多かった。あきらめず最後まで、走り切りきることができた。道徳科の授業を通して、子供が自分自身の生き方を見つめる一助になった。

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